「無粋」という言葉をご存知でしょうか。「無粋な人」というような表現の仕方をされますが、どういった人を指す言葉なのかハッキリ説明出来る人は少ないのではないでしょうか。今回は、「無粋」という言葉の意味と使い方を紹介します。そして、「無粋な人」の特徴や、「無粋な人」の心理、対処法ついてもまとめますので、ぜひ参考にしてください。
「無粋」は、「ぶすい」と読みます。 「無」は、音読みで「ム」と読んでいて、「粋」も音読みで「スイ」と読んでいます。 「むすい」「ぶいき」となどと読み間違える人が多いので注意してください。
「無粋」の意味は「粋ではないこと」です。 「粋」には二つ意味があります。 一つ目の意味は、「容姿や態度などが洗練されていて、しゃれた色気を感じること」です。 振る舞いや身なりなどがあか抜けていて、色気があることを表します。「粋な姿」「粋な身なり」「粋な店」などと使います。 二つ目の意味は、「人情や世情を解し、物分かりの良いこと」です。 人の気持ちを分かっている、特に男女関係をよく理解していることを表します。 例えば、「粋な計らい」ならば「気が利いていたり、相手が喜びそうなことをさりげなくすること」を意味します。 また、「粋」は「花柳界、遊里の事情に通じている」という意味で使うこともあります。 したがって、「無粋」とは具体的に「面白みや遊び心がわからないこと」や「人の気持ちに疎いこと」を言い表す言葉になります。
「無粋」の漢字は、「不粋」とも書きます。 「不粋」と書いても「ぶすい」と読み、意味も同じになります。 「ふすい」「ふわく」などと読み間違える人が多いので注意しましょう。
二字熟語の構成には、5つのパターンがあります。 簡単に説明すると、
となります。 「無粋」の熟語の構成は、上の字による下の字の意味の打ち消しになります。 「粋」という言葉に、「無」という漢字をつけて「粋」という意味を打ち消しています。
「無粋」は
というように「無粋な〜」といった言い回しで使用します。 否定文、否定文でなくても否定的な文章で使われます。 例えば、目上の人に何かを質問するような場面で「無粋な質問ですが〜...」といったように質問をするときの前置きとして使用されます。これは「つまらない質問をしますが〜...」というような意味合いになります。 また、話の流れをぶった切るような場合や、失礼で聞きづらいことを質問する場合などに、「空気を読めないようなことをお聞きするようですが〜...」といったニュアンスで使用することも。 主に自分が相手に対して何か無粋なことをしてしまうような場面で使用されますが、相手に何か失礼なことを聞かれたり、された時に「随分を無粋なことを聞きますね」と嫌味のように使用することもあります。
例文
また、
というように、人に対しても使用することができます。 「無粋な●●」というように、人に対して使用する場合においても「面白みがなくつまらない人」また、男女間において「人の気持ちがわからない人」といったマイナスなニュアンスになります。
例文
「無粋」という言葉は「無粋な◯◯」といった使い方以外にも、「無粋だ」「無粋だった」といった使い方をすることができます。 この場合は、「面白みがなかった」または「人の気持ちがわかっていなかった」といったニュアンスで使用されます。
例文
「無粋」は、「無粋なお願い〜...」というように使用されることがありますが、完全に誤用です。 これは、おそらく「不躾なお願い」の間違いで使用されてしまっているものだと考えられます。 「不躾」は、「礼儀作法をわきまえないこと」「無作法」「無礼」を意味していて、「不躾なお願い」は、「失礼なお願い」「無茶なお願い」といった意味合いになります。 何かお願いをするときに、そのお願いが相手にとって急なことであったり相手にとって手間になると言った意味合いで「申し訳ないのですが〜...」というニュアンスを含んで使用されます。 「無粋」も質問をする前に使用されることがありますが、この場合は「つまらない質問」といった意味合いになるので「不躾」とは意味が違います。 混合してしまいがちですが、意味が違うので注意しましょう。
「不躾なお願い」の例文
「言葉は無粋!! 押し通れ!!は、三浦建太郎さん作「ベルセルク」という漫画に登場する新生たか鷹の団のいち員「ゾッド」というキャラクターのセリフです。 なんでもゾットが己の強さを誇示する名言なんだとか...。 「言葉は無粋、その天命に決別しろ!」は、「フェイトグランドオーダー」というロールプレイングゲームに登場するキャラクター「カナル」のセリフです。 カナルが敵と戦う戦闘場面で「EXアタック」という攻撃をするときに、このセリフを言います。
