「的を射る」という言葉をご存知でしょうか。「的を射た発言」「的を射ている」などと使います。では、「的を射る」とはどのような意味なのでしょうか。実は「的を射る」は誤用されやすい言葉です。「的を射る」か「的を得る」、どちらの表現を使えば良いのか迷ってしまう人も多いと思います。間違えやすい言葉であるので、しっかりと意味について理解する必要があります。そこで今回は「的を射る」の正しい意味と使い方、類語、例文について解説していきます。「的を射る」を適切に覚えて、上手く使えるようにしましょう!
「的を射る」と「的を得る」で正しい表現は「的を射る」になります。 「的を射る」は<まとをいる>と読みます。 「的を射る」の意味は「物事の肝心な点を的確にとらえること」です。 「的」は「目当て。目標。要点」、「射る」は「矢や弾丸などを飛ばして目当てに当てること」を表します。 主に、「的を射た◯◯」「的を射ている」という形で使います。 例えば、「的を射た発言」と言った場合は「正確に要点をとらえている良い発言」という意味になります。 誰かが物事を分かりやすく納得できるように説明してくれた場合などに、『的を射ていますね〜』などと言えます。「的を射る」は、褒め言葉として受け取ることができます。 言い回しとしては、
などとなります。
「的を射る」の例文を紹介します。
「的を得る」という表現が使われていることが多いですが、これは間違いです。 「的を得る」でも正しい気がしますが、正しくは「当を得る」となります。 「的を得る」は「的を射る」+「当を得る」が混同して使われるようになった表現です。 「当を得る」は<とうをえる>と読みます。 「当を得る」の意味は「理にかなっていること」です。 しっかりと筋が通っているさま・論理に適っているさまを表します。 「当」は「目当て。目標としているところ」、「得る」は「理解する。感じ取る」を意味します。 例えば、「当を得た発言」「当を得た答え」などと言うことができます。 文化庁が発表した『国語に関する世論調査』でも、正しい使い方「的を射る」を使う人が52%、間違った使い方「的を得る」を使う人が40%という結果が出ています。 このように、誤って使っている人が多い表現なので、気をつけて使用するようにしましょう。
「当を得る」の例文を紹介します。
「的」とは弓道や銃砲の練習をする際に、ターゲットとして立てておくものです。 元々「的を射る」は「射撃や弓道において、弓矢が的確に目標としている物に命中すること」を表していました。 「的を射る」は「上手に目標物に当てる」という意から、転じて「物事の要点を確実につかむ」という意味になりました。 「矢を的のど真ん中に当てる」ことをイメージできれば、「的を射る」の意味もしっかりと思い浮かべることができます。
「正鵠を射る」は<せいこくをいる>と読みます。 「正鵠を射る」の意味は「物事の要点を正確にとらえること」です。 「正鵠」とは古代の中国に由来している言葉で、「的の中心にある黒い点」を意味しています。そこから、転じて「物事の肝心な点。重要な点」を表すようになりました。 「的を射る」と「正鵠を射る」は同じ意味です。 「正鵠を射る」は「的を射る」から生じた言葉で、「正鵠を得る」とするのは間違いとなります。 ただ、「正鵠を射る」は日常会話で使うことはほとんどありません。「的を射る」と表現した方が伝わりやすいです。 「的を射る」の類語は「正鵠を射る」以外にもたくさんあります。その他の類語を紹介します。
例文
「的を射る」は英語は、「have a point」になります。 「当を得る」は「make sense」になります。 例文です。
She has a point.
彼女は的を射ている。
What he says always makes sense.
彼の言ってることはいつも当を得ている。
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「的を射る」について理解できたでしょうか? ✔︎「的を射る」は「物事の肝心な点を的確にとらえること」を意味 ✔︎「的を射た発言」「的を射た考え」「的を射ている」などと使う ✔︎「的を得る」と使うのは間違いで、正しくは「当を得る」 ✔︎「的を射る」の類語には、「正鵠を射る」「胸にこたえる」「命中させる」「言い当てる」などがある