「暗示」と「示唆」の違いについてしっかりと理解しているでしょうか?「暗示する」「示唆する」などと、日常会話でも見聞きすることがありますよね。二つとも似ていますが、何か違いはあるのでしょうか?そこで今回は「暗示」と「示唆」の意味と使い方の違いについて解説していきます!
「暗示」・・・「手がかりとなる情報を与えそれとなく知らせること、他人の言葉などによって考えや感情が無意識に変化すること」 「示唆」・・・「直接的ではなく、それとなく知らせること」
「暗示」は「あんじ」と読みます。 「暗示」には意味が二つあります。 一つ目の意味は、「物事を明確に示さずに、手がかりとなる情報によって、それとなく知らせること」です。 直接的に伝えるわけではなくて、手がかりとなる情報を与えることによって、間接的にそれとなく伝えることを表します。 「暗示する」「暗示を与える」などと使います。 二つ目の意味は、「言葉や絵など間接的な手段によって、無意識のうちにある感情や考えなどを抱かせる現象」です。 他人の言葉などによって、ある感情や意図などを抱かせる心理作用を表します。 「自己暗示」「暗示にかかる」などと使います。 「自己暗示」とは「自分にそう言い聞かせることで、それが事実であるかのように思い込ませること」を意味します。 例えば、トマトが嫌いな人が『嫌いじゃない、絶対食べれる!』と思い込むことによって、実際にトマトを食べれるようになることを、「自己暗示」と言います。
例文 ①の意味
②の意味
「示唆」は「しさ」と読みます。 「じさ」と読むこともできますが、一般的には「しさ」と読みます。 「示唆」の意味は「それとなく物事を教え示すこと」です。 直接的に知らせることではなくて、ある物事を間接的に知らせることを表します。「示唆する」「示唆される」という形で用います。 例えば、「あるメンバーが、グループの脱退を示唆するような発言をする」ならば「はっきりとは言っていないものの、脱退をほのめかしていた」というニュアンスになります。 「示唆」と使った表現は多くあります。 「示唆に富む」は「勉強になる」「意義のある」という意味です。他人の話や資料などから、学ぶことがあったり、ためになった場合に使います。 「示唆を与える」は「ある物事に関してそれとなくアドバイスをする、情報を与える」という意味になります。 「示唆を受ける」は「他人に感化されて、良い影響を与えること」を表します。 「示唆を得る」は「どのようにすれば良いか、ヒントをもらうこと」です。
例文