「野暮」は、「やぼ」と読みます。 「野暮」の意味は、
です。 したがって、「無粋」と同義語であるということがわかります。 「野暮」という言葉は、例えば「◯◯さんって不倫されて離婚したの?」など、人の気持ちを傷つけかねないような無神経な質問をするような人に対して、「随分野暮なことを聞く人だね」といったりします。 また、「つまらない何てことない用という事」という意味で「野暮用で都内まで...」といったように表現することができます。
例文
「無骨」は、「ぶこつ」と読みます。 「無骨」には、いくつか意味があって、
となります。 「骨が無い」と漢字で書くことからもわかるように、礼儀がなってなかったりつまらない人といった「ポンコツ」に近いニュアンスで使用されることが多いです。 「無粋」と同じように「武骨な人」というような使い方をします。 「無骨」は、「武骨」と書かれることもありますが、「武骨」と書いても意味は同じです。
例文
「無風流」は、「ぶふうりゅう」と読みます。 「無風流」の意味は、「風流ではないこと」です。 「風流」という言葉に、「無」という打ち消しの言葉をつけた言葉です。 「風流」とは、「落ち着いた優雅な趣のあること」「雅やかなこと」です。 「不風流」とは「趣味が理解できない」つまり、「趣が感じられないつまらない」といったニュアンスで使用される言葉です。
例文
「殺風景」は、「さっぷうけい」と読みます。 「殺風景」の意味は、
です。 例えば、単調であったり何もないような味気なさを感じる景色に対して「殺風景だね」と言い表すことができます。 つまり、見ていて思わず「つまらない」と感じるような風景のことです。 「つまらない」といったニュアンスを含む点でみると、「無粋」と類語であると言われています。
例文
「ナンセンス」は、「意味をなさない」または「バカバカしい」というような意味合いで使用される言葉です。 相手の考えや、行動に対して否定的な感情を言い表す言葉として使用される言葉です。 「ナンセンス」は、外来語ですが形容動詞として使われる言葉です。 形容動詞は、事物の性質や状態を表す言葉で「ナンセンスな人」といった「ナンセンスな〜」というような使い方をします。 また、単語で述語になるので「〜はナンセンスだ」と言い切る形で使用することもできます。
例文
「プリミティブ」は、の意味は、「原始的で素朴な様子」です。 やり方やデザイン、素材などが基本的なものであり、原始的である場合に「プリミティブ」と言い表されます。例えば「プリミティブアート」は、「原始美術」のことです。 「プリミティブ」は、IT用語としても使用され、複雑な構造を作る際の構成要素として使われる単純で基本的な構造や要素という意味もあります。
例文
「無粋」は上述しているように、打ち消しの「無」をつけた熟語構成になっているため「無」を外した「粋」が文字通り反対語になります。 さっぱりした気立てで、垢抜けているような人に「粋だね〜!」と言ったりするのを耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。 「粋」は、まさに「無粋」とは反対の意味で使用される言葉です。
例文
「垢抜けている」の意味は、「洗礼されて野暮っぽさがなくなること」です。 「垢」とは、皮膚の表皮やあぶら・汗・ほこりといった「汚れ」を意味しますが、この場合の「垢」は、「身体についた汚れ」ではなく「汚れが落ちたように、洗練された」というニュアンスで使用されています。 例えば、田舎から状況してきた田舎臭さある女性の、都会の女性のようにお洒落になってきらびやかな雰囲気を醸し出している……とても田舎から出てきた人だと思えない!という変化に対して「垢抜けた」と言います。
例文
「小粋」は、「こいき」と読みます。 「小粋」は、「どことなく垢抜けている様子」といった意味で使用することができます。「垢抜けている」というよりはちょっと小洒落た様子を言い表しています。 どことなくれしゃれていて、洗礼されている様子に対して「小粋だね」と言ったりします。
例文
「粋」とは日本独自の感覚で直訳の英語を見つけるのはなかなか難しいですが、「chic」が一番近い気がします。 「chic」は元々フランス語が語源で、発音は「チック」ではなく「シック」です。「sh」の音なので「sick」とは発音が違います。 「chic」の同義語には「stylish」「fashionable」があります。 「chic」はフランス語感の強い単語なので、これの単語を英語圏で使うこと自体がchicです。
I like your outfit. It's really chic.
