「大切」と「大事」という言葉をご存知でしょうか。「大切に育てる」「大事にしている」などと使います。どちらも日常会話でよく使う表現ですよね。ほとんどの人が使ったことのある言葉だと思います。言葉にはたくさんの類似表現がありますが、「大切」と「大事」もそのうちの一つです。「大切」と「大事」は非常に似ていますが、何か違いはあるのでしょうか。色々と知らないことが多いです。そこで今回は「大切」と「大事」の使い分けについて解説していきます。違いを正しく覚えて、上手く使い分けできるようにしましょう!
▶︎「大切」・・・心から必要としていて、慎重に注意深く扱うさま ▶︎「大事」・・・<1> 自分にとって必要と考えて、しっかりと扱うさま <2> 深刻な事態
「大切」と「大事」はほぼ同じ意味ですが、やや意味合いが異なります。 あえて違いを言及するならば、「大切」には「個人的な愛情や思い入れが含まれること」、「大事」には「気持ちは入っていないが重要なこと」となります。 「大切な人」「大事な人」のどちらも「必要な人」という意味ですが、「大切」の方がより思い入れが強いニュアンスになります。 例えば、「大事な人」は「学校の先生・友人」、「大切な人」は「家族・恋人」などと使い分けることができるでしょう。 「大切」と「大事」は、「大事をとる」という使い方以外は、ほぼ変わりなく使うことができます。 「大切をとる」という表現は存在しません。 「大切」と「大事」は2つとも口語的に使われていることが多いですが、「大事」の方が少しくだけた響きになります。
「大切」は<たいせつ>と読みます。 「大」は音読みで「ダイ・タイ」、訓読みで「おお・おおきい・おおいに」と読みます。 「大」は「あるものの形や規模などがおおきい。優秀で立派なこと」を意味します。 「切」は音読みで「セツ・サイ」、訓読みで「きる・きれる」と読みます。 「切」は「近づいていること。目の前に迫って感じること」を意味します。 「大切」の意味は、 1.必要であると尊重すること。重要であること 2.愛していること。慎重に丁寧に扱うこと です。 「大いに迫ること」「切迫すること」が由来で、元々は「緊急を要すること」を意味していました。 そこから転じて、平安末期には「重大な」、中世以降は「心から守りたいと思う」という意味で使うようになりました。 「大切」は「ものすごく重要なことで、相手や物事を思いやる気持ちが入っている」という意味合いです。 1つめの意味では「大切な仕事」「大切な条件」「大切なもの」などと言います。 2つめの意味では「お客さんを大切に扱う」「家族を大切にする」「大切に育てる」などと言います。
例文 「重要である」という意味
「丁寧に扱う」という意味
「大事」は<だいじ>と読みます。 「大」は音読みで「ダイ・タイ」、訓読みで「おお・おおきい・おおいに」と読みます。 「大」は「あるものの形や規模などがおおきい。優秀で立派なこと」を意味します。 「事」は音読みで「ジ・ズ」、訓読みで「こと・つかえる」と読みます。 「事」は「できごと。ある物事」を意味します。 「大事」の意味は、 1.重要な事柄。普通ではない事件。深刻な結果。大変心配な事態 2.重大なものとして丁寧に扱うさま 3.肝要なさま。重大なさま です。 1つめの意味では「大事をとる」「大事に至らない」「国家の大事」などと言います。 例えば、「大事をとる」だったら「事態を深刻なものだと見なして、無茶をせずに良い行動をとる」という意味です。 2つめの意味では「お大事に」「大事にしている」「大事にする」などと言います。 「大事にする」は「体を大事にする」「指輪を大事にする」などとよく使います。「大事にする」は「価値があるものとして、慎重に扱うさま」を表しています。 「後生大事(ごしょうだいじ)」という言葉もあります。「とても大事」という意味なので、「大事にしていること」を強調したい場合に使うのが良いでしょう。 3つめの意味では「大事な用事」「大事な話」「大事な商品」などと言います。
例文 「深刻な結果」という意味
「丁寧に扱うさま」という意味
「肝要なさま」という意味
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