「含蓄」という言葉をご存知ですか?日常生活ではあまり聞きなれない言葉かもしれません。「含蓄」とは、言葉や小説などの文章に対して使う言葉です。今回は、「含蓄」の正しい読み方と使い方を、例文付きで紹介します!また、類語や、「含蓄」の英語についても解説しますので、参考にしてみてください。
「含蓄」は、「がんちく」と読みます。 「含」は、音読みで「がん」訓読みで「ふくむ・ふくめる」と読みます。 「蓄」は、音読みで「ちく」訓読みで「たくわえる」と読む漢字です。
「含蓄」の意味「表面には現れない、味わいのある深い意味」です。 「含蓄」は、「内部にふくみ持つ」という意味のある「含」という漢字と、「多くのものを一所に集めておく」という意味の「蓄」という漢字からできている言葉です。 単に、「中に含みを持つ」という意味でも使用されますが、「表面には現れていない深い意味がこめられている」というようなニュアンスでも、「含蓄」という言葉は使用されます。 例えば、「含蓄のある文章」というような使い方をし、この場合の意味は「奥深い意味のこもっている文章」というような意味合いになります
「含蓄」の言葉の由来は、中国の「他说话很含蓄」という言葉だと言われています。 中国語の意味は「彼の話は含蓄に富んでいる」となっています。
「含蓄」は、聞いた言葉や、読んだ小説などの内容に対して「奥深い」というような、表面的に表現されていないような意味合いを聞き手や読み手が、感じ取る場合に使用される言葉です。 例えば、「含蓄のある文章」や、「含蓄に富んだお話」というような使い方です。
「含蓄」は、言葉や文章に対してだけではなく、人の性格や、芸術作品に対しても使用することができます。 その場合、「含蓄のある人」という使い方をした場合は、「含蓄のある人」とは、「奥深さを表現できる豊かな人」というような意味合いになります。 「含蓄のある芸術作品」の場合は、「奥深さがある作品」というような意味になります。
「含蓄」は「含蓄のある」、「含蓄深い」といったような、様々な言い回しがあります。代表的な言い回しのそれぞれの例文を紹介します。
「含蓄のある」は、もっとも多く用いられる言い回しです。 「含蓄のある~」のように後ろにつく言葉を修飾する使い方です。 一般的に、「含蓄がある」ではなく、「含蓄のある」という使い方をしますが、「この小説には含蓄がある」という使い方をする場合は、「含蓄がある」という使い方になります
「含蓄のある」を用いた例文 「所長の挨拶は少々長く感じていたが、思い返すと含蓄のある内容だった」 「この歌は含蓄のある歌詞で感動できる」 「あの頃はまだ幼かったので含蓄のある言葉であることに気がつけなかった」
「含蓄深い」・「含蓄の深い」とは「内に深い意味や内容がゆきわたっている」という意味です。 「深い」とは、「表面から底までの距離」ではなく、「広く全体的にゆきわたっている」という意味で使用されています。 つまり、「含蓄深い」・「含蓄の深い」とは、「内に深い内容や意味がゆきわたっている」という意味になります。 「含蓄の深い言葉」のように、「含蓄の深い~」のように使用します。 「含蓄が深い」という使い方をする場合は、「~は含蓄が深い」という使い方をします。
「含蓄深い」・「含蓄の深い」を用いた例文 「祖母からの手紙には、含蓄深い言葉が綴られていた」 「この小説は含蓄の深いラストシーンが有名な作品だ」 「彼の採用の決め手は、含蓄深い志望動機だ」
「含蓄に富む」とは、「内に深い意味や内容がたくさんこめられている」という意味です。 「富む」は、「たくさんもっている・豊かである」という意味で使われています。 「含蓄に富む~」というような使い方をします。
「含蓄に富む」を用いた例文 「彼女のおかげで、含蓄に富む人生をおくることができた」 「子供には小さい頃から、含蓄に富む作品にふれさせたい」 「この講演会は、含蓄に富む話を聞くことができることで人気です」
「深遠」は、「しんえん」と読みます。 「深遠」の意味は、「内容が奥深く、容易にはかりしれないこと」です。 「簡単には理解できない」というようなニュアンスで使用されます。
「深遠」を用いた例文 「この哲学書には深遠な言葉が沢山並べられている」 「両親は私に、人間関係の深遠な教えを残してくれた」 「当初、その深遠な思考は誰にも理解されなかった」
「味わいのある」は、「物事に深みが感じられる」という意味で使用されます。 例えば、「味わいのある文章」という使い方をするのであれば、「深みが感じられる文章」という意味になります。
「味わいのある」を用いた例文 「この着物の味わいのある色味がとても気に入っている」 「何気なく見た作品が予想以上に味わいのあるものだった」 「秋は紅葉で味わいのある景色に変わる」
「奥深い」とは、「意味が深い」という意味です。 「表面にあらわれていない深い意味合い」という意味で使われます。
「奥深い」を用いた例文 「その奥深いセリフは私の心にしっかりと刻まれた」 「二回目の視聴で奥深いシーンであったことに気が付いた」 「その言葉の奥深さに気が付くのはまだ先のことだろう」
「意味深長」は、「いみしんちょう」と読みます。 「意味深長」の意味は、「ある表現が奥深い様」です。 また、「表面で表現されている意味とは別の意味が含まれている」というような場合に使用されます。 「~の言葉は意味深だった」というように、「意味深」という言葉を耳にすることも多いかと思いますが、この「意味深」は、「意味深長」からきているものです。
「意味深長」を用いた例文 「意味深長な文章で生徒には伝わりにくかった」 「問題ないと言っていたが、彼の行動が意味深長だった」 「意味深長な表情をしていることに気が付かなかった」
「意味ありげ」とは、「何か特別な意味があいそうだ」というような場面で使用される言葉です。 「表面上ではわからないけれど、特別な意味が隠されているのではないか」 「意味ありげな表情」のように、「意味ありげな~」というような使い方をすることがほとんどです。
「意味ありげ」を用いた例文 「インタビューでの意味ありげな発言がとても気になる」 「元気にふるまっていたが、何か意味ありげな表情だった」 「普段はしない手伝いを率先してやるなんて、意味ありげだ」
「含蓄がある」は「suggest a great deal」「imply a lot of things」などと動詞を使って表現します。 直訳すると「多くのことを暗示する」という意味になります。 例文です。
His remarks suggest a great deal.
彼の言葉には含蓄がある。
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「含蓄」にいついて理解していただけましたか? ✓「含蓄」は、「がんちく」と読む ✓「含蓄」の意味は、「表面には現れない、味わいのある深い意味」 ✓「含蓄のある」・「含蓄の深い」・「含蓄に富む」などの言い回しがある。