あなたの服装すてきね。とても粋だわ。
「粋」の英訳には「smart」を使うことも可能です。 英語の「smart」は「頭がいい、賢い」という意味で、「細身」という意味はありませんので注意してください。 「体型が細い」という意味のカタカナ語「スマート」は和製英語です。
He always tells us smart stories.
彼は私たちにいつも粋な話をする。
「無粋な人だ」なんて表現を耳にしたことがある人も多いかと思いますが、「無粋な人」とは一体どんな人なのでしょうか。 「無粋な人」とは、「つまらない」「人の気持がわからない」といった人から嫌われるような特徴のある人を指します。 具体的に、どういった人が「無粋な人」と言われてしまうのかいくつか特徴を紹介します(^o^)
無粋な人は、基本的に頭がとっても硬いです。 なので、融通が聞かないしユーモアがない。 一緒にいても「つまらない」という印象をうける人が多いでしょう。 変に真面目すぎてしまうんですよね。 真面目なのは素晴らしいことなのですが、融通を利かせてほしいところで自分の意見を曲げてくれないのは困りもの...。 その場の空気を悪くしたり、乱してしまいます。
無粋な人は、「ゼロか100か」の極端過ぎる思考をしています。 周りの意見を全く取り入れず、自分の知識や思考だけで物事を考えるから客観的になれず、どうしても極端な思考になってしまうのです。 どんなときでも判断基準は「自分」なので、間違ったことであっても「こうだ」と思ったらとにかく突き進んでしまう傾向にあります。 そして、結局それが周りに迷惑をかけることになってしまう...。 つまり、とっても独りよがりな性格であると言えるでしょう。
無粋な人は、人の気持ちを考えているようには思えない発言が目立ちます。 例えば、職場などで女性に対して年齢を聞いたり、セクハラまがいの言動をとって「そんなつもりなかった」と言う上司ってよくいますよね。 これは、その上司が「自分の発言が人に不快な思いをさせるかもしれない」ということを考えられない「無粋な人」だからでしょう。 もちろん、「セクハラしてやろう」と意図的に発言をする人もいると思いますが、大抵は「そんなつもりはなかった」と言いますし、「こんなことで文句言われたんじゃたまったもんんじゃないよ」とか逆に文句を言います。
無粋な人は、人の話を基本的に聞きません。 右から聞こえてきた言葉は左の耳の穴から出ていっています。 だって、自分の言っていることが一番正しいし、他人がどうかなんてどうでも良いのです。 相手が話てくれていても自分に関係のない話であれば上の空であったり適当な返事をしてごまかします。 変わりに、自分のどうでもいい話は永遠に話してきたりします。 相手にとって興味のないことだろうがなんだろうが、気にしません。 とにかく自分が話したいから話します。
無粋な人は、大抵おせっかい野郎です。 親切だと勘違いして聞いていもいない余計なアドバイスをしてくる人ってイラっとしてきませんか? 本当に相手の為を思ってアドバイスしてくれているというよりは、自分の知識や意見を押し付けたいだけだったりします。 なので、こちらの思っていることを伝えようとしたところで「でもそれはさ、」と否定されて終了。 無神経なので、「◯◯ちゃん、今彼氏とうまくいってないらしいよ〜誰か相談に乗ってあげてよ」なんて関係ない人にまで悩みを言いふらされたりしてしまいます。 「◯◯さん、この前振られたばっかりだから、気持ちわかってくれるかもよ!?」なんてどっちにも失礼なことも平気で言います。恐ろしいです。
無粋な人は、「世界の中心にいるのは自分」という勢いで話してくるので、とんでもなく上から目線で物事を言ってくるときがあります。 自分の意見を絶対に曲げないときもそうです。 ちょっと見下してきたりと腹立たしいこともたくさんあります。 そういう人の対応をするのって本当にめんどくさくて時間の無駄だなと思ってしまいますよね。 こういうタイプの人はだいたい「まあ、勝手に言わせておけばいいか」なんて思われています。
無粋な人は、大抵自分のことを優秀な人間だと思っていて知らないことがあると「恥ずかしい」と思ってしまいます。 なので、知らないことを「知らない」と正直に言うことができずに、ついつい知ったかぶりをしてその場を乗り切ろうとしちゃいます。 なんとかして「知らない」ということがバレないように、会話に必死についていこうとします。 「知らない」という事実よりも、知らないことを「知らない」と正直に言えないで嘘をついてごまかそうとすることのほうが恥ずかしく愚かなことであるということに気がついていないのでしょう。
