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「雪辱を晴らす」は誤用?「雪辱」の意味と使い方、語源、類語

「雪辱を晴らす」は誤用?「雪辱」の意味と使い方、語源、類語

「雪辱」という言葉をご存知でしょうか。「雪辱を誓う」「雪辱に燃える」などと言います。スポーツや選挙など、勝負の世界においてよく使われる表現です。日常会話やニュースなどでも使われることが多いので、見聞きしたことがあると思います。では、「雪辱」とはどのような意味なのでしょうか。「雪辱を晴らす」と使うことがありますが、この使い方は正しいのでしょうか。比較的使うことの多い表現でも、知らない点がありますよね。そこで今回は「雪辱」の意味や正しい使い方、語源、類語について解説していきます。「雪辱」を適切に知って、上手く使えるようにしましょう!

「雪辱」の読み方と意味

「雪辱」は<せつじょく>と読みます。 「雪」は音読みで「セツ」、訓読みで「ゆき・すすぐ・そそぐ」と読みます。 「雪」は「洗い清める。浄化する」を意味します。 「辱」は音読みで「ジョク・ニク」、訓読みで「はずかしめる・はじる・はじ・かたじけない」と読みます。 「辱」は「体裁を傷つけ、うなだれた気持ちにさせること」を意味します。 「雪辱」の意味は、 ・受けた恥を拭い取ること。汚名を晴らすこと ・試合や勝負において、前に負けた相手に勝つこと です。 「悔しい思いをバネにして」というニュアンスが含まれます。

「雪辱を晴らす」は誤用!「雪辱を果たす」が正しい

「雪辱を晴らす」は誤用です。正しくは「雪辱を果たす」となります。 「屈辱を晴らす」と混同したことから、「雪辱を晴らす」という言うようになったと言われています。 「屈辱を晴らす」とは「恥をかかされたことを取り除いて、気持ちを晴れ晴れとさせること」を表します。 「雪辱」という言葉自体に「除き払う」という意味があるため、「雪辱を晴らす」とすると意味が重なってしまいます。 文化庁が発表した『国語に関する調査』でも、正しい言い方「雪辱を果たす」を使う人が43%、間違った言い方「雪辱を晴らす」を使う人が43%という結果が出ています。 このように、「雪辱」は誤った使い方をされていることが多いので注意しましょう。

「雪辱」の語源・由来

「雪」は「洗い清める。浄化する」、「辱」は「体裁を傷つけ、うなだれた気持ちにさせる」を意味します。 「辱」はただの「はじ」ではなく、「はじをかかせる。ひどくはずかしい思いをさせること」を表します。 そこから、「雪辱」は「恥や汚名をそそぐこと」を表すようになりました。 「雪辱」を漢文風に訓読すると「辱を雪ぐ(はじをすすぐ)」で、「恥を洗い清める」という意味になります。 「辱を雪ぐ」を用いた表現では「会稽の辱を雪ぐ(かいけいのはじをすすぐ)」という故事成語が有名です。 中国春秋時代、越国の王が会稽山という山で呉国に負け、恥ずかしい思いをさせられました。その後、努力を重ねること二十年、最終的に呉国に勝つことができ名誉を回復します。 こういった話から「会稽の辱を雪ぐ」という表現が生まれました。

「雪辱」の使い方と例文

スポーツや選挙など勝負の世界で、「雪辱」という言葉が使われているのを聞いたことがある人もいると思います。 以前受けた恥や汚名を、仕返しすることによって拭い取るという場合に用います。 競い合いにおいて、負けたことのある相手に勝つことで汚名をはらすというときに使うことが多いです。 例えば、「やっとA高校に勝って雪辱を果たすことができて最高だよ」と言えます。これは、以前A高校に負けた経験があるため、「雪辱」を使うことができます。初めてA高校と対戦する場合は使えません。 「雪辱」を用いたものでは「雪辱戦」という言葉がよく用いられます。「雪辱戦」とは「その相手と以前戦ったとき、負けて悔しかった気持ちを晴らすための戦い」を表します。 「雪辱」の言い回しは、 ・雪辱する ・雪辱戦 ・雪辱を果たす ・雪辱に燃える ・雪辱を遂(と)げる ・雪辱を期す ・雪辱を目指す ・雪辱を誓う などとなります。

