「検討」と「検証」という言葉をご存知でしょうか。「検討する」「検証する」といったように使います。では、それぞれの意味についてしっかりと理解しているでしょうか。どちらもよく似ていますよね。日常会話でも、ビジネスシーンにおいてもよく使われている言葉です。二つとも同じように使うため、違いについて曖昧だという方が多いかもしれません。似ていますが、実は異なるのでしっかりと使い分ける必要があります。そこで今回は「検討」と「検証」の使い分けについて解説していきます。適切に覚えて、上手く使い分けできるようにしましょう!
「検討」・・・ある物事について詳しく調べて、是非を考えること 「検証」・・・ある物事の是非を、実際に実験などを行い、証明すること
「検討」は行動に移す前によく考えること、「検証」は行動に移して物事を明らかにすることを表します。 「検証」は、行動を伴って物事をよく考えることを指します。 また、「検討」はこれから起こるとされている物事に対して、「検証」は起きた物事に対して使います。
「検討」は<けんとう>と読みます。 「検」は音読みで「ケン」、訓読みで「しらべる」と読みます。 「検」は「物事をよくしらべること」を意味します。 「討」は音読みで「トウ」、訓読みで「うつ・たずねる」と読みます。 「討」は「問題となっている部分を詳しくしらべること」を意味します。 「検討」の意味は「物事をよく調べて、その事について考えること」です。 「検討」はただ考える、調べることではありません。 物事を色々な方面からよく調べて、良いかどうかをあれこれと考えることを表します。資料や過去のデータなどを参考にして、物事を判断します。 「検討」は一人で調べてよく考えることも、話し合いや会議において複数人で考えることも指します。 例えば、「対応策を検討する」だったら「よく調べて対応策が良いかどうか考える」という意味になります。 使い方としては、
などとなります。 「検討」の類語には、「見比べ」「考慮」「熟考」「吟味」「見極め」「思索」などがあります。
例文
「検証」は<けんしょう>と読みます。 「検」は音読みで「ケン」、訓読みで「しらべる」と読みます。 「検」は「物事をよくしらべること」を意味します。 「証」は音読みで「ショウ」、訓読みで「あかし」と読みます。 「証」は「はっきりとした根拠に基づいて、事実を明らかにすること」を意味します。 「検証」の意味は「実際に調べてみて、物事の真偽を明らかにすること」です。 実際に事に当たって詳しく調べて、仮説を証明したり事実を明らかにすることを表します。物事が正しいかどうか、実際に行ってみて証明することが「検証」です。 事実を明らかにするなど目的があって、実験などを試みることを表す場合に「検証」を使います。 また、「現場検証」「実地検証」という言葉があるように、「検証」は裁判官や捜査官が実際の人や状況を事細かく見て、証拠を調べることも表します。 使い方としては、
などとなります。 「検証」の類語には、「確認」「点検」「実証」「裏付け」「確証」「審査」「検査」などがあります。
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