無粋な人は頑固です。 人の意見を聞こうとせず自分の考えを通そうということからもわかるように、とっても頑固なんです。 人の話を聞こうとしない、人と考えが合わなかった場合は一歩も引かない、我を押し通す人が非常に多いです。 「自分の意思を曲げない」といった点で言えば芯があって良いところのようにも感じられますが、「ワガママ」といった悪い部分もあります。
「無粋」な人は、「人の気持ちが考えられない」といったことからもわかるように自己中心的な部分が目立ちます。 つまり、何事においても自分中心に考えていて、周りに対して考えが及んでいないのです。 なので、人の気持ちは考えられないし自分の思い通りにならないと気が済まなくなってしまいます。 ちょっと自分より優位な発言をされてしまうと、ついついマウンティングをとるような発言をして、なんとか自分を優位にたたせようとします。 自分はすっとそこで気分がよくなっても、相手側とすればとっても気分が悪いです。 だから嫌われるのです。
無粋な人は、空気を読むことができません。 空気を読める人は、相手が不愉快になるような発言は自然に避けることができます。 無粋な人は人の気持を考えられないということもそうですし、やっぱり空気が読めないからこそ無神経な発言をしたりしてしまうんですよね。 自分の発言で人が不愉快な思いをしていたって、何にも気にしません。
無粋な人は「真面目でつまらない人」といった印象をうけますが、真面目とは正反対でTPOを全くわきまえず、マナー違反をしてしまうこともしょっちゅうあります。 空気が読めないわけですから、「それそこでしたら迷惑だよね!?」というようなことを何の気なしにしてしまうのです。 どんなにやりたいと思ったことでも、「今は控えるべきだな」と空気を読むことってありますよね。 それができずに、自由奔放な振る舞いをしてしまうことが多々あります。 子供のうちは許されても大人になってTPOをわきまえることができないのは、まずいですよね。
無粋な人は一緒にいると、理屈っぽいなと感じることが多いです。 特に自分にとって都合の悪いことだったりすると、屁理屈を並べてきます。 基本的に頭が固くて融通がききませんから、自分がもっている知識をふりしぼって正論ぽいことを言い「自分が正しいことを言っている」という方向に持っていきたいと思っています。 理屈っぽい人の話って、「それって屁理屈だろ」って思ってしまうようなことも多いし、聞いていてつまらないですよね^^;
無粋な人は、自分の思い通りにならないようなところがあると感情的にキーっ!と怒り出すようなところがあります。 特に、自分の都合が悪くなった時や思い通りにいかないとすぐに怒ってしまったりします。 無粋な人は自分の感情がすべてなので、納得いかなければイライラしてそれを公にしてしまいます。 それによって周りがどういう気持ちになるか、ということはあまり考えていません。
無粋な人は、とにかく友人が少ないです。 自己中心的だし、言っていることは理屈っぽくてつまらないし、単純に一緒にいようと思える存在ではありません。 なので、友人と言える友人がいないもしくは少ないという場合がほとんど。 一緒にいて不愉快な気持ちになる人と友達でいたいという人はいないですよね。 しかし、無粋な人は友人が少ないことに対して特になんとも思っていません。 「自分はこれでいい」なんて思っていて、「友人とは...」なんて理屈っぽく考えています。
無粋な人は圧倒的に独身であることが多いです。 こんな性格なのですから、なかなか恋愛に発展するような人もできません。 つまり、モテないんですよね。 理屈っぽくて、自分の言っていることしか信じていないような人と一緒にいても、もちろんつまらないんです...。人の気持ちがわからない人に、人の心を掴めるわけがありません。 結婚願望はあってもなかなか結婚できずに、こじらせてしまうことも多いです。
無粋な人は基本的にいつも自分が正しくて、うまく行かなかったのは他人に問題があると思っています。
というようにいつだって責任を周りの人に押し付けようとします、 例えば、別れた原因が「元彼の浮気」で合った場合にいつまでも「元彼のせいで誰も信用できなくなった」「恋愛できない」などといつまでも言って自分に恋人ができない原因にします。 誰かのせいにしても変わらないことってありますよね。 だから無粋な人っていつまでたっても成長できないのです。
無粋な人は、自分に自信があってとにかく自分は優れていると思っているのです。 さらに、自分は周りの人から好かれていると信じてやみません。 こんなに周りに嫌な思いをさせているのに、どこからそんな自信がやってくるんだ...とつっこみたくなってしまいますよね。 しかし、嫌われていないかどうか気にしてしまって言いたいことが言えない人も多い中で、自信満々に発言できるのはある意味すごいことです。
