「阿る」と「諂う」という言葉をご存知でしょうか。「上司に阿る」「大衆に諂う」といったように使います。では、「阿る」と「諂う」の意味についてしっかりと理解しているでしょうか。「阿る」と「諂う」は日常会話において、あまり聞かない言葉ですよね。「阿る」と「諂う」は非常に似ていますが、違いがあるのでそれぞれの意味について適切に知る必要があります。普段使わない言葉でも、意味を知っておくといざという時に使うことができます。そこで今回は「阿る」と「諂う」の使い分けについて解説していきます。正しく覚えて、上手く使い分けできるようにしましょう!
「阿る」・・・相手に媚びを売って、気に入られるような言動をとること 「諂う」・・・気は進まないものの、無理に相手に気に入られるような言動をとること
「阿る」も「諂う」も「相手に良い印象を持たれるように、機嫌をとること」を表します。 どちらも非難する気持ちが込められています。 「阿る」は「上司に阿る」「権力に阿る」といったように人に対しても見えないものに対しても使いますが、「諂う」は「権力に諂う」といったように見えないものに対しては使いません。 「上役に諂う」「リーダーに諂う」と人に対して使います。 「諂う」は「人に気に入られるように、自分を必要以上に卑下して振る舞う」と、マイナスな意味が含まれます。 「阿る」よりも「諂う」の方が、自尊心の低さや偏屈さが感じられます。 「阿る」も「諂う」もやや古い言葉です。
「阿る」の意味は「媚を売って人に気に入られようとすること、支持を得ようとすること」です。 相手に気に入ってもらおうとして機嫌をとること、高い評価を得られるような振る舞いをすることを表します。 主に、「◯◯に阿る」という形で用います。 例えば、「人に阿る」「上役に阿る」「大衆に阿る」「首脳陣に阿る」「権力に阿る」「世に阿る」「リーダーに阿る」「時流に阿る」といったように使います。 人に対しても、見えないものに対しても使います。 「阿」は「阿諛」「阿世」と使われているように、「自分をつき通さないで人に従う」という意味があります。 「阿る」は「媚びを売る」と、マイナスなイメージを伴って使います。媚びを売る姿勢がとても強くて、場合によっては金品の贈与が付随している場合があります。 「阿る」は「面」+「練る」で成り立っています。「面」は「顔」、「練る」は「形が変わりやすいこと」を表します。2つを組み合わせることで、「表情を柔らかくすることで、相手を立てる」という意味になります。
例文
「諂う」の意味は「上の立場の人に気に入られるために、お世辞を言うなど機嫌をとること」です。 自分を必要以上に下げて、相手に気に入ってもらおうと世辞を言うことを表します。 「諂う」は「諛う」と表すこともできます。 主に、「◯◯に諂う」という形で用います。 「諂う」を用いた表現では「媚び諂う」がよく使われています。「媚びる」と「諂う」を組み合わせることで、「機嫌をとる」という意味を強調しています。 例えば、「上司に諂う」「ボスに媚び諂う」「人に諂う」「権力者に諂う」といったように使います。 「諂」は「諂諛」「讒諂」と使われているように、「人に気に入られようとして顔色を伺う」という意味があります。 本心ではないが、うわべだけ気に入られるような行動をとることを表す場合に「諂う」を使います。 元々「諂う」は方言です。日田弁で「気にする、関わる」を意味します。そこから、転じて「ゴマをする、色目を使う」という意味で使われるようになりました。
例文
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