「お疲れ様でございます」という表現をご存知ですか?目上の人に何気なく使用している人もいるかと思いますが、そもそも「お疲れ様でございました」は正しい敬語表現なのでしょうか?今回は、「お疲れ様でございます」の正しい意味と使い方を解説します。また、「ご苦労様」・「お世話様」との違いや英語表現も紹介しますのでぜひ参考にしてください。
「お疲れ様でございます」という表現を、「二重敬語」ではないのかと感じる方も多いかと思いますが、結論から言うと、「お疲れ様でございます」という表現は、二重敬語ではありません。 「お疲れ様でございます」は、「お疲れ」という名詞に「で」という助詞と「ございます」という丁寧語を組み合わせて成り立っている表現です。 つまり、二重敬語に感じる理由である「ございます」は丁寧語の「です」をさらに丁寧に言い換えた表現であり、文法的に二重敬語ではないということが言えます。
「お疲れ様」は同等もしくは目下の者をねぎらう時に使う言葉であり、本来目上の人に対しては使えません。 しかし、現在では上司や先輩など目上の人に対しても一般的に使用されています。 よって、ビジネスシーンで使うときは社内の親しい上司に限定し、社外では使用しないようにするとよいでしょう。 社外に対しては「お世話になっております」などの挨拶で代用しましょう。
「お疲れ様です」は、ビジネスシーンで相手をねぎらう言葉として使用され、社内でもよく耳にするセリフですよね。 「お疲れ様です」では少々カジュアルな印象がありますが、「お疲れ様でございます」は、「お疲れ様です」をさらに丁寧にした表現であるため、社長などかなり上の立場の人に対して使用することができます。 かなり丁寧な表現であるため、堅苦しすぎて違和感を感じるという相手や状況では「お疲れ様」を使用するなど、自然に伝えられる言い回しを使用しましょう。
「お疲れ様でございます」という言葉は、葬儀で使うはマナー違反です。 葬儀など法事で、仏様を供養することに対して「疲れた」という言葉を使用することが、お亡くなりになられた方に対して失礼であるということから「お疲れさまでございます」を使用することは避けられています。 葬儀で気遣いの言葉をかける場合は「お疲れがでないようにしてくださいませ」というような表現が好ましいです。
テレビ業界では、朝昼晩問わず働いているという理由から時間帯関係なく「お疲れ様です」と挨拶をするというこが広まり、現代では何気なく「お疲れ様です」と使用する人も多いですが、「お疲れさまです」という言葉が、元々夕方以降に使用する「挨拶」として使用されていたということもあり、夕方以降使用することが基本となっています。 つまり、朝、出社したばかりの時間に「お疲れ様でございます」と使用するのは不自然であるということです。 社内ルールとして定着している場合などを除いては、「お疲れ様でございます」は夕方以降に使用しましょう。
「 件名 アンケートの調査結果について 本文 お疲れ様でございます。営業の高橋です。 新商品開発への取り組みの一貫として、お客様を対象にアンケートを行いました。 取り急ぎ集計結果をご報告させていただきたく存じます。 集計結果のデータを添付いたしましたのでご確認をお願いいたします 」 「 件名 お食事会のお礼 本文 社長、本日はお疲れさまでございました。 社長とゆっくりお話をすることができてとても嬉しかったです。 相談にも乗っていただき、感謝しております。 これからも何かとご迷惑をおかけすることもあるかとは思いますが、 今後共末永くよろしくお願いいたします」
朝に、目上の人と会った時や連絡をする時には「おはようございます」を使いましょう。 日常生活で誰にでも用いる言葉ですが、「ございます」と敬語がついていますので使用しても問題ありません。
上司が出先や出張などから帰ってきたときは「お帰りなさいませ」を用いることができます。 お帰りなさいは家で待つ家族が使う印象ですが、社内でも用いることができます。 その後に、「たくさん歩いて疲れた」「大変だった」などと上司が言った場合には「大変だったのですね、お疲れ様でした」などと言っても問題ないでしょう。 ただ企業によっては、目下の人が目上の人に対して「お疲れ様です」は使わないといった風潮がある場合には使わないようにしましょう。
上司が先に退社するときは「お気をつけてお帰りください」と使うと良いでしょう。 また、「今日も一日ありがとうございました」も使うことができます。
目上の人がすでにいる部屋に入ったときは「失礼いたします」というようにしましょう。 また、部屋の扉がしまった状態である場合はノックなどをして「○○課の○○です。失礼してもよろしいでしょうか」などと声をかけ、相手が返事をしてから部屋に入るようにしましょう。 部屋に入る際、もしくは入ってから「失礼いたします」と言いましょう。
社外から取引先やお客様が来訪した際には「ご足労おかけしました」を使いましょう。 「ご足労」は、相手に自分のいる場所まで足を運んでもらったことを労う意味を持つ言葉です。 その他にも「ご足労おかけしてすみません」「ご足労いただきありがとうございます」などと使うことができます。
「ご苦労様です」は「相手が尽力したことに対しての労いを表す語」です。 「ご苦労様です」は相手の努力や尽力をねぎらう表現で、例えば、お願いした仕事を終えた相手に対して、「ありがとう。ご苦労様です」と言うことができます。 「ご苦労様」は労をねぎらう表現で「よく頑張った」というニュアンスになるため、目上の人に使ってしまうと、上から目線な印象を与えてしまいます。 基本的に目下に対して使用する表現であるという事を覚えておきましょう。
(部長)「ご苦労様。あとで確認しておくよ」
(部長)「はい、ご苦労様」
(部長)「ご苦労様。今日は暑かったでしょう」
(客)「どうもご苦労様、ありがとう」
「お世話様です」は「相手が自分のために尽力してくれたことに、労いやお礼を表す語」です。 他人が自分のために力を尽くしてくれたことに対して、感謝の意を表す表現として使用する言葉で、力を尽くしてくれたことに「ありがとう」という気持ちを伝える表現であり、感謝の気持ちだけではなくて相手を労う気持ちも含まれています。 「お世話様です」はただ感謝を伝えるだけではなく、挨拶代わりとして使うことも多いです。文語としてではなくて、口語として用います。 しかし、「お世話様です」は労をねぎらう表現なので、敬語として使うことはできません。 目上の人に対しては使用することができませんので注意してください。
例文
お疲れ様でございます」は英語で何と言うでしょうか。 「お疲れ様です」という英語表現は存在しません。 「お疲れ様です」というフレーズは日本独自のもので、欧米にはこのような挨拶をする習慣はありません。 仕事終わりの挨拶ならば、
などを使います。
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「お疲れ様でございます」という言葉について理解していただけましたか? ✓「お疲れ様でございます」は二重敬語ではなく正しい敬語 ✓「お疲れ様でございます」は、上司にのみ使う言葉 ✓「お疲れ様でございます」なら社長に対して使える ✓「お疲れ様でございます」は葬儀で使うのはマナー違反 など