「了知」と「周知」の違いについてしっかりと理解しているでしょうか?どちらも似ているためあまり違いはないような感じがしますよね。実はそれぞれ意味と使い方が異なります。そこで今回は「了知」と「周知」の違いについて解説していきます!
「了知」・・・「ある物事の内容や事情についてしっかりと知っていること」 「周知」・・・「ある物事について世間一般に広く知れ渡っていること、広く知らせること」
「了知」は「りょうち」と読みます。 「了知」の意味は「ある物事の内容や事情をさとり知ること」です。 「了」は「明らかである、確かである」、「知」は「しる、感づくこと」を意味します。 ある事柄についてしっかりと理解すること、はっきりと知ることを表します。 主に「了知する」という形で、「その物事についてはっきりと知っていること」を表したい場合に使います。 例えば、「事の良し悪しを了知する」などと用います。 「了知」は法令用語として使われることが多いです。 「了知主義」という言葉があります。これは「意思表示の効力が生じるのは、相手がその内容に了知された時点であること」を表します。 「了知」の類語には、「わかる」「会得」「気づく」「知る」「存じ上げる」「認知」などがあります。
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「周知」は「しゅうち」と読みます。 「周知」の意味は「世間に広く知れ渡っていること、広く伝えること」です。 「周」は「広く行き渡っている、抜かりがないこと」を意味します。 ごく一部の人ではなく、世間一般に広く知られていること、広く知らせることを表します。 「周知させる」「周知する」などと動詞として用いる場合は、「知らせる」「伝える」という行動を指します。 「周知の事実」「周知の通り」などと名詞として用いる場合は、「広く知れ渡っている」という状況を指します。 他にも、「周知徹底」「周知不足」「周知を図る」というような使い方をします。 ビジネスシーンでは「ご周知ください」「ご周知願います」という形で使います。 「ある物事について、周りの人にも知らせてほしい」とお願いする場合に用います。「このことについて知っておいてください」と伝えたい場合には使うことはできません。 「周知」の類語には、「拡散」「啓蒙」「報知」「伝える」「広める」「告げる」「公になる」「明るみに出る」などがあります。
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