「真摯」「実直」「誠実」の違いについて正しく認識しているでしょうか?「真摯に取り組む」「実直な人」「誠実な男性」などと、日常会話においても使われることがありますよね。三つともよく似ていますが、何か違いはあるのでしょうか?そこで本記事では「真摯」「実直」「誠実」の意味と使い方の違いについて解説していきます!
「真摯」・・・「真面目で一生懸命であること」 「実直」・・・「真面目で裏表のないこと」 「誠実」・・・「心がこもっていて、嘘偽りのないこと」
「真摯」は「しんし」と読みます。 「しんげき」とは読まないので注意してください。 「真摯」の意味は「真面目で一生懸命なこと、物事にひたむきであること」です。 「真」は「本当であること」、「摯」は「誠意がこもっていること」を意味します。 「真摯な◯◯」「真摯に△△する」というような形で用います。日常会話というよりも、ビジネスシーンなど改まった場面で使うことが多いです。 例えば、「真摯に受け止めて、改善に努めます」と言います。これは「指摘などを受け止めて、改善したい」というニュアンスになります。 「真摯に受け止める」はミスなどを起こして謝罪をする場面で使うことが多いですが、「一生懸命取り組みます」とポジティブな気持ちを表す場合にも使うことができます。
というような使い方をします。
例文
「実直」は「じっちょく」と読みます。 元々は「しっちょく」「しつちょく」などと読まれていましたが、「じつちょく」という読み方が一般的に浸透しました。 「実直」の意味は「真面目で正直であること」です。 「実」は「本当、まこと」、「直」は「素直、正しいこと」を意味します。 「実直な◯◯」「実直に△△する」という形で使います。 例えば、「実直な人」ならば「真面目で裏表のない人」を表します。このように「実直」は人柄を表す場合に用います。
というような使い方をします。 「謹厳実直(きんげんじっちょく)」という四字熟語があります。これは「軽はずみなところがなくて、真面目であること」を意味します。 「謹厳実直」は基本的に褒め言葉として使われますが、「真面目すぎて面白みに欠ける」とネガティブな意味合いで使う場合もあります。
例文
「誠実」は「せいじつ」と読みます。 「誠実」の意味は「心がこもっていて、偽りがないこと」です。 「誠」は「まこと、偽りのない心」、「実」は「本当であること」を意味します。 言動に嘘偽りがなくて、心がこもっていることを表します。相手に対して、裏切らずに期待に応えようと嘘偽りなく正しくある様子が「誠実」です。 「誠実」は人の性格を表す場合に使うことが多いです。 例えば、「誠実な人」ならば「相手のことを考えて行動できる人」を表します。 また、人の性格だけではなく、「誠実な態度」「誠実に対応する」などと、人の言動を表すこともできます。
というような使い方をします。 「人のことを考えられない人、嘘をつく人」は「不誠実」「不実」と言います。
例文