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「参りました」の意味と使い方、英語、「伺いました」との違い

「参りました」の意味と使い方、英語、「伺いました」との違い

ビジネスシーンでは「参りました」という言葉はよく耳にしますよね。「参りました」は敬語です。敬語は場面に応じて様々な使い方をするので、曖昧になんとなく使っている人も多いかもしれません。「参りました」は「行く」という意味で使う印象が強いですが、その他にも意味があります。実は知らなかったという方もいるのではないでしょうか。そこで今回は「参りました」の意味や使い方、類語、「伺いました」の違いについて解説していきます。ビジネスの場では、敬語は正しく使うことが求められます。「参りました」を正しく理解して、上手く使いこなせるようにしましょう。

「参りました」の意味と使い方

1. 「行きました、来ました」の謙譲語

「参る」は「行く」の謙譲語です。 ”謙譲語”は、自分の動作をへりくだって表現するので目上の相手に敬意を示します。 「参りました」は「参る」+丁寧語「ます」の過去形になります。 「参りました」は謙譲語なので、自分が目上の人の元へ行く時に使うのが基本です。 ビジネスシーンでは、会社訪問したときのはじめの挨拶で「◯◯より参りました山田と申します」などと使います。主に、自分が他の場所から来たときに使用します。 例外として、「参る」を自分以外の動作に対して「行く・来る」の意味で使うことがあります。この場合は厳密には丁寧語になりますが、謙譲語のニュアンスが残るので目上の人の動作には使えません。主に、自分の身内や、社内の者などに対して使います。聞き手に対する謙譲の気持ちを表現しようとして生まれた語法です。

例文 ・初めまして。東京から参りました◯◯と申します。 ・昨日、こちらへ参りました。 ・先週の長期休みの際に、実家の鹿児島へ参りました。 ・母は今日の朝、福岡へ参りました。 ・お迎えのバスは、つい先程参りました。

2. 「降参しました」の謙譲語

「参る」は謙譲語として頻繁に使います。謙譲語は相手に優位があることを表現する言葉で、「相手が優位」というニュアンスから転じて「自分が困る、よわる、閉口する」という意味が生まれました。「精神的に参る」「気が参る」などと使います。 異性などに”心が奪われて困る”という意味でも使います。 「困る」というニュアンスから転じて、 ・降参する、負ける ・死ぬ などの意味で使われることもあります。しかしこれらの使い方は現在では少し古臭い響きがあり、状況によっては意味が伝わりづらいかもしれませんので注意しましょう。 「負ける」という意味での「参りました」は勝負事などをしているときに使うことが多い言葉なので、日常ではあまり使うことはありません。 例えば、「参りました」は将棋で使います。 将棋では「参りました」を「投了」の際に用います。「投了」とは「囲碁・将棋などで、本来の対戦終了となる条件が成立するよりも前に、一方が負けを認めて、勝負がつくこと」です。ですので、将棋では「参りました」あるいは「負けました」と言うことで”投了”の意思表示を明確にすることができます。

例文 ・あなたの熱意には参りました。 ・いやいや、参りました! ・お見事!参りました。 ・彼女の鋭いツッコミにだいぶ参ってしまった。 ・今日の夏のような暑さには、かなり参りました。

3. 「まいりました」で謙譲を表す補助動詞

「参りました」は「行く」の謙譲語だけでなく、補助動詞「行く」「来る」の謙譲表現としても使います。 「参りました」を補助動詞で使う場合は、「まいりました」とひらがな表記をします。 ”補助動詞”とは、他の動詞とセットで使うため、本来の意味が希薄になっている動詞のことです。 別の動詞が直前にある場合は補助動詞になります。 本動詞の後に付けて謙譲のニュアンスを添えることができます。 「まいります」の例としては、 ・持ってまいりました ・見てまいりました ・歩いてまいりました ・出てまいりました ・渡してまいりました ・努力してまいりました ・越してまいりました などとなります。

例文 ・先日、◯◯様の元へ訪問してまいりました。 ・お話を詳しくお聞きするために、部長を呼んでまいりました。 ・喜びの実感が湧いてまいりました。 ・私は駅から歩いてまいりました。 ・私の元にもお話がやってまいりましたら、少し検討したいと思います。

「参りました」と「伺いました」の違い

「参る」と「伺う」はどちらも「行く」の謙譲語です。 ただ、同じ謙譲語でも「参る」は謙譲語II、「伺う」は謙譲語Iと細かく分けられています。 2つの違いとしては 謙譲語Iは、”自分がへりくだることで相手を立てるときに使う敬語”で、 謙譲語IIは、”聞き手を立てたり、相手に対する敬意を表すときに使う敬語”です。 謙譲語IIは丁重語とも呼ばれ、自分の行為や物事を丁重に伝えたいときに使用します。 「参りました」は行く先に敬意を払うべき相手がいてもいなくても使え、「伺いました」は、行く先に敬意を払うべき相手がいる場合にのみしか使うことができません。 「伺う」は相手を敬う言葉なので、相手がいない場合に使ってしまうと不自然になります。 「参りました」と「伺いました」の違いとしては、