「他人に関心がない」というのも、無粋になってしまう要因になるでしょう。 他人に関心がないと、相手のことを考えられません。 周りの人がどう思うと何とも思わないので、自分本位な言動が目立つようになってしまいます。 社会人として他人と関わる立場にある以上、一切の関心を持たないでいると、自分の立場も悪くなってきますよね...。しかし、無粋な人はそういったことに気がついていないのです。
無粋な人は、空気を読まないというよりも正直に思ったことを伝えることが正義だと思い込んでいる場合が多いです。 確かにお世辞ばかり言っていたり、嘘をついたりするよりも、正直であることが求められることってあります。 しかし、だからと言って人を不愉快にする発言や行動をとってもいいというわけではないです。 例えば、「これ彼氏なんだよね」と言って見せてきた写真に写る友人の彼氏がブサイクだったとき、「ブサイクだね」と言ったら、友人はどう思うでしょうか。 そういった場面ではやっぱり正直であることは、求められないですよね。 「かっこいい」と嘘を言わないまでも「優しそうだね」とか不愉快にならない言い方はあります。 無粋な人は、「正直であることが美徳」と思ってとんでもない発言や行動をとってしまいます。
無粋な人の中には、元々人とコミュニケーションを取るのが苦手という人もいるでしょう。 なんらかの原因で、人とコミュニケーションを取ることに苦手意識があって、そのままコミュニケーションが苦手なまま数年を過ごしていると、空気が読めない発言をついついしてしまったりしてしまうことがあります。 悪気があるわけではありません。 人との接し方がわからないから、無粋になってしまうのです。 コミュニケーションをとることに苦手意識がある場合、自分が無粋であると気がついていても一人でいることが好きだからとあえて人とわかり合おうとしないことも多いです。
無粋な人は自分の気持ちを押し付けるばっかりで、相手の気持ちや考えを想像することができません。新しいアイディアなどとはまた違った想像力です。 自分の考えを伝えるときにどういった伝え方をすれば相手に上手く伝わるかを考えることができないし、自分の発言や行動によって周りの人が不愉快な思いをするということまでを素像することができないのです。 だから威圧するような言い方をしてしまったり、自分勝手なことを言ってしまうのでしょう。 対人関係において、想像力がないって結構致命的ですよね。
自制心とは自分の感情を抑制して、態度や言葉などを表に出さないようにする心の状態を表します。 要するに、自制心がないと自分の感情を抑えることが出来ずに、感情のまま態度や言葉として相手に出てしまいます。 感情的になって、周りのことを考えられずに自分の欲望のまま言動をすると無粋な人だと言われてしまいます。 自制心のない人は冷静に判断することが出来ないので自分の欲望や感情のまま言動をすることで周りからどう思われるかということも分かりません。
昨今では、何かと性格を「個性」で片付けてしまうことが増えてきました。 それによって、ルールを守らないのも個性、空気が読めないのも個性、自己主張ばかりしているのも個性、となってしまっているようなところがあります。 もちろん、個性であることには間違いありません。 全員が全員同じ考えを持って、同じように空気を読んで同じことをすることはありえません。 しかし、無粋で人に不愉快な思いをさせる発言や行動をしてしまうのも「個性」というのは違いますよね。人として、最低限人に嫌な思いをさせないという心遣いは必要なことです。
無粋な人は、褒められることが大好き! なので、適度におだてておくと楽です。 特に職場の先輩や上司に対しては、内心「(ほんっっとアホだな〜)」と思いながら適度におだてて気持ち良くさせておきましょう。 敵に回したりちょっとでも相手の不都合な言動をしてしまうと、嫌なことを言われたり迷惑をかけてきたりします。 ただ、おだて過ぎると調子に乗ったり親友や理解者として認定されてしまうことがあるのであくまで「適度に」おだてておきましょう。
無粋な人って余計な発言が多いですし、イラっとするようなことも平気で言ってきます。 なので、無粋な人の話を神経に聞いて真に受けているとストレスが溜まってしまいます。 無粋野郎の話は真剣に聞かない!これ基本です。 話半分に聞いておきましょう。 真剣に聞いていると、ろくなことがありません。 右からいれて左で流してしまえばOK!!!!
