「享受」と「甘受」 の違いについて正しく理解しているでしょうか?読み方が似ているため、同じように使っているという方が多いかもしれません。実はこの二つはそれぞれ意味が異なります。そこで今回は「享受」と「甘受」 の意味と使い方の違いについて解説していきます!
「享受(きょうじゅ)」・・・精神的にすぐれたもの、または物質的な利益などを受け入れて味わい楽しむこと 「甘受(かんじゅ)」・・・望んでいないものをやむを得ないとして受け入れる
「享受」は「きょうじゅ」と読みます。 「享受」の意味は「あるものを受け取って自分のものにすること、また、受け取って楽しむこと」です。 与えられた物事を受け取って、それを自分のものとして味わい楽しむことを表します。 受け取るものとしては物質的なものも、精神的なものも当てはまります。 自分にとってプラスになるものを受け入れる場合に使うため、利点・恵み・利益などを表す語と共に使うことが多いです。 主に「享受する」「享受している」という形で用います。 「享受させる」ならば、「物事を与える、楽しませる」という意味で使われます。
というような使い方をします。 「享受」の類語には、「楽しむ」「味わう」「謳歌する」「含味する」「快楽」「歓楽」「エンジョイする」などがあります。
例文
「甘受」は「かんじゅ」と読みます。 「甘受」の意味は「仕方がないものとして、受け入れること」です。 ほかにどうしようもないので、やむを得ないものとして受け入れることを表します。 本来「甘受」は「快く受け入れる、満足する」とプラスの意味で使われていましたが、だんだんと「好ましくない物事や厳しい条件などについて、甘んじて受け入れる」とマイナスの意味で使われるようになりました。 「甘受する」「甘受せざるを得ない」「甘受しなければならない」などという形で用います。 例えば、「批判を甘受する」ならば「批判されるのは嬉しくないが、仕方がないものとして受け入れるしかない」というニュアンスになります。
というような使い方をします。 「甘受」の類語には、「甘んじる」「仕方なく受け入れる」「黙って従う」「盲従する」「追従する」「容認する」などがあります。
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