「先日」という言葉をビジネスメールなどで使うことが多いと思いますが、「先日」という言葉はどこまでを指すのか知っていますか?そんな何となく使っている人が多い「先日」という言葉の意味と正しい使い方を今回は紹介していきます。ビジネスシーンのボキャブラリーがワンパターンにならないようにするために、「先日」の同義語や類義語も紹介します。
「先日はお世話になりました」「先日お会いしましたね」、ビジネスシーンだけでなく日常生活でもよく耳にする言葉です。 「先日」は普段何気なく使用していますが、どのくらいの期間を示すのでしょうか? 「先日」の意味や使い方について解説していきます。
「先日」は<せんじつ>と読みます。 意味は「近い過去のある日」「この間」「過ぎた日」となります。 現在から近い過去のとある日を表して使いますが、明確にいつからいつまでの期間を表すかは決まっていません。
「先日」は明確にいつからいつまでの期間を表すかは決まっていません。 「先日」はすぐその日がなんだったのか思い出せる範囲、数日から数週間前、長くて1ヶ月程前を指して使うのが一般的です。 「先日」を「この間」と言い換えられる範囲で使うとわかりやすいでしょう。 「数ヶ月前」「半年前」「1年以上前」などに対しても「この間」というには違和感がありますよね。だいぶ前の過去のある日に対しても「先日」は使いません。 「ひと月ほど前、前の月の出来事」であれば「先月」、「1年前」であれば「昨年」「前年度」などと使うようにしましょう。
「先日買ったばかりのテレビが壊れてしまった」 「つい先日、初めて京都に行ってきました」 「Aさんとは先日会ったばっかりだよ」 「彼女と先日大喧嘩したっきり、連絡も取っていない」
「先日」にも範囲があります。 もし、ほんの数日前のことであれば「つい先日」と使うとより分かりやすいです。 「つい」には「ほんの少し、ちょっと」という意味があります。
「彼とばったり会ったのはつい先日です」 「もう壊れたよ!つい先日買ったばかりなのに!」 「つい先日、私も美術館に行ってきました」
「この間」とほぼ同義で使われることからも分かるように「1日前」に対して「先日」と使うのは違和感がありますよね。 1日前だあればは「昨日」を使うようにしましょう。 またビジネスシーンでは「きのう」、丁寧な言い方である「さくじつ(=昨日)」を使うようにしましょう。 「きのう」ではくだけた印象があります。
「昨日(さくじつ)はお忙しい中、お越しいただきありがとうございました」 「昨日(さくじつ)頂いた蜜柑、とてもおいしかったです」
2日前にも「一昨日」といった名称があります。 しかし、2日前であれば「先日」「つい先日」と使っても違和感はありません。 むしろ、2日前にいただいた電話のお礼をいう場合「一昨日はお電話ありがとうございました」というと違和感を感じる人もいます。 その場合は「先日はお電話ありがとうございました」で大丈夫です。 ただ詳しい日付が分かる方が相手に伝わりやすいこともあります。 その場合は「一昨日」を使うと分かりやすいでしょう。 相手や話す内容によって使い分けましょう。 またビジネスシーンやかしこまった場面では「一昨日」も「おととい」ではなく「いちさくじつ」と使うようにしましょう。
「一昨日の会議の議事録の確認をお願いいたします」 「大沢さんは一昨日にいらっしゃったばかりですよ」
ビジネスにおいて「先日」は口頭でもメール文でも用いられています また「先日」を使う場合は、先日の何を指しているのか詳細を付け加えるようにしましょう。 いきなり「先日はありがとうございました」とだけ言われても、どのことに感謝しているのか相手はすぐに分からないことがあります。 自分の中ではその出来事を想像して話しているため分かりますが、相手にもすぐに伝わるようにしましょう。 例えば「先日の懇親会ではお世話になりありがとうございました」「先日は新商品に関する詳細のメールを送ってくださりありがとうございました」などと、詳細を付け加えましょう。 また、「先日」は日常会話などでも使われるため、ややくだけた印象を与えることがあります。 ビジネスシーンで「先日」はよく使われている言葉ですが、目上の人や取引先などに対して使う際は「先般」を用いるようにしましょう。 先般の詳細については、後述しています。 まずはビジネスシーンにおける「先日」の詳しい使い方を例文で紹介します。
