「追記」という言葉をご存知でしょうか。「追記事項」「追記する」などと、見聞きしたことがあると思います。改まった文章で使われていることが多い言葉ですよね。では、「追記」とはどのような意味なのでしょうか。なんとなく字面を見ただけで意味をイメージすることができますが、具体的な意味については知らないという人が多いかもしれません。「追記」には似た言葉がたくさんあるため、意味を正確に覚える必要があります。そこで今回は「追記」の意味や使い方、類語との違いについて解説していきます。「追記」を正しく知って、上手く使えるようにしましょう!
「追記」はついきと読みます。
「追記」の意味は「後から付け加えて本文の後に書き足すこと、書き足す文章」です。 書き漏らした内容あるいは、そこまで内容に関係あることではないが伝えたい事を本文の後に書き記すことを表します。 「追記」は書類・メール・ブログなどで使われています。主に、改まった文書内で使うことが多いです。 また、「追記」は「既にデータが入っているCDやDVDに、後から映像を追加すること」という意味もあります。
ビジネスメールで追記をする場合は「追記:」の形で主に使われています。 どのように使うか具体例をいくつか紹介しますので、是非参考にしてみてください。
件名:昨日のお礼 おはようございます。営業部の◯◯です。 昨日は大変ありがとうございました。先方に対しての対応など、大変勉強になりました。 今後とも、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。 追記:お土産の品をいただきありがとうございました。社内のみんなで美味しくいただきました。
件名:◯◯の件についての完成 大変お世話になっております。△△です。 ◯◯の件についての資料が完成しましたので、ご報告いたします。 お手数おかけしますが、内容をご確認のほどお願い申し上げます。 ご多忙中申し訳ありませんが、何卒よろしくお願いいたします。 追記:先日は貴重なご助言をいただき、誠にありがとうございました。おかげさまで、企画が上手くいきました。今後ともご指導の程お願いいたします。
件名:イベント開催のお知らせ こんにちは◯◯です。 △月△日水曜日に****でイベントを開催することが決定いたしました。 □□にご興味のある方、□□をさらに知っておきたいという方にはぜひご出席いただきたいイベントです。 ご出席いただけますよう、何卒よろしくお願いいたします。 追記:ご出席される場合は、必ず電車やバスなどの交通機関をご利用ください。
「追記」の言い回しには「追記する」「追記事項」「追記あり」などとなります。 例えば、「漏れていた事項を追記する」「条件を追記する」「書き換えるのは時間がかかるので追記する」などと言います。 「追記事項」は主に条件や進捗状況などで新たな条件や情報を相手に伝える場合に使われています。 「追記あり」は件名や文章の最初に「追記がありますよ」とお知らせするために使われています。
「加筆」はかひつと読みます。 意味は「文章や絵などに、筆を加えることによって訂正や追加をすること」です。 「追記」は「後から付け加えて、本文の後に書き足すこと」 「加筆」は「文章や絵に、筆を加えて直したり追加すること」 「追記」と「加筆」では意味が異なります。 「加筆」は文章を書いている最中に、本文や絵に書き漏らしたことを付け加えることを表します。 「追記」は本文を書き終わった後に、発覚した抜け漏れを最後にまとめて書き足すことを表します。 「追記」は元ある文章はそのまま残りますが、「加筆」は元ある文章を直すので少々内容が変わります。
例文
「追伸」はついしんと読みます。 意味は「手紙で、本文を書き終えた後にさらに書き加える文」です。 「追記」は「後から付け加えて、本文の後に書き足すこと」 「追伸」は「本文を書き終わった後で、新たに書き足すこと」 「追記」と「追伸」は意味は同じですが、使い方が異なります。 「追記」は「文書」、「追伸」は「手紙」で使います。「追記」の方がやや堅いイメージです。 「伸」という字には「述べる」という意味が含まれているため、「追伸」は述べる相手がいる手紙で使うことになります。 「追伸」は「追記」と同様に、「P.S.」と表記することもできます。
例文
「付記」はふきと読みます。 意味は「本文に付け加えて書き記すこと」です。 「追記」は「後から付け加えて、本文の後に書き足すこと」 「付記」は「本文に後から付け足して、書き記すこと」 「追記」と「付記」では意味も使い方も異なります。 「付記」は、本文の内容とは別に述べたいことを付け足したい時に書き記すことです。 文書やメールにおいて使われることが多く、「付記」は書籍や資料において使われることが多いです。
例文
