「当然」と「必然」の意味と使い方の違いを正しく理解できていますか?どちらも日常会話で使うことがある言葉ですが、ともに「然」という漢字が使われていてどことなく似ています。しかし実際には意味は全く異なりますので、1つずつ解説していきます。
「当然」・・・道義上そうあるべきこと。当たり前。⇔ 意外 「必然」・・・必ずそうなること。それ以外になりようがないこと。⇔ 偶然
「当然」は「とうぜん」と読みます。 「当然」の意味は「道理上そうなるのが自然であるさま、誰がどう考えても納得できること」です。
というような使い方をします。 例えば、仕事ができてリーダーシップがある人と、仕事が苦手で頼りない人がいたとして、前者が昇進するのが当たり前と言えます。このような場合に「当然の昇進」と表現することができます。 「当然」は名詞・形容動詞として使う他に、「彼女は当然そうするはずだ」と副詞として用いることもできます。 「当前」と表記することもあります。「当然」と同じ意味を持つ「あたりまえ」という言葉は、「当前」を訓読したことから生まれました。 一般的には「当然」を使います。 「当然」の類語には、「無論」「言わずもがな」「もちろん」「まして」「あたぼう」などがあります。 「当然」の反対語は「意外」です。「意外」は「思ったことと実際の物事が大きく異なること」を意味します。
例文
「必然」は「ひつぜん」と読みます。 「必然」の意味は「必ずそうなると分かりきっている、それ以外になるはずがないこと」です。
というような使い方をします。 例えば、仲が悪く何十年間も別居を続けている夫婦がやっと離婚したとします。これは「必然の結果」ですね。 このように「必然」は、「必ずそうなる、避けることができない状態」を表す際に使用します。 「必然的」は「必ずそうなると決まっている状態や様子」を表しています。「必然的にそうなる」「必然的な結果だ」などと使われます。 「必然」の類語には、「必至」「必定」「不可避」「避けられない」「宿命」「必須」などがあります。 「必然」の反対語は「偶然」です。「偶然」は「何の繋がりもなく、予測していないことが起こること」を意味します。
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