「ご来社」「ご来訪」「ご訪問」はどれも似ていますよね。意味の違いは正しく理解していますか?これらの言葉は実は微妙に意味が異なり、必ずしも置き換えが可能なわけではありませんので注意が必要です。ビジネスメールでよく使う「ご来社」「ご来訪」「ご訪問」という3つの言葉の使い分けについて解説していきます。
「ご来社」・・・取引先などの目上の人が自社に訪ねて来ること。尊敬語 「ご来訪」・・・取引先などの目上の人が自社や商談場所に訪ねて来ること。尊敬語 「ご訪問」・・・自分が取引先などの目上の人の会社に訪ねて行くこと。謙譲語
「ご来社」は「目上の人が自社に訪ねて来ること」を意味します。 「ご来社」の「ご」は尊敬を意味する接頭語になります。 類語には「お越し下さる」「おいでになる」「いらっしゃる」などがあります。 自分が他社の行くときに「ご来社」は使いませんので注意してください。 よって、「ご来社いたします」などの表現は不適です。 自分が他社に向かうときは「ご訪問」「伺う」などを使います。 取引先などに自社に来てもらった感謝のメールをする際は、「ご来社の御礼」などと件名に書くことも多いです。
ビジネスメールでの例文
※「○○様がご来社になられる」という表現は二重敬語(同じ種類の敬語が一文に複数回使用されている)にあたるので、避けるべきです。
「ご来訪」は「ご来社」とほぼ同義です。 違いは、「ご来社」は目上の人が自分の会社やオフィスに来る際に限定されるのに対し、「ご来社」は会社だけではなくカフェやイベントなどの商談場所に来てもらう際も使うことができる点です。 類語には「お越しになる」「ご足労いただく」などがあります。 先方に会社に来てもらう場合は「ご来社」を使うことの方が一般的です。 また、場所によって、
などの言葉を使うことも可能です。
「ご訪問」は「ご来社」「ご来訪」とは対義語・反対語にあたります。 「ご訪問」は「自分が目上の人の会社に訪ねて行くこと」を意味します。 動作の主体は自分ですので、接頭語「ご」は謙譲語です。 「ご訪問させていただきます」などの言い回しでよく使います。 よく使われる類語には「伺う」があります。