「度々」という言葉をご存知でしょうか。日常生活やビジネスシーンなど、様々な場面で相手の対して繰り返し迷惑をかけてしまうことへのお詫びの言葉として「度々すいません」というように表現することがあるのではないでしょうか。今回は、「度々」という言葉の意味や使い方を例文つきで解説します。また、使用する際の注意点や英語表現も紹介しますのでぜひ参考にしてください。
「度々」の基本的な読み方は「たびたび」です。 「たびたび」の他にも「とど」や「よりより」と読まれることもあります。 「度々〈とど〉」は、「たびたび・しばしば」という意味合いで使用される言葉 「度々〈よりより〉」は、「時々・おりおり」という副詞として使用される言葉です。
「度々」は、「同じことが何度も繰り返される様子」を言い表した言葉です。 主に、相手に対して何度も同じことを繰り返してしまったということに対して申し訳ないという気持ちや、感謝の気持を伝える場面で使用され、繰り返される頻度について具体的な定義はありません。 日常生活はもちろんのこと、ビジネスシーンなど幅広い場で使用される言葉です。 「度々」は、「度度」と表現されることもありますが、一般的には「度々」が使用されています。
「度々すいません」は、「何度も繰り返し申し訳ありません」という意味で、同じ人に対して何度も迷惑をかけることを予め伝えたり、相手にお詫びをする場面で使用されます。 例えば、「確認をしてほしい」いうお願いを一度したにもかかわらず、まだ確認をしてもらえていないという場合に、「度々すいませんが書類の確認をお願いいたします」というように使用すると、「繰り返し確認することをお願いして申し訳ないのですが」というニュアンスで謝罪の意味を込めたうえでお願いをすることができます。 つまり、「大変恐縮なのですが〜」といったクッション言葉と同じ使われ方をするということがわかります。 「すいません」は少々くだけた表現であるため、とくに目上の人に対して使用する場合など敬意を示すべき相手に対して使用する場合は、「度々申し訳ありません」というようにより丁寧な表現をするほうが適しています。
「度々お手数をおけして」は「度々手間をかけさせてしまい〜…」というニュアンスで使用されます。 「手数」は、「ある物事を達成するために必要な労力、動作、手段の数」を意味します。 「ある物事」とは自分以外の第三者のために行う物事を指し、「かける」は「時間・費用・労力などをそのために使うこと」を意味していて、「〜を強いる」というニュアンスになります。 つまり、「度々お手数をおかけして」は、相手に何度も時間や費用・労力といった手間をかけさせてしまうことにたいするお詫びの気持ちを伝える表現です。
「度々恐れ入ります」は、「何度も迷惑をかけてしまい申し訳ない」という気持ちを言い表した表現です。 「恐れ入る」には「自分の悪かったことについて申し訳なく思う」「相手の厚意にたいして恐縮する」という意味があります。 相手に対して何度も繰り返し迷惑をかけることを申し訳なく感じ、恐縮している気持ちを「度々恐れ入ります」というような言い回しで依頼やお願いごとをする場面などで使用することができます。
「失礼いたします」は、自分が何かをする場合に相手に断りを入れる意味で使用される言葉で、「失礼する」の謙譲語である「いたす」に丁寧語の「ます」をつけた表現です。 「申し訳ございません」は、「相手にすまない気持ちで、弁解や言い訳のしようがない」「大変すまない」という意味で、相手に対して詫びる際に用いる表現になります。 つまり、「度々のご連絡失礼いたします/申し訳ございません」は、何度も繰り返し連絡をしてしまうことへの申し訳ない気持ちを表現した言葉です。
「度々ありがとうございます」は、「何度もありがとうございます」という意味合いで、重ね重ね相手にお気遣いいただいた場合のお礼の気持ちを伝える言葉です。 「度々……〜ありがとうございます」というような使い方をすることが多く、さらに丁寧な表現をする場合は「度々……〜いただきお礼申し上げます」といった表現を使用しましょう。
「度々の質問」は、相手に何度も繰り返し質問をする場面で使用される言葉です。 同じ質問ではなくとも、同じ人に対して何度も何度も質問をすることは、相手にとって負担をかけてしまうことですし、うっとおしいと思われてしまう可能性もあります。 例えば、新しい仕事を任されたばかりでわからないことがあるけれど、何度も先輩に質問するのは申し訳ないという場面で、「度々の質問で申し訳ないのですが・・・」というように使用することができます。
「重ね重ね」の意味は、
になります。 「重ね重ね」は、二度も「重ね」ていることからわかるように、「重ねて」といった言葉をさらに強調する意味があります。 「重ねて」の意味は「同じことを繰り返すさま・もう一度」で、「重ね重ね」とほぼ同じ意味です。 「重ね重ね」は、繰り返し気持ちを伝えることでより重みを持たせる言葉になります。
「度重なる」は、「たびかさなる」と読みます。 「度重なる」の意味は「何度も同じようなことが続いて起こる」です。 「度重なる○○で〜」というような使い方をし、「何度も」という言葉と同じような使い方をします。 例文
「しばしば」は、ある程度の期間をおいて、同じ行動や状態が何度も繰り返される様子を表現した言葉です。 「しばしば」は「度々」と同じように頻度にこれといった定義はありませんが、毎回ではなく時としてというような頻度で繰り返され事に対して使用します。 例文
「幾度となく」は、「いくどとなく」と読みます。 「幾度」とは、「どのくらいの回数・何度・いくたび」という意味のある言葉で、「幾度となく」で「何度も」という意味の表現になります。 例文
「度々」は、何度も繰り返される様子を言い表した言葉であるため、当たり前ではありますが一回目で使えません。 例えば、初対面の人に対して「度々ありがとうございます」「度々失礼します」というような表現を突然使用すると「前に何かあったのだろうか・・・?」と思わせてしまうのです。 むやみやたらに使用できる言葉ではないので注意しましょう。
「度々」は、同じ意味の言葉を重ねた「重ね言葉」という言われる表現です。 「重ね言葉」は、同じ言葉を重ねるといったことから「再婚」や「悲しい出来事の再来」を連想させてしまうため結婚式や葬儀で使用することは避けられています。 うっかり使用してしまうと、非常識だと思われかねませんので頭に入れておきましょう。
「度々」の英語を表現を見ていきましょう。 「よく、しばしば」という意味の英語は「often」です。 「何度も」という意味の英語は「many times」となります。
I'm sorry to trouble you many times.
何度もご迷惑をおかけして申し訳ありません。
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「度々」という言葉について理解していただけましたか? ✓「度々」の読み方は「たびたび」が基本で、稀に「どど」「よりより」と読むことも ✓「度々」の意味は「何度同じことが繰返される様子」で、具体的な頻度の定義はなし ✓「度々すいません」「度々恐れ入りますが」といった言い回しで使用する ✓「度々」は一回目での使用や冠婚葬祭での使用は不可