「糾弾」という言葉をご存知でしょうか。あまり聞きなれない言葉かもしれません。「糾弾」は、「きゅうだん」と読みます。 今回は、「糾弾」の読み方や正しい使い方を例文付きで紹介ます。また、「糾弾」と「非難」の違いや、対義語類義語も紹介しますので参考にしてみてください。
「糾弾」は、「きゅうだん」と読みます。 「糾」を「叫」と間違えて、「きょうだん」と読んでしまうケースが多いですが、「叫弾」というのは全く別の意味の言葉になりますので注意しましょう。
「糾弾」の意味は、「罪や責任を問いただして非難すること」です。 「罪を問いただして、避難する」とは、一般的に上司や親といった目上の人や警察にされるわけではなくて、周りの多数の人々から悪事を働いた人物、または組織などに対してということです。
「糾」は、「より合わせる」という意味の他に、「ただす・取り調べる」という意味あり、「罪や犯罪の真相を問いただす」という意味の「糾問」という言葉にも使用されている漢字です。 「弾」は、主に「鉄砲のたま」という意味や、「はねかえる」という意味の「弾く」などで使われていますが、「罪を問いただす・責め立てる」という意味もあります。 この、二つの漢字の意味を合わせて「罪を問いただして責め立てる」という意味になります。
「糾弾」は、ある出来ごとを悪事とみなした時に、その責任など罪を強く問うような場面で使用される言葉です。 悪事の当事者や、関係者に対して、その「非」を徹底的に追及し、裁判所などの機関になんらかの処罰を決定してもらうような場面でも使われることがあります。 「糾弾」は、上記の「糾弾の意味」でも説明したように、多数の人々が悪事を働いた人物または組織などに対して罪を責めたてるという時に使われます。 例えば、「親が姉に糾弾した」といったように、一人が一人に対して責め立てている場面で使用することは誤用になりますので注意しましょう。
「糾弾」を用いた例文 「市長の賄賂受け取りの疑惑が浮上し、市民から糾弾の声が起こった」 「緊急記者会見にて、不祥事について記者は激しく糾弾した」 「人々から激しく糾弾され逃げ場がなくなった」
▶「糾弾」・・・「罪や責任を問いただして、批難すること」 ▶「非難」・・・「相手の欠点や過失を取り上げて責めること」
「非難」の意味は、「相手の欠点や過失を取り上げて責めること」です。 例えば、「彼の投げやりな態度を非難する」という使い方をすると「投げやりな態度」を過失として、「彼」を責めているという意味になります。 主に、「非難する」といったような使い方をします。 「糾弾」と「非難」は、責め立てるという点で似ている言葉ですが、「糾弾」は出来事を「悪事」として罪を責め立てることを言い、「非難」は、相手の悪いところを責め立てるという意味があるので、微妙に意味合いが違います。
○「非難」を用いた例文 「社長の無責任な言動は消費者から非難をうけることになった」 「今の時代は些細なことで非難をされるので気が抜けない」 「多くの人から非難をうけ、彼は対策を改善した」
「非議」の意味は「批判すること」です。 人の事を悪く言ったり、けなしたりすることを「非議」といいます。 「非議する」や、「非議される」というような使い方をします。
「非議」を用いた例文 「上司を非議したのが原因で他の部署へと移動になった」 「彼の行動は非議されても仕方のないものだった」 「他人の性格を非議したところで何の為にもならないと思っている」
「問責」の意味は、「問いただすこと・責任を問い詰めること」です。 「母親を問責した」といったように、だれかを問い詰める時に使用する言葉です。 政治のニュースなどでよく耳にする、「問責決議」は、閣僚や議会の役員の責任を問うことを内容として行われる会議のことです。
「問責」を用いた例文 「不祥事が発覚し、工場長が問責された」 「在園中に子供がけがをする事故が起き、担任が問責された」 「従業員全員が問責対象となることは間違いないだろう」
