同じ「はじめて」と読む漢字に「初めて」と「始めて」がありますが、意味の違いはご存知でしょうか?「初めて仕事をする」「仕事を始めて1ヶ月経つ」などと使います。今回は「初めて」と「始めて」の意味と使い方の違いを解説していきます。正しく覚えて使い分けていきましょう!
「初めて」・・・副詞であり「今までに一度もなかったことをするとき、起こるさま」 「始めて」・・・動詞であり「継続的なことを新たに行うとき」
「初めて」は「最初であること」、「始めて」は「開始したこと」であると考えるとわかりやすくなっています。 ○生まれて初めてタイに来た ×生まれて始めてタイに来た ○今週初めて彼に会った ×今週始めて彼に会った ×ダイエットを初めて1ヶ月が経った ○ダイエットを始めて1ヶ月が経った ×仕事を初めてから外食が増えた ○仕事を始めてから外食が増えた
「初めて」と「始めて」は発音をする際のアクセント(=言葉を発する際の高低や強弱の関係)も異なります。 「初めて」は「じ」の音だけが高くなります。「はじめて」=「↓↑↓↓」です。 「始めて」は「は」の音だけが低くなります。「はじめて」=「↓↑↑↑」です。 音の高低がわかりにくい人は、よく使う言葉でイメージしてみてください。 「おはよう」=「↑↑↓↓」 「ありがとう」=「↓↑↓↓↓」 「おやすみなさい」=「↓↑↑↑↑↑↓」
「初めて」の意味は「今までになかったことが起こること」を指します。 今までの経験の中もしくはとある期間で、最初に起こることや行為に対して使います。 例えば「初めて山登りをした」「今月初めて雨が降った」などと使います。 また、「そのときになってやっと」といった意味もあります。 これは「海外に来て初めて日本の住みやすさに気付く」などと使います。
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「始めて」は「開始して」といった意味になります。 継続的なものとして、新たにある行為をするときに使います。 例えば「仕事を始めて1ヶ月です」「毎晩パックを始めて肌がキレイになった」などと使います。 物事が新たに開始するのであれば、その行為が今までに1度目もないことであっても何度も行ってきたことであっても使うことができます。 また「始めて」は動詞のため「〜を始める」「〜が始まる」といった使い方もできます。 しかし「初めて」は副詞のため「初める」「初まる」と使うことはできません。
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