ビジネスメールの返信などで「お待ちしています」と使うことは多いのではないでしょうか?失礼のない敬語表現ですが、もっと丁寧な表現があり場面によってはそちらの方が適している場合もあるでしょう。今回は「お待ちしております」の正しい意味と使い方、そしてより丁寧な表現を解説していきます。最後に英語表現も紹介します!
「待つ」の意味は、「物事・人が来るまで、時を過ごす」です。 「お待ちしております」は単純に「待っている」というよりも、「待望している・願っている」という意味合いが強い言葉になります。 また「しております」は、「行為を継続する」という意味が強いです。
「お~する」は、謙譲語の表現になるため、目上の相手に対して使うことができます。 「メールを待っている」「来店を待っている」というシーンなどで、よく「お待ちしております」という表現が使われています。 「お待ちしています」という言い方もありますが、「いる」の謙譲語が「おる」なので、「お待ちしております」の方が丁寧な表現になります。
「お待ちいたしております」は「する」の謙譲語「いたす」と、「いる」謙譲語「おります」が使われています。そのため二重敬語となっています。 また敬語でない場合であっても「お待ちして」「して(=致して)」「いる(=おります)」と日本語として言葉の組み合わせがおかしくなっています。 「お待ちする」の謙譲語「お待ちいたします」もしくは「お待ちしている」の謙譲語「お待ちしております(=お待ちしている)」が正しい表現であり「いたしております」は間違った表現となりますので注意しましょう。
メールで「お待ちしております」を使う場合は、
という表現で使います。 「お〜する」「ご〜する」と謙譲語の表現になるため、目上の相手に対して使うことができます。 「ご連絡お待ちしています」は、相手に不快な印象を与えにくく、敬意を払うことができます。 他の言い方で「ご連絡ください」がありますが、相手に少々強引な印象を与えてしまう可能性があるため、注意が必要な表現です。 ただ、お待ちしておりますだけでは、相手は返信をすぐにしなくてもいいと思ってしまいなかなか返信が来ないこともあります。 そのため、返信の期日を記載するか「お待ちしております」は使わずに「ご返信くださいますようお願い申し上げます」などと伝えると良いでしょう。 また、丁寧に言おうと「ご返事を心より申し上げます」など「心より」を付けると不自然となります。返事などを待つ場合は「心より」は付けないようにしましょう。
「ご来店お待ちしております」は、接客でよく使われています。 お店の人が、お客様に来てもらうことを待ち望んでいることが表せられます。 「またのご来店お待ちしております」といえば、来てもらった人に対して「また来てください」を丁寧に伝えることができます。 予約をしてくれた相手などに対して「ご来店お待ちしております」と言うことで来てくれることへの感謝の気持ちがあることと心待ちにしていることを伝えることができます。 また店舗ではなく大きな会場であったりイベントを催す場合は「ご来場お待ちしております」と使うことができます。
「お客様のご来店をお待ちしております」 「またのご来店をお待ちしております」 「では、明日の15時でご予約を承りました。ご来店をお待ちしております」
「心よりお待ちしております」は、営業や接客を行なっている人にとってはとても馴染みのある言葉だと思います。 「心より」は「心の底から」という意味なので、付け加えることによって、「とても心待ちにしている」ということを伝えることができます。 お店などでは、「またのご来店、心よりお待ちしております」といった形で使うことが多いです。 「心より」ではなく「心から」でも同じ意味になります。 「心よりお待ちしております」は親しみやすさがでるため、接客などにおいては「心よりお待ちしております」が一般的によく使われます。
「お待ち申し上げております」は耳にしたことがある人も多いと思います。 「お待ち申し上げております」はデパートのアナウンスなど、お店の放送で使われることが多いフレーズです。 「お待ちしております」と「お待ち申し上げております」の違いは、相手に対する敬意の度合いです。 「お待ちしております」とほぼ意味は一緒ですが、より強い敬意を表すときに使用することが多いです。 「お〜申し上げる」という形によって、相手への強い謙譲を表現することができます。 二重敬語ではないのかと思うかもしれませんが、敬語として正しい表現になります。 ただ日常会話で、「お待ち申し上げております」を使ってしまうと、相手に対する敬意が強い表現のため、堅苦しい・冷たい印象を与えてしまう可能性があります。 一般的には「お待ちしております」を使うことが多いです。
「お待ちしております」の英語表現を考えてみましょう。 英語で「お待ちしております」というには、具体的に何を待っているのか言う必要があります。 直訳的に、✗「I'm waiting for...(...を待っている)」とするのは誤りです。 代わりに 「look forward to ...ing(...するのが楽しみです)」 という表現を使います。 表現方法で丁寧さに差異があるので注意してください。
例文です。
Then, I look forward to seeing you soon.
それでは、お待ちしております。(会う場合)
I look forward to hearing from you soon.
ご返信お待ちしております。
I look forward to your reply on the meeting planned this coming Friday.
来週金曜日に予定されている会議に関するご返信お待ちしております。
科学的に正しい英語勉強法
こちらの本では、日本人が陥りがちな効果の薄い勉強方法を指摘し、科学的に正しい英語の学習方法を紹介しています。読んだらすぐ実践できるおすすめ書籍です。短期間で英語を会得したい人は一度は読んでおくべき本です!
正しいxxxxの使い方
授業では教わらないスラングワードの詳しい説明や使い方が紹介されています。タイトルにもされているスラングを始め、様々なスラング英語が網羅されているので読んでいて本当に面白いです。イラストや例文などが満載なので、この本を読んでスラングワードをマスターしちゃいましょう!
職場で英語が必須な方や海外留学を検討している方など、本気で英語を学びたい人にオススメの英会話教室、オンライン英会話、英語学習アプリを厳選した記事を書きてみました!興味のある方はぜひご覧ください。↓
「お待ちしております」について理解できたでしょうか? ✔︎「お待ちしております」は目上の相手に使うことができる ✔︎「メールを待つ」・「再び訪れることを待つ」というシーンで使われることが多い ✔︎ 心待ちにしていることを伝えたい場合は「心よりお待ちしております」と言う ✔︎「お待ちいたしております」は「お待ちしております」をより丁寧にした言い方である ✔︎「お待ち申し上げております」という言い方もあるが、堅苦しい印象を与えてしまう可能性がある