「善後策」と「次善策」という言葉をご存知でしょうか。「善後策を講じる」「次善策を考える」といったように使います。では、この二つの言葉の意味についてしっかりと理解しているでしょうか。なかなか「善後策」と「次善策」は日常会話では、聞き馴染みがないですよね。見聞きしたことがあるという人もいれば、聞いたことないという人もいるかもしれません。正しく使うには、それぞれの意味について知っておくことが必要です。そこで今回は「善後策」と「次善策」の使い分けについて解説していきます。適切に覚えて、上手く使えるようにしましょう!
「善後策(ぜんごさく)」・・・「悪い物事が起きたときに、適切にあと始末するための方策」という意味。「前後策」と書くのは誤り 「次善策」・・・「次善策」と言うこともあるが、「次善の策」という方が自然。 「次善(じぜん)」・・・「一番良いとは言えないが、他のものと比べるとベストに次いで良い」という意味
「善後策」と「次善(の)策」は、何となく似ている感じがするが、全く別の意味の言葉なので注意が必要です。
「善後策」は<ぜんごさく>と読みます。 「善後策」の意味は「問題や事件などのあとを上手く片付けるための方策、後始末の方法」です。 「善後」は「これからのために良いようにすること」を意味します。「善後策」とすると、悪い・好ましくない物事の「後」に考える「善」い「策」となります。 「善後策」は中国の書物『孫子』に由来します。『孫子』の「不能善其後矣」という文が出てきます。この「善」と「後」から「物事の後を後片付けをする」という意味の「善後策」が使われるようになりました。 悪い出来事が起きた場合にうろたえないように策を考える、何か問題があるものを改善するための手段を表す場合に「善後策」を使います。 「善後策」を用いた表現では「善後策を講ずる」がよく使われます。これは「後始末をつけるために、考えをめぐらして適切な手段を選ぶこと」を意味します。 「善後策」の類語には、「対処」「処置」「対応措置」「応急措置」「具体策」「改善措置」「修正措置」「改善手段」「拙策」「救済策」などがあります。 「善後策を講じる」の類語には、「布石を打つ」「先手を打つ」「手を回す」「策を練る」などがあります。
例文
「次善」は<じぜん>と読みます。 「次善」の意味は「最善とは言えないものの、他のものと比較すると最善に次いで良いこと」です。 「次善策」「次善の策」とすると、「もっとも良いとは言えないが、最善に次いで有効な方策」という意味になります。 物事を進めていくときに、もっとも良いものではないけれど最善に次に納得できるものであることを表す場合に「次善」を使います。別名「セカンドベスト」とも言います。 物事を進めていく上で、何か理由があって一番良いものが選べないということがありますよね。 「次善策」「次善の策」「次善を選ぶ」といったように使います。 「次善」の類語には、「第二の」「次の」「次点の」「そこそこ良い」「やや良い」「悪くはない」「いい感じの」「まだ良い方な」などがあります。 「次善の策」の類語には、「第二の策」「代案」「Bプラン」などがあります。 「事前の策」とすると「物事が起きる前に行う策」と全く違う意味になるので、間違えないようにしましょう。
例文
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