「早速」という言葉をご存知でしょうか?「早速」はビジネスシーンで頻繁に使う言葉ですが、目上の人に対して使えるのでしょうか。また、「早急」「迅速」といった言葉もありますが違いはあるのでしょうか。「早速」はよく使われる言葉なので、適切な使い方を知っておきたいですね。そこで今回は「早速」の意味や使い方、類語について解説していきます。
「早速」は、「さっそく」「さそく」「そうそく」と読むことができます。 「早速」は「さっそく」と読むのが一般的です。 「早」は音読みだと「ソウ」「サッ」、訓読みだと「はやい」と読みます。 「早」は「ある時間の範囲ではやいほう」「時間をおかないさま」を表します。 「速」は音読みだと「ソク」、訓読みだと「はやい」「すみやか」と読みます。 「速」は「スピードがはやいこと」を意味しています。
「早速」は、「行動や対応が素早いこと」を意味しています。 また「早速」には、「はやい段階で動く」「(物事に対して)すぐに取り掛かる」というニュアンスが含まれます。 「早速(さっそく)」には名詞と副詞の2つの品詞があります。 それぞれの意味は以下の通りになります。 ◯名詞「早速」の意味
◯副詞「早速」の意味
「早速」はビジネスシーンで頻繁に使用される言葉です。 「早速」は自分と相手、どちらの行動に対しても使うことができます。 「早速」は、「早速◯◯します」「早速◯◯した」「早速◯◯してくれて」といった形で文頭で使います。 また「早速ですが」「早速だが」という形で、挨拶の後、本題に入るための決まり文句として、話題を変えたいときの起こし言葉として使うことができます。 「早速ですが」は、「ここから本題を始めます」といった合図を示す言葉にもなります。ビジネスメールでは非常に便利なフレーズです。 「早速」は、目下の相手や同等だけでなく、上司や取引先など目上の相手に対しても使うことができます。
「早速」の例文を紹介します。
「早速」の類語について紹介します。
「早々」は、「そうそう」「はやはや」「はやばや」と読みます。 「早々」の意味は以下の通りになります。 ◯名詞の「早々」
◯副詞の「早々」
「はやはや」と読む場合は、人を促して急かすときに使うことができる副詞になります。 「早々」は「早速」と同様に、相手の対応や行動が素早かったときに使うことができます。 ただ「早々」は、「早くしてください」「急いでください」と同様に、目下の相手や同等に対して使う言葉で、目上の相手に対して使ってしまうと失礼に当たってしまうので注意しましょう。 一般的には「早々と(はやばやと)」「早々に(そうそうに)」と使われることが多いです。 実際はどの読み方でも意味は通じますがなるべく使い分けできるようにしましょう。 また、「早々(そうそう)」は書簡文の結びの言葉としても使われることがあります。
例文
「迅速(じんそく)」は、「物事の進み具合や行動などが非常に速いこと」を意味しています。 「迅」は音読みだと「ジン」、訓読みだと「はやい」と読みます。 「迅」は「速度がはやい」「はげしい」「すみやか」といった意味になります。 「迅速」は「早速」と同様に、相手の対応や行動が素早いときに使います。 「迅速」は「非常に速いこと」を意味しているので、「早速」よりもスピード感があるイメージで速さを強調したいときに使用します。 「迅速」は目上の相手に対しても使うことができる言葉です。 「迅速」は相手の行動に対してだけでなく、「迅速に対応いたします」といったように自分の行動に対しても使うことができます。
例文
「取り急ぎ」は、「真っ先に」「急いで」を意味しています。 「取り急ぎ」は「急な事態が発生したため急ぐ」という意味合いになります。 「取り急ぎ」には、「細かいことは気にしないで」「十分な準備は整っていないが」「とにかく」というニュアンスが含まれます。 「取り急ぎ」は自分の行動に関してだけに使うことができます。 特に急ぎではない連絡の時に「取り急ぎ」を使うと、「準備は十分ではありませんが」という意味合いになってしまいます。「準備は不十分ですが許してください」という意味合いも含まれてしまうため、ビジネスシーンで目上の相手や取引先に対して使うには不適切になります。 ただ目上の相手に対して使うことのできる場合は、業務の緊急の連絡をするときや急ぎの回答を求められたときなどは「取り急ぎお伝えします」などと使えます。
例文
「早急」は「さっきゅう」あるいは「そうきゅう」と読みます。 「早急」は、ニュースなどでは「さっきゅう」と読む方がほとんどで、本来は「さっきゅう」と読む方が適切とされます。ただ一般的には「そうきゅう」でも使われることが多いのでどちらかが間違いということにはなりません。 「早急」は「非常に急ぐこと」「極めて差し迫っているさま」「至急」を意味しています。 「早急」は、「急を要する場面で非常に急ぐこと」を表します。 「早急」は部下に対して「早急に頼む」と使えるように「早く急いで」という意味合いが含まれるので、自分勝手な印象を与えてしまう可能性があります。 したがって「早急」は、目下の相手や同等に対しては使うことができますが、目上の相手に対しては相応しくない言葉となります。
例文
「至急」は、「非常に急ぐさま」「事が非常に差し迫っているさま」を意味しています。 「至急」は、「大急ぎで」というニュアンスが含まれるので、急を要して相手に依頼する場合に使うことがほとんどです。 急ぎのお願いするときに「至急、◯◯をお願いします」などと使います。 「至急」は、相手をせかす表現であるため、目上の相手に対して使うのはあまり相応しくありません。
例文
「速やかに(すみやかに)」は、「物事の進行がはやいさま」「間をおかずに」「すぐに」を意味しています。 「速やかに」は「できるだけ早く」というニュアンスになるので、「すぐに」といったように急かすようなニュアンスは含まれません。 「速やかに下校を〜」だったり「速やかに避難してください」なんて聞いたことがあると思います。 「速やかに」は「できるだけ早く」と、少々上から目線なニュアンスなので、目上の相手に対してはなるべく使わない方が良いでしょう。
例文
「直ちに(ただちに)」は、「今すぐに」「すぐ」「時間を置かずに行動を起こすさま」を意味しています。 「直」は音読みだと「ジキ」「チョク」、訓読みだと「ただしい」「なおす」と読みます。 「直」は「直接」「すぐ」「ひたむき」を意味しています。 「直ちに」は、すぐさま取り組むことを表し、「できたらしてください」という意味は含まれません。 「直ちに」は目上の相手に対して使うことができる言葉です。
例文
「早速」を意味する英語表現は複数あります。
などなど、たくさんあります。 「right away」と「right now」に関しては、興味深い違いがあるので別の記事で紹介しています
Thank you for your prompt reply.
早速のご返信ありがとうございます。
I went to the restaurant we talked about yesterday, right away.
昨日話てたお店、早速行ってきました。
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「早速」について理解できたでしょうか? ✔︎「早速」は、「行動や対応が素早いこと」を意味しています ✔︎「早速」は、目上の相手に対しても目下の相手に対しても使うことができる ✔︎「早速」は、要件を伝える場合とお礼を述べる場合に使用する ✔︎「早速」の類語には、「迅速」や「早急」などがある