「先日、A社で偶然お見かけいたしました」 「先日はあんなところで偶然会うとは思いませんでした」 「先日はお忙しい中、お邪魔してしまい申し訳ありません」 「先日の懇親会では、大変お世話になりました」 「先日は弊社までわざわざご足労いただき、誠にありがとうございました」 「先日は誠に勝手なお願いをいたし、大変恐縮しております」
「先日」・・・近い過去のある日
「先般」・・・先ごろ、この間
「過日」・・・過ぎ去った日
「先般」は「この間」という意味です。 「先日」と同じで数日前や数週間程度前のことを指しています。 ただ2つの大きな違いは「先日」は近い過去の日にちを指しているのに対して、「先般」は近い過去の出来事を指しています。 また「先般」はかしこまった場面で用いる言葉で丁寧な印象があるため、ビジネスシーンでは「先日」よりも「先般」が主に使われています。 そのため日常生活で使われることはほぼありません。友人との会話などで使うと不自然になります。 「先般」も「先日」同様、いつの何を指して使っているのか詳細を付け加えるようにしましょう。
● 「先般」を用いた例文 「先般の会議で相談した通り、今回の件はなかったことにしましょう」 「先般はご多忙中にも関わらず、弊社までお越しいただき誠にありがとうございます」 「先般ご案内しております12月29日の忘年会の件、大沢様のご都合はいかがでしょうか」
「過日」は「過ぎた日」という意味です。 「先日」は現在から遠くない過去を指しているのに対して、「過日」は過去全てが当てはまります。 数ヶ月前・数年前・数十年前、全て「過日」に当てはまるので、「先日」も「過日」の中に含まれることになります。 しかし、「過日」は遠い過去を意味して使うことが多いので、数日前のことについては「先日」と表現する方が分かりやすいです。 また「過日」はほとんど口語で使われることのない堅い言葉です。 文章やメールなどの書き言葉において、「過去や過ぎ去った日」の丁寧な表現として使用されています。
●「過日」を用いた例文 「過日は、いろいろとご教示を賜りまして、誠にありがとうございました」 「過日お約束していた本を持ってきました」 「過日の人事異動により、こちらの部署へ着任いたしました」
「先頃(さきごろ)」は「現在に近い過去の時」「この間」という意味です。 「先日」と同じ、数日前や数週間程前のことを指しています。 大きく違う部分は、「先日」は近い過去の日にちを表しているのに対して、「先頃」は近い過去の出来事を指しています。
「先頃会った時、一緒にいたのは誰ですか?」 「彼と会ったのはつい先頃です」
「この前」は「数日前」「以前」「今よりも一つ前」と言う意味です。 「先日」と同じで数日前や数週間程前のことを指しています。 「先日」と同じ意味がありますが、「この前」はくだけた印象があるため目上の人に対してやビジネスシーンでは使わないようにしましょう。
「私はこの前、東京に行きました」 「この前来た時に忘れていったもの持ってきたよ」
「かつて」は「昔」「以前」「あるとき」と言う意味です。 ある時点を特に明言せずに、過去のを指し示す表現となります。 口語として使われることはほとんどなく、書き言葉としてよく使われます。
「この建物はかつて、病院として使われていた」 「我が社もかつては駆け出しの小さな会社だった」
「先日」は英語では「the other day」となります。 英語の「the other day」も具体的にいつからいつまでを指しているのか定義はありません。 日本語の「先日」のように、「昨日」よりも過去の時間を指し漠然と使う表現です。 その他には、
などなど。 例文を見てみましょう。
Thank you so much for the other day.
先日は本当にありがとうございました。
Thank you for coming to our office the other day.
先日は弊社までご足労いただきありがとうございました。
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「先日」について理解できたでしょうか? ✔「先日」は、数日〜数週間前のことを指す ✔ 1日、2日程度前のことは「昨日」「一昨日」と具体的に言った方が良い ✔ 半年以上前のことを「先日」と言うのは不自然 ✔︎「先日」に似た言葉は多いが意味や使い方が違うので注意