ビジネスシーンでよく使う敬語「感謝いたします」を正しく使えていますか?「感謝いたします」の使い方を徹底解説していきます。また類似表現「感謝申し上げます」との使い分けも紹介します。「感謝いたします」の言い換え5選も登場します
「感謝いたします」の意味は「感謝します」です。 「感謝いたします」はお礼をいうときに「ありがとう」の意味で使います。 「いたします」=「する」の謙譲語「いたす」+丁寧語「ます」 で成り立っています。 謙譲語とは、目上の人に対する自分の行為をへりくだる敬語です。 「感謝いたします」は謙譲表現なので、上司や取引先、顧客など目上の人に対して使うことができます。
「感謝致します」と漢字表記するのは誤用です。 平仮名表記の「いたします」は補助動詞、漢字表記「致します」は本動詞として使います。 「努力を致す」「思いを致す」「不徳の致すところ」などの形で使うのが本動詞です。 「感謝を致す」ならば「致す」は本動詞、「感謝いたす」ならば「いたす」は補助動詞となります。
「感謝いたします」を強調する場合は、下記のような表現があります。
「誠に」は副詞ですが、形容詞や形容動詞を修飾して使います。 「誠に感謝いたします」と動詞を修飾して使いません。 「誠にありがたい」「誠に美しい」などと使います。 「大変」も副詞で動詞に対して使うことはできますが、「大変感謝いたします」はあまり一般的に使われない言い回しです。 「大変感謝しています」「大変感謝いたしております」など現在進行形で使われます。
例文
感謝ともうひとつ他に相手に伝えたいことがある場合は「感謝いたしますとともに〜」を使います。 これはかなり堅い表現なので、ビジネスシーンでも頻繁には使いません。年賀状や本社移転など区切りの挨拶で使う表現です。 逆に「○○と申し上げますともに、〜感謝申し上げます」とすることもできます。 自分以外にも一緒に感謝する人がいる場合は「共々」を使います。
例文
「お気遣い感謝いたします」という表現も使われます。 「お気遣い」は相手の配慮を指します。仕事で上司から助言をもらったときや「お大事に」と体調を心配されたときの返事、プレゼントをいただいたときなどに使うことができます。 「お気遣いありがとうございます」の方が柔らかい印象で、よく使われます。
「感謝いたします」と「ありがとうございます」は同義ですが、一緒に使うこともあります。 「〜ありがとうございます。感謝いたします」の形で使い、感謝の意を強調する役割をはたします。 組み合わせて使うのは、口語の場合が多いです。
例文
「申し上げます」は、「言う」の謙譲語「申し上げる」+丁寧語「ます」 です。 「いたす」も「申し上げる」もどちらも謙譲語なので、「感謝いたします」と「感謝申し上げます」には意味も丁寧さも違いがほとんどありません。 「感謝をする」のと「感謝を言う」のがどっちが丁寧か、と言われると応えるのが難しいですよね。。
しかし、「感謝申し上げます」の方が一般的にはフォーマルな印象があるのは事実です。 日常会話では「申し上げます」という言い回しの方が使用頻繁が低く、堅い印象があります。 打ち合わせなどの話し言葉では「感謝いたします」を使い、ビジネスメールなどの書き言葉では「感謝申し上げます」を使う、という使い分けが最も自然だと感じられます。
「誠にありがとうございます」は、相手に対して感謝の気持ちを伝える言い回しです。 「ありがとうございます」は、形容詞「ありがたい(有り難い)」の連用形+「ある」の丁寧語「ございます」で成り立っています。 「誠に」は副詞で、「間違いなくある事態であるさま」「本当に」「じつに」を意味します。 「誠にありがとうございます」は日常会話やビジネスシーンだけでなく、式典・慶事・弔事の挨拶としても用いられます。
例文
「御礼」は「恩恵や贈り物を受けたのに対して、感謝の意を表すこと」を意味します。 「御礼申し上げます」は口頭で使うことはあまりなく、手紙など書き言葉として使うことがほとんどです。手紙の中でも、年賀状や暑中見舞いなど、改まった場面で感謝の言葉として使われます。 「御礼申し上げます」の前に「厚く」「重ねて」「心より」を付けると、より気持ちを強調することができます。
例文
「深謝(しんしゃ)」の意味は、
となります。 「深謝」は、主にお礼状やビジネス文書、スピーチなどで、深い感謝を示す場合に使います。 主に、改まった場面で使うことが多いです。 「ありがとうございます」「感謝申し上げます」と言うよりも、「深謝申し上げます」と言うことで深く感謝しているということを伝えられます。 「深謝」は「深い」という字を使って感謝することを強調しているので、目上の人に対して使うことができます。
例文
「拝謝」は”礼を述べることの謙譲語”です。 「拝」は「拝む(おがむ)」ことを表す言葉なので、謙遜の気持ちを表すときによく使います。 「拝む」は感謝を示す行為のことなので、「拝謝」は「ありがたくお礼を述べる」というニュアンスになります。 「拝謝」はお礼状や手紙など書き言葉として使われることがほとんどで、話し言葉としては使いません。
例文
「御礼の言葉もございません・御礼の申し上げようもございません」は感謝を伝える言葉の中で、最上級の表現になります。 ”感謝の度合いが強すぎて上手く言い表せる言葉が見つからない”、”言葉で表せないほど深く感謝している”、または、”感謝のあまり言葉がでない”ということを表しています。 「お礼の言葉もでてこないほど、感謝の念を抱いている」といった意味合いで、主にフォーマルな手紙や丁寧な言葉遣いの会話で使います。 最上級の表現のため、多用するのは避けるようにしましょう。
例文
ビジネスシーンでは「Thank you」以外に「appreciate」という言葉をよく使います。「...に感謝する」という他動詞です。「I appreciate...」で「...に感謝します」となります。 「grateful」という形容詞もよく使います。「I am grateful to 人」「I am grateful for 行為」で「...に感謝します」となります。 また「Thank you.」はメールや手紙の最後に書くと、日本語の「よろしくお願いします」というニュアンスになります。
Thank you for your understanding and cooperation.
ご理解とご協力に感謝いたします。
I really appreciate how much you have helped me during my term of office.
在任期間は大変お世話になりましたことを感謝いたします。
I am so grateful for everything you've done.
御社がしてくださった全てのことに感謝いたします。
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