「雨降って地固まる」という言葉をご存知でしょうか。「雨降って地固まると言うように」「雨降って地固まるだ」などと使います。日常会話や結婚式のスピーチなどで、比較的使われることが多い言葉です。喧嘩した後などによく使われる言葉で、一度は見聞きしたことがあるかもしれません。では、「雨降って地固まる」とはどのような意味なのでしょうか。また、どういった場面で使うのが適切なのでしょうか。疑問に思う点がありますよね。そこで今回は「雨降って地固まる」の意味や使い方、語源、類語、反対語について解説していきます。「雨降って地固まる」を覚えて、正しく使えるようにしましょう!
「雨降って地固まる」の意味は「いざこざやアクシデントの後は、かえって前よりも良い状態になること」です。 悪い出来事やゴタゴタが起こった後は、前より基礎が固まって事態が良くなること・結束力が強くなることを表します。 無関係の人が口出ししてきて、物事が治まるという意味ではありません。
「雨降って地固まる」は「雨が降ってぬかるんだ土は水分を含み柔らかくなるので、止んだ後は水分が太陽の日差しによって蒸発することで、降る前よりもしっかりと固くなり良い地面になること」からきています。 雨に濡れた土はぐちゃぐちゃしているため、靴が汚れたり歩きにくかったりと好ましいものではありませんが、雨は土が成長する上で必要不可欠となります。 「雨」は「言い争い・喧嘩・悪事・災難」など悪い状態、「地」は「その後の状態」を表します。 「雨降って地固まる」は「雨が降ることで、かえって土がしっかりと固くなる」という意味から、「悪い事が起こった後は、かえって良い事が起こる」という意味で使われるようになりました。
困難を乗り切ったことで、前よりも良い状況や結果になったことを表す場合に「雨降って地固まる」を使います。 例えば、「雨降って地固まるで、大喧嘩をして別れそうになっていたカップルが、しっかりと話し合ったおかげで前よりも仲が良くなったそうだ」と言えます。 喧嘩したからこそ、一層仲が深まることを表しています。 このように、「雨降って地固まる」は何か揉め事やゴタゴタがあった場合に用います。悪いニュアンスが伴っていないと、「雨降って地固まる」は適切ではありません。 結婚式のスピーチでもよく使われる言い回しになります。 おめでたい場面では不相応な感じがしますが、「どんな困難にあっても、二人で協力して乗り越えてください」というメッセージを込めて「雨降って地固まる」と用いることができます。 また、結婚式当日に雨が降った場合にも使えます。夫婦として歩んでいく初日に雨が降っているのはマイナスなイメージを受けますが、「悪い後は良いことが起こる」という意味合いから「今後の二人は強く結ばれる」という思いを込められます。 言い回しとしては、
などとなります。
例文
災い転じて福となす (意味:悪事が一転し、幸福になるさま) 「災い転じて福となすと言うし、今後に期待しよう」 怪我の功名 (意味:誤った事柄から、偶然に良い結果が生まれること) 「こんな結果になるなんて、怪我の功名だね」 雨の後は上天気 (意味:大変な事が起きても、かえって以前よりも良い関係になること) 「雨の後は上天気と言うように、より仲が深まった」 諍い(いさかい)果てのちぎり木 (意味:絶好の機会に遅れて役に立たないこと) 「いや間に合わないなんて、諍い果てのちぎり木だ」 喧嘩の後の兄弟名乗り (意味:喧嘩をして仲直りすることにより、前よりもより関係を深められること) 「お互いを理解するとは、まさに喧嘩の後の兄弟名乗りだ」 破れりゃ固まる (意味:失敗することにより、かえって基礎が固まること) 「破れりゃ固まると言うし頑張ってみよう」 塞翁が馬(さいおうがうま) (意味:人生は変転するため、先が読みづらいこと) 「塞翁が馬というし、何が起こるか分からない」 楽あれば苦あり (意味:楽しい事が起こったら、苦しい事もあること) 「楽あれば苦ありだし、まだ喜べないよ」 結果オーライ (意味:結果がよかったので、方法などについては細かく振り返らなくていいこと) 「成功したから、結果オーライだ」 失敗は成功のもと (意味:失敗すれば、原因を反省することができるので、その後の結果につながること) 「失敗は成功のもとだし、次に活かせば良い」
覆水盆(ふくすいぼん)に返らず (意味:一度行ったことは、取り返しがつかないこと) 「覆水盆に返らずだし、慎重に行わないと」 蟻(あり)の穴から堤も崩れる (意味:小さいことでも油断すると、大きな災いを起こすこと) 「真剣に取り組まないと、蟻の穴から堤も崩れるだ」 大山鳴動して鼠一匹(たいざんめいどうしてねずみいっぴき) (意味:事前の騒ぎが大きく、実際の結果が大したことないこと) 「こんなにしょぼいとは、大山鳴動して鼠一匹だ」 ほぞを噛む (意味:どうしようもないことを悔やむこと) 「ほぞを噛んでいたってどうすることもできない」 後の祭り (意味:機会が遅れていて、無駄なこと) 「今更そう言っても後の祭りだ」 手遅れ (意味:機会を失っていて、手を打てないこと) 「今申し込んでも手遅れだ」 致命傷(ちめいしょう) (意味:やり直しがきかないほど大きな痛手) 「不倫疑惑が致命傷となり人気が落ちる」
「雨降って地固まる」は英語でも似た表現があるので紹介していきます。
などがあります。
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「雨降って地固まる」について理解できたでしょうか? ✔︎「雨降って地固まる」は「いざこざやアクシデントの後は、かえって前よりも事態がよく治ること」という意味 ✔︎「雨降って地固まる」は、結婚式のスピーチでもよく使われる ✔︎「雨降って地固まる」の類語には、「災い転じて福となす」「怪我の功名」「楽あれば苦あり」などがある ✔︎「雨降って地固まる」の反対語には、「覆水盆に返らず」「後の祭り」「ほぞを噛む」などがある