「相当」という言葉をご存知でしょうか。「相当の指輪」「相当高い」などと使います。日常会話でも比較的使うことが多い言葉のため、見聞きしたことがあるという方が多いと思います。では、「相当」とはどのような意味なのでしょうか。なんとなくイメージがつくという人もいれば、全然意味が分からないという人もいるかもしれません。また、「相当」に似た言葉に「相等」「相応」「同等」があります。全部、字面も音の響きもそっくりですが何か違いはあるのでしょうか。そこで今回は「相当」「相等」「相応」「同等」の使い分けについて解説していきます。違いを正しく知って、上手く使い分けできるようにしましょう!
▶︎「相当」・・・価値や地位がその物事に等しいこと。物事の程度が普通よりも上であること ▶︎「相等」・・・お互いが完全に一致していること ▶︎「相応」・・・ある事が身分、能力、性質などに適切に対応していること ▶︎「同等」・・・立場や程度が同じであること。腕前や技量が同じであること
「相当」は<そうとう>と読みます。 「相」は音読みで「ソウ・ショウ」、訓読みで「あい」と読みます。 「相」は「お互いに」を意味します。 「当」は音読みで「トウ」、訓読みで「あたる・あてる」と読みます。 「当」は「あてはまる。道理にかなっている」を意味します。 「相当」の意味は、 1.価値や地位などが、その物事とほぼ釣り合っていること 2.物事の程度が普通を超えているさま です。 ある物事が別の物事に匹敵するほどの価値があること・物事の程度が普通よりも上であることを表します。 1つめの意味では「ある対象と比べて、それに違い価値や働きがある」という場合に使います。 「先日の手伝いに相当したお礼金」「50万円相当のピアス」などと言います。 2つめの意味では「ある物事の程度や数量が普通を超えている」という場合に使います。 「相当な量の資料」「相当の人数がいる」などと言います。
例文 「釣り合う」という意味
「程度が普通を超えているさま」を意味
「相等」は<そうとう>と読みます。 「相」は音読みで「ソウ・ショウ」、訓読みで「あい」と読みます。 「相」は「お互いに」を意味します。 「等」は音読みで「トウ」、訓読みで「ひとしい・ら・など」と読みます。 「等」は「同列もの」を意味します。 「相等」の意味は「お互いにあいひとしいこと。同等」です。 互いに完全に一致しているさま・同値であることを表します。「相等」は「=(イコール)」ということです。 例えば、「正方形は4辺が相等する形だ」「3足す5が8に相等する」などと言います。 「相等」は「相等しい(あいひとしい)」と同じ意味になります。
例文
「相応」は<そうおう>と読みます。 「相」は音読みで「ソウ・ショウ」、訓読みで「あい」と読みます。 「相」は「お互いに」を意味します。 「応」は音読みで「オウ・ヨウ」、訓読みで「こたえる・いらえる」と読みます。 「応」は「ひとしい。つりあう」を意味します。 「相応」の意味は「ある物事が相応しいこと。程よく釣り合っていること」です。 身分・能力・性質などに適切に対応していることを表します。 「身分相応」「年相応」「能力相応」「収入相応」「相応の報酬」「相応の暮らし」などと言います。 例えば、「年相応の格好をする」だったら「年齢に似つかわしい格好をしている」という意味になります。
例文
「同等」は<どうとう>と読みます。 「同」は音読みで「ドウ」、訓読みで「おなじ」と読みます。 「同」は「同列であるさま」を意味します。 「等」は音読みで「トウ」、訓読みで「ひとしい・ら・など」と読みます。 「等」は「おうとつがなく揃っている。相応しい」を意味します。 「同等」の意味は、 1.地位や程度が同じであること 2.腕前や技量が同じであること です。 「同等」は「全く同じであるさま」を表します。ただ、あるものの状態によっては「ほぼ同じ」という曖昧さを含んだニュアンスで使うこともあります。 例えば、1つめの意味では「同等に扱う」「同等に取り扱う」などと言います。これは「全部同じように扱う」という意味です。2つめの意味では「同等の資格」「同等の技術」などと言います。これは「同じ資格。技術力」を意味しています。
例文 「地位や程度が同じ」という意味
「腕前や技量が同じ」という意味
「相当」「相等」「相応」「同等」について理解できたでしょうか? それぞれ似ていますが、意味が異なります。違いを正しく知って、上手く使い分けできるようにしましょう!
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