「直近」という言葉をご存知でしょうか。「直近だという空いていますか?」「直近だと先週会った」などと言いますよね。では、「直近」は未来でも過去に関してでも使うことができるのでしょうか。具体的にどのくらいの期間を表しているのでしょうか。日頃から使っている言葉の中には、実は意味を誤って使ってしまっている言葉がたくさんあります。そこで今回は「直近」の意味や使い方、類語「近々・最近」との違い、対義語について解説していきます。「直近」の正しい意味を理解して、上手く使いこなせるようにしましょう!
「直近」は<ちょっきん>と読みます。 「ちょくきん」「じっきん」とは読まないので注意しましょう。 「直」は音読みだと「チョク・ジキ」、訓読みだと「ただちに・なおす・すぐ」と読みます。 「直」は「じかに・すぐに」を意味します。 「近」は音読みだと「キン・コン」、訓読みだと「ちかい」と読みます。 「近」は「現在にちかい・人間関係などがちかい・ある場所にちかい」を意味します。 「直近」の意味は「すぐ近く。すぐそば。最も近いこと」です。 現時点から最も近いこと・該当事項に最も近いことを表します。 「一番最近の」「一番最後の」もしくは「至近距離の」「すぐ近くの」といった意味になります。
例えば、「直近1年の売上高データを送付してください」と言われた場合は「現時点から1年前までの売上高データを送付してください」という意味になります。 2018年4月1日にこのように言われたたら、”2017年4月〜2018年3月”のデータを出すのが一般的です。 また、「直近で起きた事件」と言った場合は「現時点から最も新しく起きた事件」ということです。 このときは「直近の事件」が、他の人も同じ事件を思い浮かべるかが問題となります。 Aさんは今月起きた事件を、Bさんは一ヶ月前に起きた事件を思い浮かべるかもしれません。 このように、「直近」には具体的な数値の定義はありません。 誤解を招く可能性もあるので、確実に伝えたい場合はしっかりと日付を表すようにしましょう。
主に、「直近の◯◯」「直近だと」といったように使うことが多いですが、「最近、◯◯」という意味で「直近、◯◯」と使うこともあります。 例えば、「直近の試合」と言った場合は「一番最近の試合」ということになります。 「直近」は過去だけでなく未来について表す場合にも使います。 「直近だと明後日が空いています」としたら「一番近いところでは明後日が空いています」を意味します。 このように、「直近」は”時期”について表すことが一般的ですが、”場所・人間関係”においても使うことができます。 「直近のコンビニ」とすれば「現時点から最も近い駅」、「直近の上司」とすれば「最も近い上司・直属の上司」という意味になります。 「直近」は様々な場面において「最も近い」ということを表せる言葉です。
例文 「過去」
「現在」
「未来」
「場所」
「人間関係」
「近々」は<きんきん>または<ちかぢか>と読みます。 一般的には、「ちかぢか」と読むことが多いでしょう。 「近々」の意味は、
となります。 「ごく近い・近いうち」という意味なので、「近々」は現在に近い未来を表します。 「近々遊びに行こう!」「近々、髪の毛を切る予定です」などと使います。 「直近」が過去にも未来にも使えるのに対して、「近々」は未来に関してのみに使います。 例えば、「直近の水曜日に話し合いが行われた」と使うことはできますが、「近々の水曜日に話し合いが行われた」とは使うことはできません。 「直近」と「近々」は非常に似ていますが、間違えないように注意しましょう。
例文
「最近」の意味は、
となります。 現在より少し前のある時・少し前から現在までの間を表します。 「最近」は未来のことに関しては使いません。 「つい最近の出来事」「最近読んで感動した本」などといったように使います。 「直近」は時間も、「駅直近」といったように場所や人間関係を表すときにも使うことができます。 一方で、「最近」は時間的にしか用いることができません。 「直近のガソリンスタンドはどこですか?」と言うことはできますが、「最近のガソリンスタンドはどこですか」とは言わないです。 このように「直近」と「最近」は非常に似ている言葉ですが、正しく使い分けるようにしましょう。
例文
間もない (意味:何かが起こってから、あまり時間が経っていないさま) 「生まれて間もない赤ん坊」 ついさっき (意味:時間的に少し前であること。先刻) 「ついさっき、彼が訪ねてきた」 先ほど (意味:少し前。いましがた。先刻) 「先ほどA社から電話がありました」 目の先 (意味:すぐ目の前。目の前にある物事) 「やっと目的地が目の先に見えてきた」 すぐそば (意味:空間の隔たりがあまりない所。距離的に離れていないさま) 「病院は私の家のすぐそばにあります」 間近の (意味:間近いこと。また、そのさま) 「クリスマスが間近に迫ってきた」 至近 (意味:非常に近いこと) 「至近距離から話しかけてみる」 喫緊<きっきん> (意味:差し迫って重要なこと) 「少子化対策は喫緊の課題である」
そのうち (意味:それが実現するまでに、それほど時日を要しないことを表す語) 「そのうち、雨が降ってくるだろう」 いつか (意味:過去、未来の不定の時を表す) 「先生にはいつかお会いしてみたい」 将来 (意味:それから先。未来。前途) 「将来は医者になりたいと思っている」 あちら (意味:話し手や聞き手から離れた方向、場所、物を指す) 「みなさま、あちらをご覧ください」 遠方 (意味:遠くの方。遠い所) 「遠方にちらちらと光が見えた」 それ (意味:聞き手が持っている物、聞き手のそばにある物を指す) 「ちょっと、それを見せてもらえますか」 あれ (意味:話し手や聞き手から離れた物を指す) 「あれは何ですか?」 周囲 (意味:まわりの人や事物) 「彼女は周囲の人に影響されやすい」 向こう側 (意味:物を隔てたあちらの側) 「道の向こう側へ渡る」
「時間的に最も近い」という意味の「直近」は英語で「the earliest」と表現すればOKです。 例文で使い方を確認してみましょう。
Can I get an appointment on the earliest available date.
直近で予約取りたいのですが。
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「直近」について理解できたでしょうか? ✔︎「直近」は<ちょっきん>と読む ✔︎「直近」は「すぐ近く。すぐそば。最も近いこと」を意味 ✔︎「直近」は時間的にも空間的にも用いることができる ✔︎「直近」の類語には、「間もない」「先ほど」「間近の」などがある