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誤用が多い「御の字」の意味と使い方、類語、「恩の字」との違いとは?

誤用が多い「御の字」の意味と使い方、類語、「恩の字」との違いとは?

「御の字」という言葉をご存知でしょうか。「お金はいくらか返ってきたので御の字だ」「そこまで危険な状態にならなくて御の字である」などと聞き覚えがあると思います。「御の字」は日常会話でも使うことが多い言葉です。「とりあえず納得した」という意味で使われている「御の字」ですが、実はこの意味は誤りになります。このように「御の字」は間違った意味で使われていることがほとんどです。正しく使うためには、本来の意味をしっかりと理解しておく必要があります。そこで今回は「御の字」の意味と使い方、語源、類語について解説していきます。「御の字」を適切に覚えて、上手く使えるようにしましょう!

「御の字」は誤用されている!

「御の字」は「一応納得できる」「まあま悪くない」「良くはないがそこそこ」という意味で使われています。 例えば、あるイベントで「来場客50万人以上」「売り上げは前年よりも30%増加」などという目標があるとします。なんとか一つは達成したもののあと一つは未達成に終わった場合に、「一つは達成したから御の字だ」などと言います。 しかし、「御の字」を妥協を表す語として用いるのは間違いになります。 『国語に関する世論調査』では、「御の字」を本来の意味を答えた人は4割、本来の意味ではない「とりあえず納得」と答えた人が5割という結果が出ています。「御の字」は非常に間違いが多い言葉です。

例文 ・御の字以上の売り上げになるとは、誰も予想していなかった。 ・良い結果を残すためには、御の字のクオリティよりももっと上を目指す。 ・達成することができなかったのは非常に残念だが、御の字の結果となった。 ・御の字の成果で満足していては、成長することができないよ。 ・達成できなかった事柄もあるけれど、一つは成し遂げられたから御の字だ。

では、「御の字」の本来の意味と正しい使い方はどうなるのでしょうか?

「御の字」の本来の意味と正しい使い方

「御の字」は<おんのじ>と読みます。 「御の字」の意味は、 1.最上のもの。極上のもの。結構なもの 2.ありがたい、しめたなどの意 です。 「御の字」には2つ意味がありますが、2つめの「ありがたいこと。満足なこと」という意味で使うことが多いです。 1の「最上のもの」という意味ではほとんど使いません。 「御」は「天子の行為や持ち物に敬意を表す語」です。 「御の字」は「御」を付けたくなるほど、それに満足しているということを表します。 非常に結構であること、望みが叶って十分満足であることを表す場合に「御の字」を使います。 例えば、「これで1000円なら御の字だ」「一日で一万稼ぐことができたら御の字」などと言います。 「今回は50点取れれば御の字だ」と言った場合は、『30点から40点あたりかな』と思っていた試験で50点を取れたことを表します。自分の予想よりも良い結果を残せたことを意味します。

例文 ・あまり時間が取れなかったため勉強はほとんどしていないが、今回の試験では70点とれれば御の字だ。 ・もっとかかると思っていたので、一ヶ月の出費がこの程度であるならば御の字だ。 ・昔は20%を越えれば人気であるということだったが、最近のバラエティ番組の視聴率は2桁に乗れば御の字である。 ・全部荷物を持ち出すことは無理だったが、ひとまずあの人から逃げることができただけでも御の字だ。 ・人手がものすごく少ないので、短い時間であっても一緒に手伝ってくれれば御の字である。 ・夏休みなので大きな混雑が予想されていたが、この程度であるなら御の字だ。 ・この業務は長くかかりそうであったが、思ったよりも早く終わらせることができて御の字である。 ・サービスが豊富で最低70万円は取られると思ったので、50万で済んで御の字です。