「補記」はほきと読みます。 意味は「不足しているところを補って書き記すこと」です。 「追記」は「後から付け加えて、本文の後に書き足すこと」 「補記」は「不足している部分を、補って書き足すこと」 「補記」は本文だけでは書き足りなかったことを書き記すことです。情報として伝えた方が良いもの、本文には入れられなかたものの必要な事柄などを表します。 内容の重要度としては、「追記<補記」となります。
例文
「追加」の意味は「すでにあるものに、後から増し加えること」です。 「追記」は「後から付け加えて、本文の後に書き足すこと」 「追加」は「すでにある事柄に、後から付け加えること」 「追記」と「追加」はほぼ同じ意味ですが、「追加」の方が意味が広いです。 「追記」は「本文のあとに、文章を書き加えること」で、「追加」は「すでにある事柄に、後から付け足すこと」を表します。 このように、「追加」は「書くこと」に限定していないため、色々な場面で用いることができます。 例えば、「注文が追加する」「もう一杯追加する」「アカウントを追加」などと言います。 文章においては「追記」の部分を「追加」と置き換えることはできないので注意しましょう。
例文
「上書き」は「書状や書物などの、表面に文字を書き記すこと」です。 「追記」は「後から付け加えて、本文の後に書き足すこと」 「上書き」は「書状・箱・封書などの、表面に宛名や名称などを書き記すこと」 このように、「追記」と「上書き」では意味が異なります。 「上書き」は、荷物や手紙など表に宛名や表題を書くことを表します。 「荷物に上書きする」「小包に上書きする」などと使います。 また、「上書き」には「パソコンにおいて、すでに入っているデータを削除して新しいデータに置き換える」という意味もあります。「上書き保存」「上書き入力」などと言います。
例文
メールを再送する際は、同じ件名では送らないようにしましょう。 同じ件名の場合、同じメールが誤送されたと勘違いされてしまうことがあります。 追記事項を再送する場合は一目で分かるように、件名に「追記」と入れましょう。 そうすることによって、相手も「追記で来たんだ」とメールを確認してくれます。
追記事項をメールで再送する場合、内容は追記事項のみで大丈夫です。 同じ内容は繰り返さずに、「先程のメールの追記事項です」と追加で送るべき内容だけ記入しましょう。
追記で送る内容には、有益もしくは必要である情報や内容を入れましょう。 わざわざ再送をするわけですから、どうでもいいような内容は送らないようにしましょう。
追録(ついろく) (意味:新たに書き足すこと) 「書き忘れたので追録する」 付載(ふさい) (意味:小説や雑誌において、本文に書き足して掲載すること) 「付載があるが、本文に入れるのを忘れたのだろう」 書き足し (意味:本文を書き終えた後に、新たに付け加えること) 「内容を書き足すことにした」 付言(ふげん) (意味:新たに付け加えて言うこと) 「付言があるから聞いてくれ」 追って書き (意味:手紙において、後から付け加えること) 「詳しく追って書きを見てください」 添え書き (意味:手紙などの終わりに付け足すこと) 「添え書きをよく読んでください」 言い添える (意味:後から言葉を付け足すこと) 「言い添えることがあるので、もう少しお待ちください」 添付 (意味:書類などにおいて、補足として別のものを添え付けること) 「資料を添付したので確認してください」
「追記」は英語で「P.S.」と書きます。そのまま「ピー・エス」と読みます。「P」と「S」の後にドットを入れるのが基本ですが、入れない場合もあります。 「P.S.」はラテン語の「Post-Script」の略になります。
「追記する」と動詞の形で使う場合は、「add」「update」などの動詞を使うとよいでしょう。 「add postscript」で「追記する」の意味になります。「update some information」「add more details」などと表現もしても「追記する」という意味なります。
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正しいxxxxの使い方
授業では教わらないスラングワードの詳しい説明や使い方が紹介されています。 タイトルにもされているスラングを始め、様々なスラング英語が網羅されているので読んでいて本当に面白いです。 イラストや例文などが満載なので、これを機会にスラング英語をマスターしちゃいましょう!
「追記」について理解できたでしょうか? ✔︎「追記」は「ついき」と読む ✔︎「追記」は「後から付け加えて、本文の後に書き足すこと。書き足す文章」を意味 ✔︎「追記」は書類・メール・ブログなど、改まった文書内で使うことが多い ✔︎「追記」の類語には、「追録」「書き足し」「言い添える」などがある