・(正)「先週は出張で東京へ参りました」 (誤)「先週は出張で東京へ伺いました」 ・(正)「今日は天気がよかったので、散歩に参りました」  (誤)「今日は天気がよかったので、散歩に伺いました」

この場合は、行く先の相手である”東京”と”散歩”に敬意を払う必要がないので「伺いました」を使うことはできません。 また、「伺います」は、「来週は、久々に実家に伺う」といったように、行く先に敬意を払う相手がいたとしても、その相手が自分の身内だったり、敬意を払うべき相手ではない場合に使用すると不自然になります。

「参りました」と「詣りました(まいりました)」の違い

「詣」は音読みだと「ケイ」、訓読みだと「もうでる」「いたる」「まいる」と読みます。 「詣」は「高い所・境地に行きつく」「社寺にもうでる」を意味します。 「詣る」とした場合は「いたる」と読むのが一般的ですが、「まいる」と読むこともあります。 「詣でる」とした場合は「もうでる」と読みます。どの読み方でも意味は同じです。 「詣」が「参詣(さんけい)する」「初詣(はつもうで)」などと使われているように、 「詣る(まいる)」は「神社や寺にお参りすること」を意味しています。 「参りました」と「詣りました」の違いとしては、

▶︎「参る」・・・「行く」の謙譲語 ▶︎「詣る」・・・「寺社仏閣におまいりすること」

となります。 「詣る」はあくまでも、神社・寺院にお参りに行くために足を運ぶことを表します。 「参りました」と「詣りました」で間違わないように気をつけましょう。

例文 ・昨日は善光寺に詣りました。 ・お伊勢様に詣りました。

「参りました」の尊敬語への言い換え

”尊敬語”は相手に対しての敬意を示していて、相手の動作や持ち物など、相手に関わるものごとについて述べるときに用います。 「行きました」「来ました」の尊敬語は、「いらっしゃいました」「おいでになりました」「お越しになりました」です。 例えば「明日は何時にいらっしゃいますか」といったように使います。この場合の主語は相手になります。 目上の人が『来ました』と伝えたい場合に、「いらっしゃいました」「お越しになりました」などと使うことができます。 また、「いらっしゃる」は「営業部の△△さんはいらっしゃいますか」などといったように、「いる」の尊敬語として使うこともできます。

例文 ・A社の◯◯さんがいらっしゃいました。 ・お客様は後1時間ほどでお越しになるはずです。 ・もうおいでになることだろうとお待ちしておりました。

「参りました」の類語

「行きました、来ました」の類語

参上する (意味:人の元へ行くことをへりくだっていう語・目上の相手のところへ行くこと) 「近々お見舞いに参上する所存でおります」 馳せ参じる (意味:大急ぎで参上する) 「先生の元へ馳せ参じる」 拝謁<はいえつ> (意味:身分の高い人に面会することをへりくだっていう語) 「陛下に拝謁する」 お目にかかる (意味:「会う」の謙譲語) 「お初にお目にかかります。山田と申します」

「降参しました」の類語

困窮する (意味:行き詰まって処置に苦しむこと、貧乏で苦しむこと) 「散財してしまい困窮する」 困惑する (意味:どうして良いか判断がつかず迷うこと) 「困惑してしまい思考が停止する」 頭を抱える (意味:途方に暮れて考え込む) 「新しい考えが浮かばず頭を抱えてしまう」 負けを認める (意味:戦いに敗れたことを表明すること) 「素直に負けを認めた」 脱帽する (意味:相手に敬意を示すこと。感服すること) 「彼女の勇気ある行動に脱帽した」

「参りました」の英語

英語には謙譲語という概念はありませんので、「行く」という意味の「参りました」は、 ・go(行く) ・visit(訪問する) ・stop by(立ち寄る) ・drop in(立ち寄る) ・come(来る) などを使えば問題ありません。 「降参」を意味する「参りました」は、 ・You got me! ・Oh, God! などと表現します。

I came here to talk with you.

お話に参りました。

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まとめ

「参りました」について理解できたでしょうか? ✔︎「参りました」は「行きました・来ました」「降参しました」の謙譲語 ✔︎「参りました」を謙譲を表す補助動詞として使う場合は、「まいりました」と平仮名にする ✔︎「参りました」の尊敬語としては、「いらっしゃいました」「おいでになりました」などがある ✔︎「参りました」の類語としては、「参上する」「困窮する」などがある

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