「指弾」の意味は、「非難して、受け入れられないものして拒むこと」です。 「つまはじきする」という表現の仕方をされている場合もありますが、「つまはじき」とは、「ある人を忌み嫌って拒むこと」をいいます。
「指弾」を用いた例文 「何気ない行動で指弾されてしまいショックをかくせない」 「身に覚えのないことで指弾され、どうすることもできなかった」 「些細なことで指弾する性格だった」
「弾劾」の意味は、「犯罪や不正を明らかにして、責任を追及すること」です。 また、「非行のあった裁判官や人事官を処罰すること・その手続き」という意味もあります。 「弾劾される」「弾劾を受ける」というような使い方をします。
「弾劾」を用いた例文 「警察官はその場にいた全員を弾劾するような強い口調で話はじめた」 「不祥事をおこした裁判官を処罰するのが弾劾裁判というものだ」 「違反をしてしまった三日後に弾劾文が届いた」
「難詰」の意味は「欠点を挙げて厳しく非難すること・厳しく問い詰めること」です。 主に、何かをしてしまった相手に対して厳しく問い詰めて非難するような場面で使用する言葉です。 「難詰する」や「難詰される」というような使い方をします。
「難詰」を用いた例文 「昔した悪事について急に難詰されて動揺した」 「婚約者の浮気について激しく難詰した」 「口調は優しいものだったが、目線はまるで難詰されているようだった」
「論賛」の意味は、「人の徳行や、業績などを論じたたえること」です。 「糾弾」とは、「人が犯した罪を責め立てる」という意味合いでしたが、「論賛」はその反対で、「人のした良いことを論じてたたえる」という意味です。
「論賛」を用いた例文 「次期社長は、次期社長となる後継者を論賛した」 「会社を倒産の危機から救った人を論賛した」
「称賛」の意味は、「褒めること・たたえること」です。 例えば、「彼を褒めたたえた」ということを「彼を称賛した」というように使用します。 同じ読みで「賞賛」という漢字が違う言葉がありますが、「賞賛」は、「金品をあげて褒める」という意味があります。 どちらも区別つけることなく使用している人が多いですが、厳密にいうと使い分けたほうがよい漢字なので注意しましょう。
「称賛」を用いた用例 「入所前から彼は様々な分野の教授から称賛をうけていた」 「彼女のボランティア活動の実績は称賛された」 「政府への思いっ切った発言が称賛を経た」
「讃美」の意味は「褒めたたえること」です。 例えば、「~を褒めたたえる」を「~を讃美する」と言い表します。 キリスト教の人々が歌う「讃美歌」は、「イエスキリストを褒めたたえる歌」ということになります。
「讃美」を用いた用例 「あの先生は、自分の生徒をよく讃美する」 「上位入賞し讃美された」 「マラソンを完走したときは自分で自分を称賛した」
「三嘆」の意味は、「非常に感心すること」です。 心の底から関心して、何度も褒めてしまうようなことを「三嘆」といいます。 素晴らしい詩文などを読んで、非常に感銘を受けるという意味の「一読三嘆」という四字熟語があります。
「三嘆」を用いた例文 「子供たちの頑張る姿に三嘆した」 「物語のラストの予想もできない展開に三嘆した」 「今年最後に読んだ小説は一読三嘆した」
「糾弾」の英語表現を見ていきましょう。 「(公務員など)を弾劾する」という意味の英語は、
などになります。 「罪に問う」と意味の英語は「accuse someone of something」になります。 ただ単に「責める」の場合は「blame someone for something」です。
Japanese public prosecutors impeached the Prime Minister for taking bribes.
日本の検事は首相の賄賂を糾弾した。
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「糾弾」について理解していただけたでしょうか? ✓「糾弾」は「きゅうだん」と読む ✓「糾弾」の意味は「罪や責任を問いただして非難すること ✓「糾弾」は、その出来事を悪事をみなし、その責を問う場面で使用する