皆さんの周りにやたらと自分の身に起こった不幸な出来事を話してくる人はいませんか?その人はもしかしたら不幸自慢をしたいだけかもしれません。本記事では不幸自慢をする人についてご紹介していきます。
本来自慢は「表彰された」「懸賞に当選した」「超有名企業に内定をもらった」など、その内容なポジティブなものが多く、他人に自分を誇ることです。 しかし、そうではなく「自分の不幸な出来事を自慢してくる」のが「不幸自慢」です。 「わたしってこんなに可哀想」「大変な思いをしている」と同情を買おうとしたり、弱者であることをアピールして優しくしてもらおうとします。 本記事ではそんな不幸自慢をする人の心理、特徴、不幸自慢をする人へのNG行為、不幸自慢をする人への対処法についてご紹介していきます。 いつもネガティブな話をしているあの人は実は不幸自慢をしている人かも!?
不幸自慢をする人の最大の心理はかまってほしいというものです。 不幸自慢をする人は周りからかまってもらえていないのかもしれませんね。 「辛い…」「怪我しちゃった」「最悪なんだけど」と不幸自慢をすれば「どうしたの?何かあった?」「大丈夫?」と誰かしら声をかけてくれます。 そうして不幸アピールをしてわざわざ目立ち、誰かにかまってもらうことで承認欲求をみたしているのです。
共感してくれる人が周りにいなくて寂しい思いをしているせいで、不幸自慢をしてしまうのです。 嫌なことや腹が立ったこと、悲しいことがあると誰かに共感してほしいですよね。 しかし、身近にそんな人がいなかったり、「自分が悪いんじゃない?」「それは違うと思う」と共感を得られないとますますマイナスな感情が湧いてくるし、寂しいものです。 誰かに共感して欲しい、寄り添って欲しいという思いからSNSなどで不幸自慢をし、同情してくれる仲間を探しているのです。
ただ話のネタとして不幸自慢をしている場合もあります。 決して不幸自慢をしようと思っているわけではなく、話のネタの一つとして自分が経験した不幸な出来事を話しているのです。 「何を話そう」「会話が止まって沈黙にならないように何か話さなきゃ」と会話のネタに困った時に愉快なネタでもあれば良いのですが、それが思いつかない時の最終手段として不幸話を持ってきている可能性も。 意外と人の不幸話ってSNSなんかでも盛り上がったりします。
不幸話をする人は逆マウンティングをしているのかもしれません。 まず「マウンティング」とは、自分のほうが優位であることをアピールすることです。 そして「逆マウンティング」とは、必要以上にへりくだることで、結果的に優位にコミュニケーションがとれるのです。 上司や先輩、取引先の企業の人など立場的にどうしても自分がどうしても下手に出なければならない人が相手の時ってありますよね。 そんな時は上から目線で物事を言う人よりも「いやいや、私なんて…」と下手に出て相手を持ち上げる方が、相手も悪い気はしないし、嫉妬されることも少なく、責任逃れもしやすくなりますよね。
逆マウンティングなどする気はなく、単に性格が謙虚で相手を立てるために不幸自慢をしてしまう人がいます。 日本の文化では謙虚さが美徳とされています。 その謙虚な性格なゆえに「私なんて大した学歴もないですし…」「収入も多くないので、毎月カツカツで生活してますよ」と自分を下げるような不幸話をして、相手を立てるのです。 しかし、自分を下げるような発言ばかりしていると、どんどんネガティブになってしまいます。 謙虚な性格が悪いわけではありませんが、ネガティブ思考にならないように注意しましょう。
そもそも自慢をする人というのは自分を誇ることで「すごい」と思われたいという心理が働いています。 相手に「すごい」と思われるには「何かで表彰された」「懸賞に当選した」「超有名企業に内定をもらった」など、ポジティブな内容の自慢はもちろんですが、それ以外にも「多額の借金を完済したんだ」「会社が倒産したけど、今は自分で事業を起こしたんだ」など、壮絶な人生を話すことでも「すごい人だな」と相手に思わせることができます。 たとえ自慢の内容が不幸なものでも、周囲に「すごい」と思わせたいのです。
不幸自慢をしているという認識はなく、ただ話をしているだけという可能性もあります。 特に他意はなく、自分が不幸な出来事に直面した時に、ただ話したい、話を聞いて欲しい、自分ではもうどうしたらいいかわからないからアドバイスがほしくなる時ってありますよね。 話し手側は単に愚痴を聞いて欲しい、話してスッキリしたいだけかもしれないので、不幸話をされたからと言って一概に「不幸自慢をされた」と過剰に反応しない方が良いかもしれません。
