「成果」という言葉をご存知でしょうか。「成果をあげる」「成果を収める」などと使います。「成果」は、日常会話でも比較的使うことが多い言葉ですよね。では、「成果」について意味をしっかりと理解しているでしょうか。また、「成果」と似た言葉に「効果」があります。普段なんとなく使い分けていることが多い2つの言葉ですが、実はそれぞれ意味が異なります。改めて考えてみると、そこまで違いはないように思いますが、しっかり使い分けることが必要です。そこで今回は「成果」と「効果」の使い分けについて解説していきます。違いを正しく知って、上手く使えるようにしましょう!
▶︎「成果」・・・努力したことで得ることができる、目的以上の良い結果 ▶︎「効果」・・・努力しなくても得ることができる、目的に対応する結果
「成果」も「効果」も「望ましい結果、よい結果」という意味では共通していますが、「成果」の方が「効果」よりもっとよい結果が得られたときに使います。 「成果」=「効果+努力して得られた目的以上の結果」というイメージです。 例えば、「育毛剤の効果は少しあったものの、完璧に生えるという成果には至らない」などと使うことができます。 「成果」は「最終的に良い結果」、「効果」は「一時的に良い結果」と捉えることもできるでしょう。
「成果」は<せいか>と読みます。 「成」は音読みで「セイ・ジョウ」、訓読みで「なる・なす」と読みます。 「成」は「なしとげる。つくりあげる。しあがる。なる」を意味します。 「果」は音読みで「カ」、訓読みで「はたす・はてる・はて」と読みます。 「果」は「原因があって生じるもの」を意味します。 「成果」の意味は「成し遂げた好ましい結果。ある事をして出来上がった良い結果。出来栄え」です。 「成果をあげる」「成果を収める」「研究成果」「成果が出る」「成果を生み出す」「成果が実る」といったように使います。 研究・事業・勉強など、幅広い分野で好ましい結果を残したことを「成果」と表現することができます。 「優れた結果を出す」ということなので、悪い結果になった場合は使うことができません。 例えば、「努力したため、成果をあげることができた」などと言います。これは「努力したおかげで、良い結果を残すことができた、成功することができた」という意味になります。
例文
「効果」は<こうか>と読みます。 「効」は音読みで「コウ」、訓読みで「きく」と読みます。 「効」は「力を発揮した結果。ききめ」を意味します。 「果」は音読みで「カ」、訓読みで「はたす・はてる・はて」と読みます。 「果」は「原因があって生じるもの」を意味します。 「効果」の意味は、 1.ある行動によって得ることができた、期待通りの良い結果 2.演劇や映画の中で、それに相応しい状況を人為的に作ること です。 ある働きかけによって現れた、望ましい結果・行為の目的にかなっているききめを表します。 「効果が現れる」「効果が出る」「効果覿面(こうかてきめん)」「逆効果」「ダイエット効果」などと使います。 自分が努力しなくても、目的通りの結果が一時的に出るということを「効果」と表現します。 「効果」には「演劇などで、その場面に合う雰囲気や真実みなどを人工的につくり出す」という意味もあります。 この意味では、「音響効果」「舞台効果」「演出効果」などと使います。
例文
「成果」は英語で、
になります。 「効果」は「good effect」になります。「effect」だけだと良い意味でも悪い意味でも使います。悪い意味ならば「影響」などと訳すのが自然でしょう。
I think it is too early to expect the good outcome of reading.
読書の成果を期待するのは時期尚早だと思う。
I had a headache so I took aspirin but it didn't have any effect.
頭痛がしたのでアスピリンを飲んだが、なんの効果もなかった。
「成果」と「効果」について理解できたでしょうか? 2つとも非常に似ていますが、それぞれ意味が異なります。違いを正しく知って、上手く使い分けできるようにしましょう!
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