「資質」という言葉をご存知でしょうか。「画家としての資質がある」「資質に恵まれている」などと使います。日常会話でも時々使われているため、なんとなく聞き覚えがあると思います。では、「資質」の意味についてしっかりと理解しているでしょうか。「資質」は似た言葉である「能力」と非常に間違えられやすいです。「資質」と「能力」は同じような感じがしますが、意味は異なります。適切に使うためには、違いについてきちんと知る必要があります。そこで今回は「資質」と「能力」の使い分けについて解説していきます。正しく覚えて、上手く使えるようにしましょう!
▶︎「資質」・・・その人が生まれつき備えている、物事を巧みにこなす性質や才能のこと ▶︎「能力」・・・環境や教育などによって、その人の中に形成される物事を成し遂げる性質のこと
「資質」は「先天的な性質」、「能力」は「後天的な性質」と覚えておきましょう!
「資質」は<ししつ>と読みます。 「資」は音読みで「シ」、訓読みで「もと・たち・たすける」と読みます。 「資」は「もちまえ。たち」を意味します。 「質」は音読みで「シツ・シチ・チ」、訓読みで「たち・ただす」と読みます。 「質」は「生まれつき。たち」を意味します。 「資質」の意味は「生まれつき持っている性質や才能。天性」です。 その人が生まれつき備えている能力や性質・物事を巧みにこなすことができる生まれ持った性質を表します。 他にも、その職業に適合する性質という意味も含まれます。 「資質に恵まれている」「スポーツ選手としての資質がある」などと言います。 例えば、「プロレスラーとしての資質がある」といった場合は「プロレスラーとしての天性の性質を持っている」ということを表します。
例文
「能力」は<のうりょく>と読みます。 「能」は音読みで「ノウ」、訓読みで「あたう・よく・よくする」と読みます。 「能」は「物事をなしうるだけの力がある。できる」を意味します。 「力」は音読みで「リョク・リキ」、訓読みで「ちから」と読みます。 「力」は「肉体的、精神的なちから」を意味します。 「能力」の意味は、 1.物事を成し遂げる力。はたらき 2.心身機能の基礎的な性能 3.ある物事について必要とされていて、適当とされる資格 です。 物事を成し遂げることのできる力・後天的に備わったはたらきを表します。 「能力」は生まれつき備わっている才能ではなく、教育や環境によって形成された性質を指します。 例えば、「能力を発揮する」「能力がある」「予知能力」「潜在能力」「超能力」などと使います。 2つめの意味では「知的能力・運動能力」、3つめの意味では「権利能力・責任能力」などと使います。 それぞれ、心理学用語と法律用語なので、普段はこちらの意味で使うことはほとんどありません。
例文
▶︎「資質(ししつ)」・・・生まれつき備わっている性質 ▶︎「素養(そよう)」・・・日頃からの練習や努力によって身につけた知識やたしなみ ▶︎「素質(そしつ)」・・・生まれつき持っている性質で、将来的にそれを発揮することが期待できる能力 ▶︎「教養(きょうよう)」・・・社会人として必要な、幅広い文化に関する知識や常識
「素養」は普段の練習や学習によって身につけた知識や教養、たしなみ・後天的に学んだ技能を表します。 「絵の素養」「茶道の素養」「漢文の素養」などと、芸事や勉学に関して使います。 「素質」は、持って生まれた性質・将来あるものになるのに必要な能力や性質を表します。 「教養」は、社会生活を営む上で必要となる広い文化的な知識・生活をしていく中で学ぶ品位を表します。 「教養を高める」「深い教養」「一般教養」「教養を積む」などと言います。
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「資質」と「能力」について理解できたでしょうか? 似ているようでいて、少々意味合いが異なります。違いを正しく知って、上手く使い分けできるようにしましょう!
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