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「以前」の意味は?その時を含む?「以降・以後・依然」との違い

「以前」の意味は?その時を含む?「以降・以後・依然」との違い

「以前」という言葉はよく使いますよね。「以前、お会いした」「12日以前に...」などと言います。では、「以前」の意味についてきちんと理解しているでしょうか。なんとなくの意味は分かりますが、数字を含むのか含まないのかだったり詳しくは知らないという人が多いかと思います。また、「以降」や「以後」だったりと似たような言葉がたくさんあるため、区別するのが難しいです。正しく使用できるようにするには、意味を適切に知るのと、類語との使い分けが必要になります。そこで今回は「以前」の意味と使い方、類語との違いについて解説していきます。

その時を含む?含まない?「以前」の意味

「以」は「ある時・所を起点としてそれより」、「前」は「ある時点よりもまえ」を意味します。 1つ目の意味は「その時よりも前。ある時点より前」です。 「1月15日以前」といった場合、「1月15日」は含みます。 「以」という言葉は、基準の数値を含むのが一般的ですが、「昭和以前」や「第二次世界大戦」とした場合は、「昭和時代」や「第二次世界大戦」を除いたそれより前を表すこともあります。 「〜より過去において」という意味になります。 2つ目の意味は「ある状態に達する前までの段階。ある段階レベルまでまだ至っていないこと」です。 「(達するべき条件)〜に達していなくて」という意味になります。 3つ目の意味は「今より前の時点。現在から近い過去」です。 それほど遠い過去ではなく、近い過去を指します。明確な範囲は決まっていなく、人によって表す範囲が異なります。

「以前」の使い方と例文

「以前」は「ある時点より前。現在より近い過去」を表したい場合に使います。 例えば、「課題の提出は8日以前となります」といった場合は「課題は8日までに提出しなければならない」となります。 他にも、「Aさんとは以前お会いしました」だったら「Aさんとはそう遠くない日にお会いました」ということを表します。 上記でも説明したように、「以前」には明確な範囲は決まっていませんが、何年も昔や何十年も昔のことについて「以前」を使わないようにしましょう。 例えば、神奈川に何十年も前に住んでいたことを伝える場合に「私は以前神奈川に住んでいた」などと言うと、相手に上手く伝わらず誤解を招いてしまう可能性があります。 「以前」は日常会話でもよく使いますが、ビジネスシーンにおいても頻繁に使われます。 「前に〜」「あの時は〜」と言ってしまうと軽い印象を与えてしまうので、代わりに「以前」を使うのが良いでしょう。 ビジネスシーンでは、 ・以前お伝えさせていただきました、 ・以前よりお世話になっていた ・以前からご高名は存じ上げております ・以前から進めてまいりました◯◯に関して... ・以前申し上げたように.... ・以前から調査を進めてまいります などと使います。

例文 「その時よりも前」という意味 ・10時以前には到着すると思うよ。 ・宿題は21日以前に提出しなければいけない。 ・12日以前に振り込みを行わなければ。 ・6月1日以前までに予約を済ませておかないと。 「ある状態に達する前までの段階」という意味 ・あ〜間違えて結婚以前の住所に送ってしまったんだね。 ・こんな大事な日に普通に遅刻してくるなんて、能力以前の問題だよ。 ・味以前の問題で、見た目が悪くて食べる気にならない。 ・施設が建つ以前は、ここは更地であった。 「今より前の時点」という意味 ・彼とは以前会ったことがあるため、すんなりと仲良くなった。 ・彼女は以前の姿と違って、今はものすごく綺麗になった。 ・彼女のことはずっと以前から知っているよ。 ・以前、ここ周辺には住宅街が並んでいた。 ・私は以前、京都に住んでいました。

「以前」の同義語「以降」

「以降」は「ある時から後。以後」です。 「以」は「ある時・所を起点としてそれより」、「降」は「その時からあと」を意味します。 「以降」は「その日からその時間からずっと」という意味で、比較的長い期間を表します。 「朝9時以降」「14日以降」といったように、「◯◯以降」という形で使われます。 「以降」は過去のことであっても、未来のことであっても表すことができます。 例えば、「4月1日以降」であったら「4月1日を含んだ、その後ずっと」という意味になります。

例文 ・夜9時以降の外出は禁止だ。 ・24日以降の予定であったら、まだ未定です。 ・何時以降であったら、お会いできるでしょうか。

「以前」の類語

先に (意味:以前に。前に。かつて) 「トイレを先に済ませておいた方がいいよ」 あらかじめ (意味:結果を見越して、その事が起こる前から) 「あらかじめ準備を進めておく」 前に (意味:以前に。さきに) 「彼女とは前にお会いしたことがあります」 予て (意味:前もって。あらかじめ。前々からずっと) 「◯◯さんには予てお世話になっています」 前もって (意味:前から。あらかじめ。かねてから) 「前もって用意しておけば、当日は楽だよ」 先立って (意味:先ごろ。せんだって) 「先立って出発しようと思っていました」 今まで (意味:今の時まで) 「今までずっと待ってたよ」 これまで (意味:この時まで。このところまで) 「これまで君は何をしていたんだ」 こないだ (意味:近頃。この頃。先日) 「こないだ久しぶりにアニメを見たけど面白かったよ」

