「年の瀬」という言葉は、年末になると「年の瀬も迫り~」といったようによく耳にする言葉だと思いますが、「年の瀬」の正しい意味t使い方をご存知でしょうか?今回は「年の瀬」の正しい意味と使い方を例文つきで紹介します。「年の瀬」を使用した挨拶や、類語、英語表現も紹介しますので、参考にしてください。
「年の瀬」は「としのせ」と読みます。 「年」は、音読みで「ねん」と読み、訓読みで「とし」と読みます。 「年」には、「とし・三百六十五日を一つと数える時間の単位」という意味があります。 「瀬」は訓読みで「せ」と読みます。 「瀬」という漢字には「あさせ・流れのはやいところ」という意味があります。
「年の瀬」に意味は、「年の暮れ・年末・歳末」です。 一年が終わろうとしているという「年末・年の暮れ」などを「年の瀬」と表現します。 上記で説明したように、「瀬」という漢字には、「浅瀬・川の流れのはやいところ」という意味があります。 つまり、「年の瀬」は「年の流れのはやいところ」という事になり、「一年の終わりのバタバタと落ち着かない時期」ということを表した言葉です。 「年の瀬を感じる」といった使い方の場合、「年末のバタバタとした慌ただしい空気」を感じるといったような意味合いになります。
「年の瀬」の語源は、「江戸時代の後払い(ツケ払い)」からきていると言われています。 「ツケ払い」は、現代でも使われている言葉ですが、「後払い」とは飲食をしたり物を購入した際に代金を後日まとめて支払うということです。 この「後払い」という支払い方法は、江戸時代から存在しており、手持ちのお金がない人が利用していた支払い制度でした。 しかし、一年の終わりである年末に、ためていた「ツケ」を払おうとしても、払う事ができない、食べ物さえも購入することができない状況に陥る人達が大勢いました。 ツケ払いのせいで年末になると「バタバタとした落ち着かない時期」といったことから、「年の瀬」という言葉が使われるようになったのではないかと言われています。
「年の瀬」は、いつからいつまでの事であるのか明確な期間は決まっていません。 しかし、12月15日より年の瀬を用いた挨拶文が使用されるようになるので、だいたい「12月中旬以降」を指して「年の瀬」という人が多いです。 12月に中旬に入り、大掃除をした時点で「年の瀬」と感じ人もいるでしょうし、クリスマスが終わったら「年の瀬だ」と感じる人もいます。 特にいつからいつまでを「年の瀬」というような決まりはありません。
「年の瀬」という言葉は、年末にするビジネスでの挨拶や会話などにも使用されます。 特に活用できる「年の瀬」を使った熟語表現を2つ紹介します。 一つ目は「年の瀬も押し迫り」という熟語表現です。 「押し迫り」とは、「年の瀬が迫って来ている」つまり、「間近になっている」という意味をもっています。 「迫る」は「切迫している」といった意味が込められており、「年の瀬も押し迫っている」は「年末が間近になってきて慌ただしいですが」というようなニュアンスで使用されます。 二つ目の熟語表現は「年の瀬を迎え」です。 「年の瀬を迎え」は、簡単に言い表すと「年末になりました」といった意味です。 「年の瀬を迎え、寒さが続きますが・・・」というような使い方をすると、「年末になり寒さが続きますが・・・」という意味合いになります。 他にも、「年の瀬」を使用した表現の例として
などがあります。 「年の瀬」という言葉を挨拶文に使用することで、「年末で忙しいとは思いますが」という心使いや、「今年も残りわずかなのでお互い頑張りましょう」という意味を込めることができます。
年末の挨拶メールは最終営業日の1週間~3日前がいいとされています。 年末の挨拶は、早すぎても遅すぎても失礼にあたり、タイミングがとても難しいです。 最終営業日がわからないといった場合は、一般的な最終営業日と考えられる12月28日を基準にして考えましょう。 つまり、12月28日の1週間前から、3日前が無難であるということです。
年末の挨拶の例文 「年の瀬を迎え、今年も残すところあと僅かとなりました。 〇〇部長には今年1年、公私共々大変お世話になりました。 無事に今年一年を過ごすことがせきたのも、〇〇部長と皆様のおかげでごさいます。誠にありがとうございます。 まだまだ未熟者ではございますが、日々邁進して参りますので、ご指導ご鞭撻のほど、宜しくお願いいたします」 「年の瀬も押し迫り、お忙しいことと思いますが、皆様いかがお過ごしでしょうか? 今年も早いもので、年末のご挨拶をさせてただく時期となりました。 本年度は公私にわたり、大変お世話になり厚くお礼申し上げます。 来年度もご期待に添えるよう努力していく所存ですので、より一層のご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます」
「年末」は、「ねんまつ」と読みます。 「年」は、音読みで「ねん」訓読みで「とし」と読み、「一年」を意味しています。 「末」は、音読みで「まつ・ばつ」訓読みで「すえ」と読み、「おわり・果て」という意味で使用されています。 つまり、「年末」は「一年の終わり」という意味です。 だいたい12月の終わりを「年末」と言い表します。
「歳末」は「さいまつ」と読みます。 「歳」は、音読みで「さい」訓読みで「とし・とせ」と読み、「とし・つきひ・年月」という意味があります。 「末」は、音読みで「まつ・ばつ」訓読みで「すえ」と読み、「おわり・果て」という意味で使用されています。 つまり「歳月」は「年月の終わり」という意味です。
「暮れ」は「くれ」と読みます。 「暮」は、音読みで「ぼ」訓読みで「くれる・くらす」と読みます。 「暮」には、「日が暮れる・季節・年・人生の終わり」という意味があります。 つまり、「暮れ」とは「年の終わり」という意味があります。
「年の瀬」を「年末」と解釈すると、英語では「new year's eve」「the end of the year」などと言います。 曖昧に12月あたりをいう場合は「December」というしかありません。
I'm thinking of visiting you around mid-December.
12月中旬あたりに伺おうと思っています。
「around December」と言ってしまうと、ネイティブからすると「ずいぶんザックリしてるな〜」と感じるでしょう。 なので、「around early December(12月上旬あたり)」「around mid-December(12月中旬あたり)」「around late December(12月下旬あたり)」などと表現するとよいでしょう。
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「年の瀬」について理解していただけましたか? ✓「年の瀬」は「としのせ」と読む ✓「年の瀬」の意味は「年の暮れ・年末・歳末」 ✓「年の瀬」は12月中旬以降を指す ✓「年の瀬」の類語は「年末・歳末・暮れ」など
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