それから、賛同も否定もしないことです。 万が一良くない話に「そうですよね」ぐらいの反応をしてしまうだけで賛同と捉えてられてしまいます。無粋な人は、わりと何でも自分の都合のいいように解釈します。 そして、誰かに自己中野郎が指摘された時に「○○も同じように言ってた」なんて言われてしまうことがあります。むしろなすりつけられることもあります。 無粋な人の話にはただ「へー」「そうなんですか」ぐらいの相槌だけにしておきましょう。
友人など、今後も長く付き合っていきたいと考えているのであれば真剣に無粋な言動によって嫌な気持ちになっていることを伝えましょう。 無粋な人は、自分が一番正しいと思っているので感情的になったり怒るような口調で話してしまうと逆ギレしてくる可能性がとても高いです。 なので、「そういう無粋な発言をされると、さすがにわたしも嫌な気持ちになる」と落ち着いたトーンで伝えてあげましょう。 大切な友人だと思ってくれているのであれば、必ず謝罪があるはずですし、改善しようとしてくれるはずです。
そして、無粋な人とは深く付き合わないことです。 属しているグループにいるのであれば、そのグループの集まりに参加するくらいにして2人では会わないようにしましょう。 また顔を合わせるときも極力距離を取って、話をしないように避けましょう。 あからさまに避けてしまうと周りから悪く言われてしまうかもしれないので、他の人を交えて話をするなどして距離を取るくらいがちょうどいいです。 無粋な人が参加する時は参加しないなどして、会わないようにするのも一つの手ですね。
あまりに無粋すぎて、顔を合わせるだけで気分が滅入ってしまう場合は縁を切りましょう。 無粋な人と関わっていてもストレスが溜まるだけです。 自分の人生なので、そういった人に振り回されてしまっては時間も労力ももったいない。 職場などでどうしても関わらなければならない場合は、自分の心の中で縁を切りましょう。 顔見知りぐらいの気持ちで関わってください。 そして友人であれば、縁を切りましょう。 嫌な思いをさせてくるような人は、自分の人生に必要ないなと思えば何てことありません。 縁を切って罪に問われるわけでもありません。 最初こそ気まずいかもしれませんが、時間が経てば心が軽くなるはずです。
「無粋なことを言ってしまった」と自分で思うくらいなのであれば、おそらく無粋なことを言うつもりはなかったのに、ついつい言ってしまったのでしょう。 悪気はなかったわけですから、「言ってしまった...」と思った時点で必ず謝罪の言葉を述べましょう。言ってすぐに、空気が凍りつくのを感じたのであれば、その場で謝れば済む話です。 「あの発言はやばかったよ」と指摘されて気がついたのなら、後日でも連絡をいれて素直に謝罪をしましょう。 きちんと謝れば、許してくれます。 謝っているのに「許さない」なんて意地悪なこと普通の大人なら言わないでしょう。
言葉で「ごめんなさい」と気持ちを伝えることが大切ですが、ニヤニヤしながら言ったりその後まだ聞いていて不愉快になるような発言を大声でしていたらどうでしょうか。 全然反省してないんだなと思ってしまいますよね。 反省しているなら言葉で伝えること、そして態度で示しましょう! 謝ったのに同じことを繰り返したら呆れられてしまいますよ。 言葉で伝えて、態度にも表す、それが謝罪をする上で大切なことなのではないでしょうか。
無粋なこと言っちゃったかも...と気になることがあるかもしれませんが、小さなことならわざわざ謝らなくてもスルーするのもありです。 謝ることでかえって、傷をえぐってしまったり、「いや、そんな小さいことで切れる人間だと思われてるわけ?」とキレられてしまう可能性もあります。 謝らなければモヤモヤするという人もいるかもしれませんが、ここは判断が難しいところ...。 特段相手の機嫌が悪くなったり、表情の変化がないなら何とも思っていない可能性もあるので様子を見てみるのもありかもしれません。 ただし、二度と同じ過ちを繰り返さないように、無粋な発言を避けてくださいね。
無粋な発言をしてしまって、「やってしまった...」とひどく落ち込んでしまう人がいますが謝罪をしたなら引きずらないこと! 気持ちを切り替えてください。 一度そういったことがあると、誰かと会話をする旅に「失礼なことはないか..」と神経質になってしまったり人と会話をすること事態億劫になってしまう人もいます。 謝ったのであれば、それ異常気にしないで気持ちを切り替えてくださいね。