「御の字」の語源

江戸時代は、遊女たちが『ありんす』『ざんす』といった「郭言葉(くるわことば)」を用いていました。 「御の字」もその中の一つです。 このように、「御の字」は江戸初期の遊里語からできた言葉です。 上記でも説明したように「御」という漢字は「優れているものや尊敬できるもの」を表す場合に使われます。 そこから、「御」を付けたくなるほど、ありがたいことや最上のものを「御の字」と言うようになりました。 江戸時代にも、女性が男性客をもてなすという娯楽がありました。 その際に、お客さんに対してお礼の気持ちを込めて、丁寧な言葉遣いを心掛けるように「御」を付けていたのです。 極上のものをもらったり、良い役職に就けたりした時に、「ありがたく思っている」という意味合いで「御の字です」とよく答えていたそうです。 方言だと思っている人も多いですが、「御の字」は昔から使われている言葉です。

「恩の字」も誤用

よく「御の字」を「恩の字」と書くことがありますが、これは間違いです。 「恩」は「めぐみ。いつくしみ。情け」を意味しているので、特に誤りではない感じがしますが、実際には「恩の字」という言葉は存在しないので、注意しましょう。

「御の字」の類語・言い換え

誤用されている「御の字」の類語

及第点<きゅうだいてん> (意味:試験や審査などに合格するのに必要な点数。合格するために必要な最低限の点数) 「そんなに期待していなかったが、及第点以上の活躍を見せてくれた」 妥協点 (意味:双方が互いに歩み寄って一致できるところ。折り合いのつくところ) 「これではいつまで経っても前に進まないから、妥協点を探る」 並み以上 (意味:ある人の能力や性質が、一定の段階を超えているさま) 「勉強は並み以上である」 そこそこの出来 (意味:少ないが満足できる程度の出来上がり) 「一生懸命やらなかったが、そこそこの出来であった」 まずまずの結果 (意味:まあまあの結果) 「手を抜いたがまずまずの結果となった」 ひとかど (意味:一人前であること。相応であること) 「ひとかどの口を聞いてくる」 一丁前 (意味:人並みに技芸などを習得すること) 「一丁前の職人となる」 それ相応 (意味:それに釣り合うこと。それに相応しいこと) 「それ相応の謝礼を渡す」 相当 (意味:普通を超えているさま。かなりな程度であるさま) 「相当ひどい傷が残った」

「及第点」の意味と使い方、「次第点/合格点」との違い

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本来の意味の「御の字」の類語

しあわせ (意味:幸福。好運。運が向くこと) 「くじに当たってしあわせな気分となる」 万々歳<ばんばんざい> (意味:めでたいこと。祝うべきこと) 「合格できれば万々歳だ」 文句なし (意味:苦情を言う余地のないこと。非の打ち所のないこと) 「文句なしに出来栄えであった」 ハッピー (意味:しあわせなさま。幸福) 「今はとてもハッピーである」 超うれしい (意味:晴れ晴れと喜ばしいこと) 「超うれしいニュースがある」 ありがたい (意味:感謝したい気持ちである。身にしみてうれしい) 「心遣いがとてもありがたい」 満足 (意味:十分なこと。望みが満ち足りて不平のないこと) 「これ以上ないほど満足する」 望ましい (意味:そうあってほしい。好ましい) 「できれば全員出席が望ましい」 喜びを隠せない (意味:嬉しく思う気持ちを隠せないほおどよろこぶこと) 「喜びを隠せないほど良い気持ちになる」

「御の字」の英語

「best」「cannot be better」など

「御の字」は「最上」という意味なので、 ・best(最上だ、最もよい) ・cannot be better(これ以上よいことはない=最上だ) ・more than enough(十分以上だ) ・cannot ask for more than that(それ以上は求めることができない) などと表現すればよいでしょう。

If my son got accepted into Waseda University, that would be more than enough.

もし我が息子が早稲田大学に入学できたら、御の字だ。

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まとめ

「御の字」について理解できたでしょうか? ✔︎「御の字」は「非常に結構であること、望みが叶って十分満足であること」を意味 ✔︎「御の字」を「とりあえず納得する」「満足ではないが良い」という意味で使うのは間違い ✔︎「恩の字」とするのも誤り ✔︎「御の字」の類語には、「万々歳」「ありがたい」「望ましい」などがある

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