「形而上学」と「哲学」の違いを正しく認識していますか?「形而上学」「哲学」はどちらも同じ意味だと思っている人が多いかもしれませんが、実は違いがあります。そこで本記事では「形而上学」「哲学」の意味と使い方の違いを解説していきます!
「形而上学」・・・「実際に見たり確かめることができない事物の本質や存在を、考えや直感によって探究する学問」 「哲学」・・・「世界・社会・事物などの根本原理を探究する学問、自分の経験によって得た人生観や考え」
このように「形而上学」と「哲学」の定義だけ見ると、違いが何かは分かりづらいですよね。 「形而上学」は「哲学」の伝統的領域の一部で、「哲学」の方が意味が広く扱う範囲も広いです。
「形而上学」は「けいじじょうがく」と読みます。 「形而上」とは「形がないもの、姿を持たないもの、形を超えたもの」を表します。 「形而上学」の意味は「思考・直感などによって、ある事物の本質や存在の根本原理を明らかにしようとする学問」です。 「形而上学」は哲学の分野の一つで、簡単に言うと、「実際に見たり確認することのできないものについて考えること」です。主な対象としては、魂・世界・神・霊などが挙げられます。 「形而上」は、古代中国の書物『易経』の中に出てくる『形而上者謂之道、形而下者謂之器』という言葉が由来しています。 これは「形がないものを道、形があるものを器と呼ぶ」という意味です。 そこから「形がないもの」を「形而上」と呼ぶようになりました。
というような使い方をします。 「形而上」の反対語は「形而下(けいじか)」です。 「形而下」は「形があるもの、認識できるもの」を意味します。例えば、かばん、携帯、机など、形があるものは全て当てはまります。 「形而上学」は英語で「metaphysics」といいます。 接頭語「meta」は、「高次の--」「--を超えた」という意味で、「physics」つまり「物理学」を超えた、という意味になります。
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「哲学」は「てつがく」と読みます。 「哲学」の意味は、
です。 「哲学」とは根本を深く考えて、明らかにしようとする学問です。 探究の対象としては、世界・人間・精神・善悪などが挙げられます。「世界はどのように成り立っているのか?」「人間って何?」といった問いに対しての答えを追究することを表します。 元々「哲学」は古代ギリシャにおいて、「知識全般の追究」という意味で使われていました。 また、「哲学」は「自身の経験や考えによって見出された人生観や考え」という意味で使うこともできます。 例えば、「彼女は仕事に対しての哲学がある」ならば「経験によって培われた仕事観や考えがある」というニュアンスになります。
というような使い方をします。 「哲学」の英語は「philosophy」です。
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