無粋な人は、「自分の意見が一番正しい」と思いこんでいることが多く、周りの人の話を聞きません。なので、まずは人の話を最後まで聞くようにしましょう。 「自分の意見だけがすべてではない」ということを頭に入れて、例え違った意見の人がいても最後までまずは相手の意見を聞き、素直に受け入れましょう。 とくに会社など組織に属してい場合では、自分本位にならず協調性を持つことで周りの人との関係性も良くなっていくことでしょう。
何よりどんな理由であれ、相手のことを否定してしまうと、相手が傷ついたり不愉快な気分になってしまいます。 それきちんと意識して、「相手の意見を尊重すること」を意識するべきなのです。 心の中で「それは違う!」と思っても「そうなんだね」とまずは受け入れることが大切です。 自分の意見を述べることはいけないことではありませんが、伝え方が重要であるということを意識しながら、自分の意見を述べましょう。
無粋な人は、何か発言をしたり行動をしたりする前に、一度考えるクセをつけましょう。 思った瞬間に発言をしてしまうと周りからは感情的でワガママだと思われてしまいます。 特に怒っている時や焦っている時は、必ず一度考えるようにしましょう。 考えることで冷静になって、感情的な発言は免れます。 また思いついたことを行動する時も必ず一度考えましょう。 即断即決ももちろん大事ですし、行動力ももちろん大事です。 しかし、本当にそれは今すぐやることなのか?他人に迷惑をかけないか?をじっくりと考えましょう。
例え目下の相手であっても、嫌な奴!と思うような相手であっても謙虚な姿勢を心がけ貫き通してください。 周りからの助言に対しても「うるさいな」と思うのではなく真摯に受け止めましょう。 「もっとこうすべき」「あのやり方はだめ」など様々な意見やアドバイスをもらうはずです。 感情的にならず言葉一つ一つを聞いて本当に相手が伝えたいことに耳を傾けることが大切! そして「アドバイスありがとうございます。とても助かります!」と感謝の気持ちを添えることができるのが理想的です。
これも社会人として当たり前のことですが、自分の意にそぐわなくてもルールやマナーを守るようにしましょう。 ルールはルールです。そのルールがある場所に属した以上は、必ず守りましょう。 守れないのであれば所属するのを辞めてください。ただ迷惑なだけです。 格好良くもないですし、何の得にもなりません。 社会における最低限のマナーは守るようにしましょう。
無粋であるからといって他人と関わらないように自分の殻に閉じこもるのではなく、殻を破っていろんな価値観に触れることも大切です。 様々な価値観に触れることで視野を広げることができ、物事の様々な考え方を受け入れられるようになります。 視野の広げ方は、本を読む、ドラマや映画を観る、講演会や勉強会に参加するなどが良いでしょう。 あなた以外の人がどういう考えを持っているのかを知ることで、これまでの無粋な考えや行動を改めることができるでしょう。
人間として正しい生き方を志し、ひたすら貫きつづける。それが、いま私たちにもっとも求められている-。混迷の時代に打ち込む、「生き方」という一本の杭。京セラとKDDIを創業した著者が語りつくす、人生哲学の集大成。
ベストセラー『よのなかルールブック』の姉妹本、 『生きかたルールブック』(齋藤孝監修)が登場!
人間関係、お金、仕事、健康、将来。あらゆる悩みをブッ飛ばす!SNSで熱狂的支持を集めるカリスマが書き下ろした自己中心主義のススメ。
「無粋」という言葉について理解していただけたでしょうか。 簡単にまとめると ✓「無粋」の読み方は「ぶすい」 ✓「無粋」の意味は「粋ではないこと」 ✓無粋」の漢字は「不粋」と書くこともある ✓「無粋なことを言う」「無粋な人」といった使い方をするなど 「無粋な人」がどういった人なのか詳しくまとめましたが、理解していただけましたか? とてもじゃないけど良い人なんて思えないですよね...。 周りにも無粋な人がいるな〜なんて人は、ストレスのないような関わり方をしていきましょう。 そしてなにより大切なのは、無粋な人になってしまわないことです! 人の気持ちをよく考えて発言、行動することをいつでも忘れないようにしましょう。