不幸自慢をする人はだいたい話を盛りがちです。 ちょっと指を切っただけでも「すっごい血が出て大変だった」「傷跡が残らなければいいけど…」と言ったり、自分に問題があったために少し上司に注意されただけで「すごい怒鳴られて怖かった」「パワハラを受けた」と大袈裟に話します。 また「私は何も悪いことしてないのに怒られた」など、自分に非があったことを故意に隠したりすることもあります。
ネガティブな話が多いのも不幸自慢をする人の特徴です。 心理でもご紹介しましたが、不幸自慢をする人の最大の心理はかまってほしいというものです。 普段は周りから相手にしてもらえなくても、不幸な話をすればみんなが「辛かったね」「大丈夫?」とかまってもらうことができます。 それに味をしめて、かまってもらうためにネガティブな話ばかりしてしまうのです。 しかし、一時的にはかまってもらえるかもしれませんが、ネガティブな話ばかりしていると話し手も聞き手も気が滅入ってしまうので、程々にした方が良いでしょう。
不幸自慢をする人は他人への興味はありません。 とにかく自分の話を聞いて欲しいのです。他人の話なんてどうでもいいとすら思っているかもしれません。 他人への興味がない不幸自慢をする人は自分が中心でいないと気が済まないので、割と食いつきが良い不幸話をすることで目立とうとするのです。 自分にスポットライトが当たってさえいれば、不幸話でも良いのです。 また、自分が話している時に話題を変えられると、自分が話しの中心でいられなくなるので機嫌が悪くなることもあります。
不幸な話ばかりしいていても、幸せになるための努力は特にしていません。 何故なら不幸な話をしているからといって、現状に不満を感じているわけではないからでしょう。 本当に「自分は不幸だ」と感じているのであれば、なんとか改善したいと思いますよね。 不幸自慢をする人の多くは、誰かにかまってほしい、目立ちたい、心配してもらいたいという心理があります。 とにかく承認欲求を満たすために不幸な話をしているだけで、「幸せになりたい」と思う気持ちがそこまで強くないのでしょう。 そのため幸せになるための努力もしていないのです。
不幸自慢をする人は友達もそんなに多くないでしょう。 まず不幸な話ばかりされてはこちらの気も滅入りますよね。そんな人と仲良くしたいと思う人はあまりいないはず。 また、目立ちたい、かまってほしいという理由で毎回不幸な話をされたり、話を誇張されると聞き手側は「またか…」とうんざりしてしまいますよね。 さらに他人に話には興味がないというのは自分勝手すぎます。 自分勝手なことばかりしていれば、周りから人が離れていくのは当然です。
不幸自慢をする人には下手に共感しない方が良いでしょう。 不幸な話をされて「辛かったね」「わかるよ」「その人最低だね」と共感してしまうと、共感してもらえたことに快感を覚え、その快感を得ようと何度も不幸自慢を繰り返します。 また、共感することで「自分は全く悪くないんだ」と思わせ、成長、改善の邪魔をしてしまう可能性もあります。 相手を慰めようとつい共感してしまう気持ちもわかりますが、不幸自慢が何度も続くようであれば共感するのはやめたほうが本人のためにもなるでしょう。
不幸自慢をされて励ますのもNGです。 不幸自慢をする人は「あなたは悪くないよ」「大丈夫だよ」という励ましの言葉を待っています。 そうして自分を肯定してもらうことで承認欲求を満たしているのです。 NG行為の一つである「共感する」と同じように、不幸自慢をされて励ますことは自分の悪いところを認識できないため、成長、改善の邪魔になってしまいます。
すぐに助けてしまうのもあまり良くありません。 何度も言うようですが不幸自慢をする人はかまってほしいという人が多いです。 不幸話をされて「大丈夫?私が代わりに〇〇してあげるよ!」と助けてしまうと、不幸自慢をする人は「この人はかまってくれる」と味をしめて、事あるごとにあなたに頼ってくるようになります。 相手のことを思う優しい気持ちはとても素敵ですが、利用されてはいけません。
自分の不幸話も持ち出さない方が良いでしょう。 不幸自慢をする人は、自分の不幸話から他人の不幸話に話をすり替えられると「今、私が主役だったのに!なんなの?」と、機嫌を悪くします。 また、他人の不幸話のほうが自分の話よりもさらに不幸だと、自分の不幸話が霞んでしまうため、自分に注目が集まらなくなってしまうことに憤りを感じ、その後の態度が急に冷たくなることもあります。 そして大体他人の不幸話には興味がありません。「へー大変だったね」程度で終わります。