例文 ・今大会で、惜しくも初戦敗退に終わった昨大会の雪辱を果たした。 ・散々な結果で終わった昨年の雪辱を果たし、今年は見事優勝することができた。 ・次回の選挙で雪辱を期すため、今のうちから色々と対策を練っておく。 ・とても悔しい思いをしたので、今度の試験では一番になれるよう雪辱に燃える。 ・前の大会では最下位であったが、前回の雪辱を目指し毎日練習に励む。 ・自分の応援しているチームに、今年こそ雪辱を果たしてほしいと願う。 ・去年の不甲斐ない成績とは打って変わり、今年は優秀な成績を残した。A選手は雪辱を遂げたのだ。 ・今日の試合は、かつて滅茶苦茶な攻撃をしてきたA高校への雪辱戦である。 ・雪辱を誓っていた日本代表は、まずまずのスタートを切ることができた。 ・以前敗れた相手に雪辱するために、本番までに鍛錬を重ねてきた。

「雪辱」の類語

汚名返上 (意味:前の過ちなどで受けたマイナスな評判を、手柄を上げて消すこと) 「勝つことで、汚名返上を果たした」 名誉挽回 (意味:一度無くした評価や信用を取り返すこと) 「日々、名誉挽回に励む」 臥薪嘗胆(がしんしょうたん) (意味:目的を達成するために、長い間努力すること) 「臥薪嘗胆すれば、必ず道は開けるだろう」 仇討ち(あだうち) (意味:以前の負けを、勝つことで打ち消すこと) 「次回に大会で仇討ちをする」 復讐 (意味:恨みを晴らすこと) 「裏切った彼女に復讐する」 報復 (意味:落とし前をつけること) 「なんてひどい報復行為なんだ」 返礼 (意味:他から受けた礼に対して、それに相応しい行動をすること) 「丁寧に返礼することを心掛ける」 仕返し (意味:ひどいことをした相手にやり返すこと) 「仕返しが怖くて、何もできない」 しっぺ返し (意味:ある事をされた時に、すぐにやり返すこと) 「彼にしっぺ返しをしたが、効果がなかった」 復仇(ふっきゅう) (意味:仕返すこと) 「復旧しても意味がない」 一矢を報いる(いっしをむくいる) (意味:自分への攻撃に対して、反撃すること) 「一矢を報いることが必要だ」 リベンジ (意味:仕返すこと) 「リベンジを果たそうではないか」 リターンマッチ (意味:一度負けた人が、恨みを晴らすため戦いを再び行うこと) 「リターンマッチが決定する」

「雪辱」の対義語

屈辱(くつじょく) (意味:屈服させられて恥ずかしい思いをすること) 「屈辱を受けて怒りに震える」 恥辱(ちじょく) (意味:評価や名誉などを傷つけられること) 「恥辱を受けるほど、腹が立つことはない」 侮辱(ぶじょく) (意味:言動によって、相手に恥ずかしい思いをさせること) 「彼は人を侮辱することを楽しんでいる」 汚辱(おじょく) (意味:立場や名誉などを汚されること) 「相手を汚辱しておいて平気な顔をしている」 辱め(はずかしめ) (意味:相手に恥ずかしい思いをさせること) 「これ以上ないほどの辱めを受ける」 赤っ恥 (意味:人前でとんでもない恥ずかしい思いをさせられること) 「彼女のせいで赤っ恥をかいた」 汚名 (意味:よくない評) 「汚名を着させられて気分が悪い」 不名誉 (意味:名誉を失われること) 「不名誉な評判を流される」 無念 (意味:残念に思うこと) 「何も手助けできず無念だ」 不義理 (意味:義理が欠如していること) 「あまりにも大変で不義理になる」

「雪辱」の英語

「雪辱」の英語は「リベンジ(revenge)」ではない!?

「雪辱を果たす」の英語表現を見ていきましょう。 「汚名を晴らす」というニュアンスの英語は、「clear the stigma」といいます。 「仕返す」という意味の英語は、 ・get back at ・get even with などを使います。 「仕返し」の英語というと、「revenge(リベンジ)」を使ってしまいたくなりますが、日本語の「リベンジ」と英語の「revenge」には意味合いに大きな違いがあるので注意が必要です。英語の「revenge」は、「殺意を持ってやり返す」くらいのかなり強い意味があります。なので使う場面を間違うととても残酷な響きになるので注意してください。

「仕返し」という意味もある「get back」の意味と使い方を解説!

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まとめ

「雪辱」について理解できたでしょうか? ✔︎「雪辱」は「せつじょく」と読む ✔︎「雪辱」は「受けた恥を拭い取ること。汚名を晴らすこと」を意味 ✔︎「雪辱を晴らす」とは言わず、「雪辱を果たす」「雪辱に燃える」「雪辱を遂げる」などと使う ✔︎「雪辱」の類語には、「汚名返上」「名誉挽回」「報復」「しっぺ返し」などがある

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