「以前」の対義語は「以後」

「以後」は「その時点から後。これから後。今後」です。 「以」は「ある時・所を起点としてそれより」、「後」は「時間的にあとの方。のち」を意味します。 「以後」は「これから先のこと。今後」という意味で、それを含んでその後からを表します。 「12日以後」「7時以後」などと「◯◯以後」という形で用います。 例えば、「11日以後」といった場合は「11日を含んで、その後」という意味になります。 他にも、「以後、気をつけます」「以後、注意します」といったように「今からのち」という意味でも使います。

例文 ・夜10時以後の外出は禁止されています。 ・すいませんでした。以後気をつけたいと思います。 ・朝の8時以後でないと、入ることはできません。

「以前」と「かつて」の違い

「かつて」は「昔。あるとき。いつぞや」です。 「かつて」は「昔。前に」と過去のある一時期を表しています。 「かつて」は「過去のある時点にその事柄が成立したさま」 「以前」は「その時よりも前。ある状態に達する前までの段階」 「かつて」と「以前」はどちらも過去を表す語ですが、「かつて」は数百年前から数年前とかなり昔のことを指しているのに対して、「以前」は思い出せる範囲、数ヶ月前や数日前のことを指します。 「かつて」と「以前」は表す範囲が異なります。 また、「かつて」には「今まで一度も。ついぞ」という意味も含まれます。 「未だかつて聞いたことなのない騒ぎだ」「その町はかつてない賑わいを見せている」などと使います。 「以前」にはこのような意味は含まれません。

例文 ・彼は太ってしまって、かつての面影が残っていなかった。 ・今ではこの有様だが、かつてこの町にはたくさんの人が住んでいた。 ・あのアイドルは今でこそ頻繁にテレビに出ているが、かつては全く売れていなかった。

「以前」と「従来」の違い

「従来」は「以前から。これまで。在来」です。 「従」は「ある時を起点としてそれから」、「来」は「過去のある時点から今まで」を意味します。 「従来」は「以前から現在まで。その時まで」と、過去から今現在のことまでを表します。 「従来」は「以前から今まで。これまで」 「以前」は「その時よりも前。ある状態に達する前までの段階」 「従来」と「以前」は非常に似ていますが、意味合いが少々異なります。 「従来」は「前から今まで」と過去から現在で、「以前」は「今より昔」と過去を表しています。 例えば、「以前の方法」だったら「前までの方法」、「従来の方法」だったら「前から今までの方法」となります。

例文 ・従来通りの方法であると、なかなか上手くいかないでしょう。 ・その問題点については、従来から指摘されています。 ・従来その業務は我々の部で行なっていたが、今後は営業部に任せることになった。

「以前」と「依然」の違い

「依然」は「もとのままであるさま。前の通りであるさま」です。 「依」は「もとのまま」、「然」は「他の語に付けて状態を表す語」を意味します。 「依然」は、前の状態と変わらずに続けていることを表します。 「依然」は「前と変わらないさま。もとのとおりであるさま」 「以前」は「その時よりも前。ある状態に達する前までの段階」 このように、読み方は同じですが「依然」と「以前」は全く意味が異なります。 「依然」は「依然として」という形で、「依然として東京に住んでいる」「依然として手がかりがない」などと使います。 代わりに「以前として」と使うことはできません。

例文 ・昔負った傷が、依然として治らない。 ・犯人は依然として否認を続けている。 ・迷子になった子供を探しているが、依然として手がかりが見つからない。

「以前」「以前から」の英語

「以前」は英語で「before」、 「以前から」は英語で「since a while ago」 になります。 「before」は過去形または現在完了形の文章で使います。 「since」は現在完了形の文章で使い、過去形の文章では使用できませんので注意してください。

I' went to Tokyo before.

以前東京に行きました。。

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以前から東京に行くことに興味がありました。

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法律用語でもある「以前」

「以前」は法律用語としても使われます。 法律においての「以前」は、一定の日時より起算したその前の時間的間隔や時間の連続を表します。 例えば、「平成20年9月15日以前」といった場合は「平成20年9月15日」を含めたそれより前の時間的広がりを表します。 単に「平成20年9月15日前」といったように「前」と言ってしまうと、基準の日を含みません。 この場合は「平成20年9月14日」から前の時間を表します。 また、「以後」は一定の日時より起算したその後の時間的間隔や時間の連続を表します。 「以後」という言葉も「以前」と同じく、基準時点を含み、「後」とした場合は含みません。

「以上」「以下」もその数字を含む

「以下」は「程度・数量などについて、それより少ない、または劣っていること。法律や数学などでは、基準の数量を含みそれより下」を意味します。 「以下」は「基準を含んだそれより下の範囲」を表すので、例えば「100以下」だったら「100を含んだそれより下」、「平均以下」だったら「平均を含んだそれより下の数値」を表します。 ですので、「18歳以下」とした場合は「18歳を含んだ、それより下の人たち」となります。 「以上」は「程度・数量などについて、それより多い、または優れていること。法律や数学などでは、基準の数量を含みそれより上」を意味します。 「以上」は「基準を含んだそれより上の範囲」を表すので、例えば「60以上」だったら「60を含んだそれより上」、「平均以上」だったら「平均を含んだそれより上の数値」を表します。 例えば、「18歳以上」といった場合は「18歳を含んだ、それ以上の人たち」となります。

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まとめ

「以前」について理解できたでしょうか? ✔︎「以前」は「その時よりも前。ある状態に達する前までの段階。今より前の時点」を意味 ✔︎「5月15日以前」といった場合は「5月15日」も含む ✔︎「以前」の類語には、「前に」「あらかじめ」「これまで」などがある ✔︎「以後」や「以降」や「以上」など「以」を用いた言葉は、基準の数値を含む

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