「まずは」意味は「はじめに」で、最優先事項を伝えたい時に使う副詞です。ビジネスシーンだけではなく日常会話でも使います。漢字は「先ずは」で、「まづは」は誤記です。「まずは」には他にも「ひとまず。とにかく」「おそらく。たぶん」という意味もあります。
「まずは」の意味は実は3つあります。 ①はじめに。まず ②ひとまず。とにかく ③おそらく。たぶん です。 1つ目の意味は「優先度が一番高いこと」を意味し、ビジネスシーンでよく使われます。 ビジネスメールでの「まずは」の使い方は詳しく後述します。 2つ目の意味は「細かいことは差し置いて、大切な事柄へ目を向ける」という意味です。 1つ目の意味と非常に似ており、言い換えても意味が矛盾しない場合が多いです。 2つ目の意味では安否や成否の文脈で使われることが多いです。 3つ目は一番使用頻度が低いですが、「推し測って考えると」という意味です。 「まずは」は副詞「まず」を強めた言い方で、「は」は強調を意味する係助詞です。 下記は意味別の例文です。
①の例文
②の例文
③の例文
「まずは」を漢字表記にすると「先ずは」となります。 「先ずは」を「せんずは」と読まないように注意しましょう。 「まずは」を「まづは」とするのは間違いです。 発音は同じになり、文章にする際に悩んでしまうことがあるかもしれませんが「まずは」が正しい表記となります。
ビジネスメール等で使う「まずは」はすべて、1つ目の「はじめに」という意味です。
「まずはお礼まで」は直接お礼できない時にビジネスメールで使います。 「まずはお礼まで」は「先にお礼だけ言わせてもらいました」を意味し、メールの文末で使う結びの言葉です。 「まずはお礼まで」は文章が途中で終わっており省略された言い回しであるため、目上の人に使うのは不適切です。 「まずは」自体を敬語表現にすることはできないため、「まずはお礼のみ申し上げます」と続く文章を敬語にすることで目上の人にも使うことが出来ます。 「末筆ではございますが」「略儀ではございますが」を付け加えるとより丁寧な表現となります。
例文
また、お礼だけでなく連絡や報告も「まずはご連絡まで」「まずはご報告まで」の形で使うことが出来ます。 何かを受け取った時や、結果が分かり次第すぐに伝えたい時に用いられます。 「まずはご連絡まで」「まずはご報告まで」と連絡した場合は、改めて詳細などを送ります。 ただ、先ほども説明したとおり「まずは○○まで」とした場合「いたします」「させていただきます」といった部分を省略してしまっている言葉なので、ビジネスシーンで目上の人に使用するのは不適切です。 目上の人に使える敬語表現は
などがあります。
例文
「まずは○○まで」という言葉が使用されている場合の返信は一般的に不要とされています。 相手側も何らかの理由で時間の余裕がなかったり再度詳細を伝えるつもりで「まずは○○まで」と使用しています。 「取り急ぎ伝えたいことだけを簡潔に伝えます」というニュアンスであるため、その都度返信する必要はありません。 しかし、相手が上司や取引先相手であった場合、返信しないというのも失礼な気がしてしまうと思います。 そういった場合は、
というように返信するといいでしょう。 特に相手が目上の人であるといった場合には謙虚な気持ちを表現し、簡潔な文章にしましょう。
「まずはじめに」とよく使われていますよね。 しかし、これ実は二重表現で誤用なんです。 「まず」の意味は「他より先」「最初」です。 「はじめ」も「はじまり」「最初」という意味があります。 そのため「最初最初に」となってしまうんです。 ですが「まずはじめに」は長い間慣用的に使われており、一般的にも使われています。 強調するための二重、として許容範囲だろうともされているめ、使っても問題ありません。
「まずは君が落ち着け」という名台詞は、映画『シン・ゴジラ』に出てきます。 主人公が様々なことがあって冷静さを失い周りに当たり散らかす言動を見せ始めた際に、とある人が「まず君が落ち着け」とミネラルウォーターを渡すというシーンです。 これによって主人公は冷静さを取り戻したことから、このシーンが注目されました。 しかもこのミネラルウォーターのペットボトルを渡す時に、ただ手渡しするのではなく主人公の胸に叩きつけるようにしたことから「水ドン」とも言われています。
「まずは」のビジネスでの言い換え表現に「取り急ぎ」があります。 「取り急ぎ」は「とりいそぎ」と読みます。 意味は「とりあえず急いで」です。 「取り急ぎ」は「急な事態が起きたため、十分な準備や対応はできないが、急ぐべきこととして」といったニュアンスになります。 「まずは」と同じように「取り急ぎ○○まで」と使うことが出来ます。 しかし至急連絡することが必要な場合にだけ使用するのが適切です。 誠意を込めてお礼や謝罪をするときは、「取り急ぎ」の使用は控える方がよいでしょう。
例文
「はじめに」という「まずは」の1つ目の意味の類語には、
などがあります。
「ひとまず」「一旦」は堅い表現なので、ビジネスシーンなどかしこまった場面で使用しても問題ありません。 「とりあえず」は漢字で「取り敢えず」と書きます。 「とりあえず乾杯しよう」「とりあえず予約だけ取っておく」などと日常会話で使います。 「とにかく」の漢字は「兎に角」と書きます。 「とにかくやってみる」「とにかく仕事をしよう」などとこちらもカジュアルな会話で使います。
3つ目の意味の「まずは」の類語は、
です。
1つ目の意味の「まずは」の英語は、
です。
Fist of all, let's understand the situation precisely.
まずは状況を性格に把握しよう。
「ともかく。なにはともあれ」という意味の「まずは」の英語は、感嘆詞「well」を使います。
Well, how about we take a break here?
まずはここでひと休みしませんか。
「推し量って」という意味の「まずは」の英語は、
で表現することができます。
Probably she can pass the exam.
彼女はまずは合格でしょう。
There is not likely to be a mistake.
まずは間違えないだろう。
いかがだったでしょうか? 「まずは」について理解できたでしょうか? ✔意味は「何はともあれ」「ひとまず」 ✔漢字は「先ずは」 ✔ビジネスシーンでは「まずはお礼まで」「まずはご報告まで」などと使う ✔類語は「取り急ぎ」「とりあえず」「とにかく」など