「ご時世」という言葉をご存知でしょうか。「このご時世に」「世知辛いご時世に」といったように使います。では、「ご時世」とはどのような意味なのでしょうか。日常会話でよく使われている表現なので、普段から使っているという方が多いかもしれません。テレビなどでも多く使われていますよね。ただ、詳しい意味はわからない、どのように使うか知らないという方もいると思います。正しく使うには、意味についてきちんと知っておくことが必要です。そこで今回は「ご時世」の意味や使い方、「ご時勢」との違いについて解説していきます。適切に覚えて、上手く使えるようにしましょう!
「ご時世」は<ごじせい>と読みます。 「時世」は「ときよ」とも読みますが、「ご時世」とした場合は「ごじせい」と読むのが自然です。
「時世」の意味とは、「時が経つにつれて変化する世の中」つまり「時代」です。 時の流れによって移り変わる世の中、そのときそのときの人々が生活をしていくこの世を表します。 「ご時世」は、「時代」を意味する「時世」に、丁寧語の接頭語「ご」が付いた表現になります。 名詞の頭につく「お」「ご」は尊敬語の場合と丁寧語の場合があります。 目上の人に対して使う言葉の場合は尊敬語になります。例えば、「お客様」「ご意見」などの「お」「ご」は尊敬語にあたります。 一方で、「お天気」「お鍋」などの「お」は丁寧語になります。 ちなみに「お」は和語に付き、「ご」は漢語に付きます。
「ご時世」は「御時世」と書くこともあります。 「時」は音読みで「ジ」、訓読みで「とき」と読みます。 「時」は「月日の変わりよう」を意味します。 「世」は音読みで「セイ・セ」、訓読みで「よ」と読みます。 「世」は「この世」を意味します。
「ご時世」単体では「世の中」「時代」という意味ですので、 「このご時世」「今のご時世」という形で使うことで、 「当今の時代」「現在の世の中」「現代」という意味になります。 例えば、「このご時世、CDなんて売れるわけがない」などと使います。 他にも「ご時世」は「世知辛いご時世」「いやなご時世」「くらいご時世」などの言い回しで使います。 これらは、「世知辛いご時世」とは「暮らしにくい世の中」「生きづらい社会」という意味で、世界や国全体の景気や政治、あり方そのものを批判するときに使う表現になります。 これらのように「ご時世」は、暗くて重々しいマイナスなイメージを伴って使うことが多いです。 「ありがたいご時世だ」といったように、ポジティブな意味合いで用いることもありますが、稀です。
「ご時世」を使った例文を紹介します。
「ご時勢」は<ごじせい>と読みます。 「ご時勢」の意味は「時代が変化する勢い」「世の中の動き」です。 「ご時世」と同様に「ご時勢」は、変化する世の中を意味する「時勢」+丁寧の意を表す「ご」を付けた表現となります。 「ご時勢に後れる」「ご時勢に逆らう」「ご時勢に応じる」といったように使います。 「ご時世」は「時代」、「ご時勢」は「時代の流れ」を意味します。 変化する世の中を表す場合は「ご時世」、変化する世の中の傾向を表す場合は「ご時勢」を使います。物事が変わっていく様子、勢いがある様子を表したいときは「ご時勢」を使うのが適します。 また、それぞれ「時世」ではなくて「ご時世」、「ご時勢」ではなくて「時勢」と使うことが多いです。
例文
世の中 (意味:人々が関わりあって生活していく世) 「世の中には色々な人がいる」 この世 (意味:今現在の世の中) 「生まれてきたからにはこの世を楽しむ」 この世界 (意味:人々が生活している場所) 「この世界には様々なものがある」 時代 (意味:今現在の世の中) 「時代はどんどん変わっていく」 年代 (意味:時の流れを経ている年月) 「年代を経た建物には趣がある」 社会 (意味:人々が生活を送っている世の中) 「社会に出るということは大変だ」 有り様 (意味:ある物事の状況) 「世の中の有り様はとても複雑である」 風潮(ふうちょう) (意味:時代の移り変わりによって変化する世の中) 「自分より劣っている人を見下す風潮がある」 世情(せじょう) (意味:社会の有り様) 「彼は世情に通じていて色々なことを知っている」 世間(せけん) (意味:人々が生活している世の中) 「世間で上手くやっていくことは難しい」
「このご時世」「今のご時世」の英語表現を見ていきましょう。 英語での「ご時世」は、文脈によって変える必要があります。 「ご時世」が「この情報社会の時代に」ならば「in this information age」や「in this digital world」になります。 「◯◯な時代に」という風に具体的に時代の状況を説明する場合は関係副詞「where」を使い、「in this world where...」と説明します。
I can't believe that you still don't have a smartphone in this digital world.
このご時世に(このデジタル時代に)まだスマホを持ってないなんて信じられない。
You should not say such a thing in this world where sexual harassment is considered a social issue.
このご時世に(セクハラが社会問題と思われているこの時代に)そのようなことを言うべきではない。
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「ご時世」について理解できたでしょうか? ✔︎「ご時世」は「ごじせい」と読む ✔︎「ご時世」は「時が経つにつれて変化する世の中、その様子」を意味 ✔︎「このご時世」「今のご時世」「世知辛いご時世」といったように使う ✔︎「ご時世」の類語には、「この世」「世の中」「時代」「世間」などがある