「是非ともよろしくお願いいたします」「是非とも我が社に!」などと「是非とも」という言葉を耳にすることがありますよね。ビジネスシーンではもちろん日常会話でもよく使う「是非とも」という言葉、何気なく使ってしまいがちですが、そもそも「是非とも」とはどのような意味を持っているのでしょうか。そこで今回は「是非とも」の意味や使い方、類語、「是非」の意味について解説していきます。
「是非とも」は「是にしても非にしても」「どんなことがあっても」「きっと」を意味する副詞です。 「是」は音読みだと「ゼ」、訓読みだと「これ」「この」と読みます。 「是」は「正しい」「正しいと考える」を意味します。 「非」は音読みだと「ヒ」、訓読みだと「あらず」「そしる」と読みます。 「非」は「悪い」「間違っている」「不正」を意味します。 『是非』は、反対の意味を表す漢字から成り立つ言葉です。 「是非」の意味は、
になります。 「とも」は助詞で量・程度、限度などを示しています。
「是非とも」は自分の意志や意向を伝える場合や、相手に何かをお願いする場合に使う表現です。 自分の意志を伝えるときは「きっと〜します」、相手に何かをお願いするときは「必ず〜してください」というニュアンスになります。 「是非とも」は「必ず」とほぼ同じ意味ですが、「必ず」と違い、押し付けがましくなく、柔らかい印象を与えられます。 「是非お越しください」「是非伺います」などと”是非”だけでも意味は通じますが、”是非とも”とすることで、伝えたいことをより強調することができます。 ただ、「是非とも」をあまりにもしつこく使い過ぎてしまうと、相手に不快な思いをさせてしまうことがあるので、最後の一押しとして使うのが適切になります。 「ぜひとも」と平仮名で表記しても問題ありませんが、やや柔らかな印象を与えてしまうため、漢字で表記するのが無難です。
「是非とも」を使った言い回し
「是非とも」の例文
「何が何でも」は「どんなことがあっても」「絶対に」を意味します。 「絶対に何がなんでもやる!」「何がなんでも痩せてやる!」などと聞いたことがあると思います。 ”状況や理由に関係なく行うこと”を表したいときに、「何が何でも」を使うのが良いでしょう。
例文
「万難を排して」は<ばんなんをはいして>と読みます。 「万難を排して」は「どんな困難があっても」「何としても」を意味します。 「万難」は「あらゆる困難・様々な障害」、「排して」は「押しのける」「しりぞける」を表します。
例文
「絶対」は「どうしても」「何があっても」を意味します。 「絶対に勝つ」「絶対に合格する」などと言いますよね。 「絶対に◯◯する」と言うと、「どうしても◯◯する」というニュアンスになります。
例文
「必ず」は「間違いなく」「絶対に」を意味します。 「必ず成功しますよ」「必ず持ってくるように」などと使います。 「必ず◯◯する」といった場合は「確実に◯◯する」というニュアンスになります。
例文
「是非」の英語表現を考えていきましょう。 英語では「是非」に当てはまる単語は存在せず、場面ごとに別の英訳を考える必要があります。 例えば、外国のお友達が「日本に行きたいなー」と言っているとして、「ぜひぜひ!」という場合は、
などと言うことができます。 相手が「...してもいいですか?」と許可を求めてきて「ぜひどうぞ!」と答える場合は、
などと言います。 「一緒に行きますか?」などと誘われたときの「ぜひ!」は、
などを使います。 「正しいか誤っているか」という意味の「是非」は「right and wrong」と言います。
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「是非」という言葉の漢字について説明します。 「是」は、「正しい事」を表し、肯定的な意味を持つ 「非」は、「正しくない事」を表し、否定的な意味を持つ 「是非」の意味は、
となります。 「是非」は「きっと」「必ず」と”強調”を表す以外に、「善悪」「善し悪しの判断」という意味があります。 ”強調”としての「是非」は元々、「是が非とも」=「是非共」の略語です。 「良くても悪くても」「どうであっても」ということから、「ぜひとも」という副詞になり、強調の「是非」が成り立ったとされています。 「是非」は依頼や懇願を「強調」する言葉なので、目上の人に対して使う場合は注意が必要です。 何度も「是非!是非!」などと言ったり、強い言い方になると強制的であると感じさせてしまいます。 そうすると、やや厚かましく感じたり、相手を断りづらい状況に陥らせてしまう場合があります。 「是非」を使うときは、程よく丁寧に伝えるよう心掛けましょう。 また、敬語として「是非」を使いたい場合は、何度も使うのではなく、「何卒」「くれぐれも」といったへりくだった表現も併用するのが良いでしょう。
◯「強調」の例文
◯「善悪」の例文
「是非とも」以外にも「是非」を使った表現があるので、紹介します。
「是非とも」について理解できたでしょうか? ✔︎「是非とも」は「どんなことがあっても」「きっと」を意味する副詞 ✔︎「是非とも」は、「是非」をさらに強調して伝えたいときに使う ✔︎「是非とも」は自分の意志や意向を伝える場合や、相手に何かをお願いする場合に使う ✔︎「是非とも」の類語は、「何が何でも」「絶対に」などがある