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「台頭」の意味と使い方、類語、英語、「頭角」との違い

「台頭」という言葉をご存知でしょうか。「若手の台頭」「新勢力の台頭」などと聞いたことがあると思います。政治や国際関係のニュースでも「台頭」という言葉を聞く機会が多いはずです。比較的よく使われる言葉の一つではありますが、意味をしっかりと理解しているでしょうか。意味について知らない、普段から使っている言葉ではあるけれど使い方に自信がないという方も多いのではないでしょうか。そこで今回は「台頭」の意味や使い方、類語、「頭角」との違いについて解説していきます。「台頭」を正しく覚えて、上手く使えるようにしましょう!

「台頭」の読み方は「だいとう」でない

「台頭」は<たいとう>と読みます。 「だいとう」と読んでしまいがちですが、間違いなので注意してください。 「台」は音読みだと「ダイ・タイ」、訓読みだと「うてな」と読みます。 「頭」は音読みだと「トウ・ズ・ト」、訓読みだと「あたま・かしら」と読みます。 旧字は「擡頭」で、代用字として「台頭」が使われるようになりました。 「擡」は音読みで「タイ・ダイ」、訓読みで「もたげる」と読みます。 「擡」は「頭をもたげる。もちあげる」を意味します。 「擡」という漢字は見ての通り複雑なため、代わりに「台」が一般的に使われるようになっています。

「台頭」の意味

「台頭」の意味は、 1.頭をもたげること。勢力を得てくること 2.上奏文などで高貴の人の名や関する語を、普通の行よりも高く上に出して書くこと です。 「台」は「持ち上げる」、「頭」は「あたま」を意味します。 あるものの勢力が伸びて進出すること・勢いを増してくることを表します。 人や世間などに存在を知られるようになるというイメージです。 元々は「頭を持ち上げること・頭をもたげること」を表していましたが、転じて「力をつけて勢いを増す・有力になってくる」ということを表すようになりました。

「台頭」の使い方と例文

何かが勢いを見せてきて、これから先はそれからは目が離せない存在になったり、その業界の中心になりそうだという場合に「台頭」を使います。 「台頭」は物や人物などと、勢いや強さが増しているものであったら様々なものに対して用いることができます。 「台頭」の言い回しとしては、

  • 台頭する
  • 若手の台頭
  • 新人の台頭
  • 新勢力の台頭
  • 台頭が著しい

などとなります。 このように、「◯◯の台頭」「◯◯が台頭する」という形で使います。 「◯◯が勢力を伸ばしてきた」「◯◯が勢いを増してきた」ことを表します。 例えば、「新人の台頭」といった場合は「新人の勢いが増して、進出してくる」という意味になります。新人が力をつけて活動を広げること・それまでは力がなかったが、勢力をつけて皆の目に留まるようになることを表します。 また、「急速に」「次第に」などという言葉を「台頭」の前に付けることによって「勢いのよさ」を強調できます。 それでは例文を見ていきましょう。

例文

  • 新興勢力である改革派が台頭することによって、物事は大きく変わっていく。
  • ライバルの台頭を目の当たりにする。
  • 新しい技術が台頭し、今までの技術は押されつつある。
  • 世界競争ランキングでのアジアの台頭は、大きな影響を与えるだろう。
  • 若手が台頭してくるとともに、我々は衰退していく。
  • これまでになかった新発想のサービスが台頭している。
  • 画期的なアプリの台頭で、従来のアプリは利用者が減っている。
  • 私たちは新勢力の台頭を長らく待ち望んでいた。
  • 駅前の開発工事に反対する人たちが台頭しつつある。
  • 新人の台頭が目覚ましくなってくる。
  • 武士の台頭が著しくなったのは鎌倉時代からだ。

「台頭」と「頭角」の違い

「頭角」の意味は「あたまのさき・頭部」です。 「頭角を現す」とすると「学識・才能が人より目立って優れる」という意味になります。 才能や腕前が他と比べて、群を抜いて優れているために際立って目立つことを表します。 獣の群れの中で、頭の先が他の動物よりも群を抜いていて目立つことから生まれた語が「頭角を現す」です。 「頭角を出す」「頭角がある」などとは言わないので注意してください。 「台頭」は「あるものの勢力が伸びて進出すること。勢いを増してくること」 「頭角」は「学問や才能が人より優れて目立っていること」 「台頭」はだんだんと勢いが増してくるということですが、「頭角を現す」は他の人よりも一段と才能や技量があることを表します。このように「頭角」には比較のニュアンスがあります。 また、「台頭」と違い、「頭角を現す」には「才能があるため際立つ」という意味合いが強いです。 「台頭」には「腕前があるから....」「才能があるから....」というニュアンスは含まれません。

例文

  • A氏はアイドル業界でめきめきと頭角を現してきた。
  • 彼は誰にも期待されていなかったのに、だんだんと頭角を現してきた。
  • 彼女は今回の大会で優勝し、やっと頭角を現した。

「台頭」の類語

のし上がる (意味:他人をおさえて、地位が急激に上がること) 「億万長者にのし上がる」 急伸 (意味:売り上げ・利益・業績・株価などが急激に上がること) 「大々的に宣伝したら売り上げが急伸した」 急成長 (意味:急に育って大きくなること。育って成熟すること) 「A社は急成長を遂げた」 抜きん出る (意味:他より優れていること。秀でていること) 「彼女の才能は昔から抜きん出ていた」 躍り出る (意味:はなやかに人前に姿を現す。目立った場所・地位に立つこと) 「今の段階では、彼女がトップに踊り出た」 存在感を増す (意味:独特の持ち味によってその人がそこにいると思わせる感じを増すこと) 「Aチームはだんだんと存在感を増してきた」 目立ち始める (意味:いちじるしく人目を引き始める。際立って見え始める) 「使い続ける度に汚れが目立ち始める」

「台頭」の反対語

衰退<すいたい> (意味:おとろえ崩れること。おとろえ退歩すること) 「夜行バスが徐々に衰退しつつある」 衰弱<すいじゃく> (意味:おとろえ弱ること) 「神経衰弱を始める」 衰え<おとろえ> (意味:おとろえること) 「年をとるにつれて体力の衰えを実感する」 下り坂 (意味:物事の盛りが過ぎて衰えゆくこと) 「天気が下り坂になってきた」 凋落<ちょうらく> (意味:落ちぶれること。おとろえて死ぬこと) 「凋落を乗り越えて、彼は今の地位を獲得した」 減退 (意味:減りおとろえること。減って少なくなること) 「食欲が減退する」 退廃 (意味:おとろえ廃れること。気風が崩れること) 「その会社はもはや退廃しきっている」

「台頭」の英語

「rise」「come along」など

「台頭する」は英語で、

  • rise
  • come along
  • gain power

などになります。 例文です。

Today I feel like the next generation is rising.

次世代が台頭しているように感じる今日この頃。

Before Yahoo or Google came along, no one knows even the concept of search engine.

ヤフーやグーグルが台頭する前は、検索エンジンという概念すら誰も知らなかった。

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まとめ

「台頭」について理解できたでしょうか? ✔︎「台頭」は「だいとう」ではなく「たいとう」と読む ✔︎「台頭」は「勢いを増してくること。勢力を得てくること」を意味 ✔︎「若手の台頭」「◯◯が台頭する」といったように使う ✔︎「台頭」の類語には、「のし上がる」「急伸」「抜きん出る」などがある

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