「森羅万象」とは「宇宙に存在する全てのもの」という意味です。「しんらばんしょう」と読み、「万象」を「まんしょう」「まんぞう」と読むのは誤りです。「森羅」は樹木が限りなく生茂り並ぶこと、「万象」は全てのものと現象を指しています。つまり、この宇宙に存在する一切の自然・もの・現象を表しています。
「森羅万象」の読み方は「しんらばんしょう」です。 「しんらばんぞう」「しんらまんしょう」と読まれることもありますが、主に「しんらばんしょう」と読まれます。 意味は「宇宙に存在するすべてのものや現象」です。 「森羅万象(しんらまんぞう)」という名前の俳優もいます。 ちなみに「神羅万象」はチョコレート菓子の商品名です。
「森羅万象」は「樹木が茂り並ぶこと」といった意味の「森羅」に、「形あるものすべて」の意味を持つ「万象」を足してつくられた言葉です。 「森羅」は元々の意味から「無数に並び連なること」「数多く集まり連なること」といった意味に転じました。 「森」の意味は「樹木が生い茂ったところ」で、そこから「物がたくさん並んでいる」といった意味も持ちます。 「羅」には「間をつめて並ぶ」といった意味があります。 「万象」の意味は「さまざまの形」「ありとあらゆる事物」です。 形あるすべてのものを指します。 「万」は「非常に数が多いこと」を表します。 「象」は「動物のぞう」の漢字でもありますが、「目に見える姿形」といった意味を持ちます。
「森羅万象」はこの世に存在するすべてのものを指すため、壮大なイメージです。 人と自然、社会、地球環境などを総じて「森羅万象」と言います。 また「すべてのこと」を表す際に使うこともあります。 例えば「わたしの人生における森羅万象に・・・」といった言い回しをします。 これは「人生で起きたすべてのことに」「生きていくうえで関わる人や物事すべてに」といった意味を持ちます。 「わたしの人生における森羅万象に感謝したい」「わたしの人生における森羅万象を表現する」などと使います。 「森羅万象」を用いることで、大きな出会いや繋がりの強い物だけでなく一期一会や遠い過去のことの小さな出来事すべてを指していることを伝えることが出来ます。 ただ「森羅万象」は「この世に存在するありとあらゆるもの」を指すため、「人生」など大きなものに対して使いましょう。 「学校生活の森羅万象」「今日の森羅万象」などとすると不自然となります。
例文
「森羅万象」の類語には 「諸事万端(しょじばんたん)」 「天地万物(てんちばんぶつ)」 「天地万有(てんちばんゆう)」 「有象無象(うぞうむぞう)」 などがあります。 「諸事万端」の意味は「すべてのこと」です。 「諸事」は「多くの様々な事柄」、「万端」は「とある事柄の全てのこと」を指します。 「天地万物」の意味は「この世に存在する全てのもの」です。 天と地の間にあるすべてのものを指します。 「天地万有」も同じ意味です。 「有象無象」の意味は「形があるものも、ないものもすべて」です。 また「ろくでもない連中」といった意味も持ちます。
「森羅万象」の対義語には 「色即是空(しきそくぜくう)」 「一切皆空(いっさいかいくう)」 「空っぽ(からっぽ)」 「絶無(ぜつむ)」 「皆無(かいむ)」 などがあります。 「色即是空」の意味は「存在するあらゆる物事や現象は、すべて実体ではなく空無であること」です。 仏教での考えであり、宇宙間の全てのものが因と縁で存在しているだけで、固有の本質を持たず空であるということを指します。 「一切皆空」も「色即是空」と同義で「すべて固定した実体ではなく空である」といった仏教の根本教理です。 「絶無」と「皆無」の意味は「まったく無いこと」です。
「森羅万象」の英語は、
などになります。
いかがだったでしょうか? 「森羅万象」について理解出来たでしょうか? ✔読み方は「しんらばんしょう」 ✔意味は「この世に存在するすべてのもの」 ✔類語は「諸事万端」「天地万物」など ✔対義語は「色即是空」「皆無」など