不幸自慢をしてしまう人は素直に助けを求めることが得意でありません。 そんな人がいっぱいいっぱいになって助けを求めてきた時は、とにかく話を聞いてあげましょう。 あなたはきっと信頼されているはずです。 直接会って話すことが出来ずとも、電話やメッセージのやりとりでもかまいません。 ただ話を聞き、相手を受け入れてあげましょう。 誰かに話しを聞いてもらうだけで案外スッキリするものです。
相手の相談内容によっては肯定も共感も出来ない場合もあります。 そういった場合でも頭ごなしに否定することはやめましょう。 親しい間柄であればなおのこと、相手のことを考え「自分がハッキリ言わなくては」「自分が悪いんじゃない?」と思うかもしれません。 ですが、落ち込んでいる相手にとっては更に追い詰められる状況になり、心に余裕がなくなってしまいます。 肯定も共感も出来なくとも、否定せず一緒に解決策を考えてあげましょう。
落ち込んだ時には全てを忘れて現実逃避をするのも一つの手です。 暗い気持ちになるとついつい塞ぎ込みがちになってしまいますが、そんな時こそ一緒に出掛けてショッピングを楽しんだり、美味しい物を食べに行ったりしてみましょう。自然に触れ合うのもおすすめです。 一旦全てを忘れて思いっきり楽しんで、改めて考えてみると「大したことなかったな」と思えたりするものです。
不幸自慢をする人から助けを求められた場合、基本的には寄り添って話を聞いてあげることがベストですが、承認欲求が強い相手には特にかまう必要はありません。 というのも、単に褒められたい、認められたいが故に不幸自慢をしているからです。 そういった相手から相談を受けた場合は、「そんなことないよ」と軽く否定してあげる、SNS上であればスルーしてもなんら問題ないでしょう。
なぜ不幸自慢をするのか原因を聞いてみましょう。 自分の大切な人が「どうせ私なんて」と不幸な話ばかりしていたら、悲しいし心配ですよね。 何に悩んでいるのか、何が原因で落ち込んでしまったのか、問題の根底にあるものを一緒に解明し解決策を考えてみましょう。そして、今後同じことを繰り返さないためにはどうしたらいいのか目標を立てることが出来れば、その目標に向かって前進できるはずです。 目標を達成出来れば自信にも繋がりますよね。
不幸自慢をしてしまう人は自分の短所にばかり注目しすぎて、自分の長所がわからなくなってしまっている人が多いです。 そんな人から相談を受けたら、その人の長所を見つけて褒めてあげましょう。 褒められれば誰だって嬉しいですよね。誰かに褒めてもらうことで自信をもつことが出来ます。 例えば、学校で良い成績をとった時に、先生や親から褒められると「よし!また頑張ろう!」と思ったり「自分もやればできる!」と思った経験はありませんか? 少しオーバーなくらいに褒めてあげて自尊心を満たしてあげましょう。
親しい間柄であれば不幸自慢をするのはやめるよう伝えるのも良いでしょう。 不幸自慢をする人は知らず知らずのうちにネガティブな感情で自分を傷つけてしまっています。 大切な人だからこそ傷ついて欲しくない、不幸自慢をするのはやめて欲しいですよね。 そんな時はハッキリとあなたが大切なんだという気持ちを伝えましょう。 不幸自慢をすることで自分も自分の大切な人も辛い思いをしていると気付くことが出来れば、もう不幸自慢をするのはやめようと思うかもしれません。
不幸自慢とは対照的に自己愛を語ってみましょう。 自己愛とは「自分は特別な存在だ」と誇大妄想に近い自信を抱くことです。 不幸自慢をする人とは真逆の存在ですよね。 不幸自慢をする人に「自分のこんなところがすごいんだ」「自分のこんなところが好き」と話すことで「自分ももう少し自分のことを認めても良いのかも」と自信を持てるようになるかもしれません。 ネガティブからポジティブな思考に変えてあげましょう。
不幸自慢をする人を改善してあげるのはとても難しいことです。 不幸自慢をしてしまう人の多くは目立ちたい、かまってほしい、同情してほしいなど結局は本人次第な問題がほとんどです。 かまってほしいと思っている相手にいくら「そういうのやめたほうがいいよ」と言ったところで、本人が変わらなければ改善にはなりません。 とはいえ、話を聞いてあげたり、言葉をかけてあげたり、心の負担を軽くするサポートは可能です。 完全に改善することは出来なくても、そっと寄り添ってあげましょう。