「馬子にも衣装」という言葉をご存知でしょうか。「馬子にも衣装」と聞くと、「馬の子に衣装?」などと何のことかさっぱり分かりませんよね。難しそうな感じがしますが、意味を知ればすぐにでも使うことができます。ただ、「馬子にも衣装」は非常に誤用が多い言葉です。意味や使い方をしっかりと理解しておかないと、相手に誤解を与えてしまうことがあります。使用するにあたって十分注意が必要です。間違って使わないためにも、「馬子にも衣装」を正しく覚えましょう!そこで今回は「馬子にも衣装」の意味や使い方、類語、反対語について解説していきます。
「馬子にも衣装」の読み方は<まごにもいしょう>です。 「うまこにもいしょう」とは読まないので注意しましょう。 時々「馬子にも衣裳」と表記することもありますが、意味は同じです。 「馬子にも衣装」のイントネーションで注意すべき点は、「馬子」のアクセントが「まご」である点です。 「孫(まご)」とは異なりますので注意してください。 しかし、実際には「馬子」を「孫」と一緒に発音している日本人が多く、「馬子」を「孫」と同じように発音しても違和感はないでしょう。
「馬子にも衣装」の意味は「誰でも外面を飾れば立派に見えること」です。 ちゃんとしている衣装を身につければ、誰でも立派に見えることを表します。 「馬子」は「馬をひいて人や荷物を運ぶことを職業とする人。うまおい。うまかた」を意味します。 今現在、馬でものを運ぶことを業としている人はいないので、昔の仕事になります。 「衣装」は「衣と裳。きもの。衣服。俳優や踊子などが演技の際に用いる衣服」を意味します。
上記で説明したように、「馬子」とは「仔馬」ではなく「馬に人やものを乗せて運ぶことを仕事としていた人」です。 当時「馬子」になるのは、身分が低かったり、下働きの人たちでした。 「馬子」は下働きということもあって、普段の身なりは動きやすいものだったり、最初から汚れている服だったりと綺麗ではない服装をしていたのです。 そんな身分が低い人たちでも、身なりをしっかりすれば立派に見えることから「馬子にも衣装」と言葉ができました。「馬子にも衣装」には、嫌味な気持ちが込められています。
「馬子にも衣装」は、「みすぼらしい人でも身なりを整えればそれなりに見える」「着ているものが良いからこそ立派に見える」という意味なので、他人に対して褒め言葉として使うのは失礼にあたり不適切になります。 どんな衣装を着ても似合っているということを伝えたい場合は、『馬子にも衣装ですね!』ではなく『お似合いですね』『とてもお似合いでございます』などと言うようにしましょう。 「馬子にも衣装」は謙遜しながら身内の者を褒めるときに、使われます。 例えば、何かのパーティーなどで普段とは雰囲気の違った服を「ものすごく似合ってますね〜」などと相手から言われたときに、「いえいえ、馬子にも衣装ですよ」と謙遜したりします。 また、親しい間柄の相手にからかいの気持ち込めて、冗談半分に使うこともあります。 言い回しは、
などとなります。
例文
「馬子にも衣装」を「孫にも衣装」と覚えている人が多くいますが、間違いです。 「孫にも衣装」とした場合「孫だったらどんな衣装でも可愛く見える」「可愛い孫に洋服を買い与える」という意味であると認識されているようですが、誤りなので注意してください。 「馬子」が昔の仕事であるということもあって、「孫にも衣装」と覚えられていることが非常に多いです。 ただ、「孫にも衣装」と誤ったまま覚えておくと、誤解を生んでしまうことがあります。 例えば、知り合いのお孫さんがとても良い服装をしている場合に、そのことを褒めるつもりで『まぁ!孫にも衣装ですね!』などと言ってしまうと、相手は不快に思ってしまいます。
「鬼瓦にも化粧」は<おにがわらにもけしょう>と読みます。 「鬼瓦にも化粧」の意味は「醜い容貌の者も、化粧次第で美しくなること」です。 「鬼瓦」とは「(古くは魔除けとして用いられた)鬼の面にかたどった瓦のこと」を意味します。 いかつくて醜い顔であっても、化粧を施すことによって見れるようになることを「鬼瓦にも化粧」と表現します。
例文
「猿にも衣装」は「誰でも外面を飾れば立派に見えること」です。 「馬子にも衣装」と同じ意味で、つまらない者でも身なりを整えればそれなりに見えることを表します。 「人形にも衣装」と言うこともあります。
例文
「木株にも物着せよ」は「形の悪い木の切り株であっても、飾れば結構見よくなること」です。 例えば、そこらへんに落ちている形の悪い石でも、少しでも磨くとまあまあ見栄えが良くなりますよね。
例文
「着るもの次第」は「良いものを着てみると、様になること」です。 例えば、汚らしくみすぼらしい格好をしている人でも、洋服を変えてみたり、身なりを少しでも整えることで雰囲気が変わりますよね。
例文
公家にも襤褸(くげにもつづれ) (意味:高貴な人であっても、着ているものが粗末であれば卑しく見えること) 「公家にも襤褸というように、洋服には気をつけないと」 君飾らざれば臣敬わず(きみかざらざればしんうやまわず) (意味:身分の高い人であっても、着ているものが粗末であれば下品に見えること) 「あの人はとても偉い人なのに、衣類には気を使わないようだ。君飾らざれば臣敬わずだね」 衣ばかりで和尚(おしょう)はできぬ (意味:人は見かけだけでは判断できないこと) 「衣ばかりで和尚はできぬと言うように、外面だけでは良いか分からないよ」
「馬子にも衣装」は英語のことわざでは「Fine feathers make fine birds.」になります。 「fine」は「立派な」という意味の形容詞です。 「feather」は「羽」です。 このことわざを直訳すると「立派な羽が立派な鳥を作る」になります。 意味は「馬子にも衣装」と全く同じです。よい服装がその人を実際よりもよく見せる、という意味になります。
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「馬子にも衣装」について理解できたでしょうか? ✔︎「馬子にも衣装」は「まごにもいしょう」と読む ✔︎「馬子にも衣装」は「ちゃんとしている衣装を身につければ、誰でも立派に見えること」を意味 ✔︎「馬子にも衣装」は褒め言葉としては使わず、自分自身や謙遜しながら身内の者を褒めるときに使う ✔︎「馬子にも衣装」の類語には、「鬼瓦にも化粧」「着るもの次第」などがある