「観念的」「抽象的」「概念的」という言葉をご存知でしょうか。「観念的な考え」「抽象的な説明」「概念的な方法」などと使います。では、「観念的」「抽象的」「概念的」の意味についてしっかりと理解しているでしょうか。この3つの言葉は、日常会話で使うことはあまりありませんよね。そこまで多く使わない言葉でも、意味を知っておけば、いざという時に使うことができます。そこで今回は「観念的」「抽象的」「概念的」の使い分けについて解説していきます。意味を適切に覚えて、上手く使い分けできるようにしましょう!
「観念的」・・・実際の事柄を無視して頭の中だけで考えたもので、現実に合っていないこと 「抽象的」・・・物事を広い視点から見ていて、実際の様子から遠ざかっていること 「概念的」・・・物事が具体性に欠けていて、細かい点にまで注意が行き届かないこと
「観念的」は<かんねんてき>と読みます。 「観」は音読みで「カン」、訓読みで「みる・みせる」と読みます。 「観」は「事柄を見て、本質や内容を考えること」を意味します。 「念」は音読みで「ネン」、訓読みで「おもう」と読みます。 「念」は「そのことだけに思いを込めること」を意味します。 「観念的」の意味は「事実や現実を放っておいて、頭の中だけで考えること」です。 実際の物事に基づかないで頭の中のみで考えたことなので、現実に合っていないことを表します。 使い方としては、
などとなります。 「観念的」の類語には、「非現実的」「非実際的」「空想的」「アカデミック」「架空」などがあります。
例文
「抽象的」は<ちゅうしょうてき>と読みます。 「抽」は音読みで「チュウ」、訓読みで「ぬきんでる・ぬく」と読みます。 「抽」は「隠れているものを明らかにする」を意味します。 「象」は音読みで「ショウ・ゾウ」、訓読みで「かたどる」と読みます。 「象」は「ものの姿や形」を意味します。 「抽象的」の意味は「物事を一面的に見ていて、実際の様子から離れていること」です。 広いくくり、特定の共通点で捉えていて、実際の有様からは離れていることを表します。 使い方としては、
などとなります。 「抽象的」の類語には、「漠然」「ぼんやり」「取り留めのない」「アブストラクトな」「何となく」などがあります。
例文
「概念的」は<がいねんてき>と読みます。 「概」は音読みで「ガイ」、訓読みで「おおむね」と読みます。 「概」は「だいたい、ほとんど」を意味します。 「念」は音読みで「ネン」、訓読みで「おもう」と読みます。 「念」は「そのことだけをおもうこと」を意味します。 「概念的」の意味は「物事が具体性に欠けていて、大雑把に把握すること」です。 物事の内容や形がはっきりせずに、大まかであることを表します。 「概念的」は大まかなことに対して、いくらか非難する気持ちが込められています。 使い方としては、
などとなります。 「概念的」の類語には、「超俗的」「学問的」「大まか」「大雑把」「ぞんざい」などがあります。
例文
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