「一役買う」という言葉をご存知でしょうか。「そのプロジェクトに一役買います」「盛り上げるのに一役買う」などと使います。では、「一役買う」とはどのような意味なのでしょうか。「一役買う」はニュースでもよく使われているため、見聞きしたことがある方が多いかもしれません。日常会話でも多く使われています。比較的よく用いる言葉ではありますが、正しい意味で使っている人は意外と少ないです。適切に使うためには、意味をしっかりと覚えておく必要があります。そこで今回は「一役買う」の意味や使い方、「一翼を担う」との違いについて解説していきます。正しく知って、上手く使えるようにしましょう!
「一役買う」は<ひとやくかう>と読みます。 「いちやくかう」とは読まないので注意しましょう。 「一役買う」の意味は「自ら進んで一つの役割や任務を受け持つこと」です。 一つの仕事や一つの計画など様々な物事のなかで、ある役目を自分から進んで担当することを表します。
「役」には「ただその事だけを進めること、演劇において役者が演じる受け持ち」などと、たくさん意味が含まれます。 ここでの「役」は「主役」「重役」「悪役」と使うように、「つとめ、任務」を表します。 「一役」とすると、「一つのつとめ、一つの役目」という意味になります。 「買う」は「自ら進んで受け持つ」という意味です。 この二つを組み合わせて「一役買う」とすることで、「一つの役割を担当すること」を表します。
自分から進んで、ある一つの役割を引き受けることを表す場合に「一役買う」を使います。 例えば、「その番組に若者に人気の俳優が出演すれば、視聴率アップに一役買うことになるはずだ」と言えます。これは「ある番組に、人気がある俳優を出演させることは、視聴率アップに大きな役割を果たす」という意味です。 他にも、「彼女の隠し芸は、飲み会を盛り上げるのに一役買う」と言います。この場合「盛り上げ役に一役買う」とは言いません。「役」が重なってしまうので、「盛り上げるために一役買う」が正しいです。 「一役買う」はプラスな意味で使う印象がありますが、マイナスなイメージを伴う文でも使うことができます。 「宝石店窃盗に一役買う」「悪事に一役買う」といったように言えます。 「一役買う」を敬語表現にするには、「一役買わせていただく」「一役買われた」などとします。 何か大事な役割を果たした相手に使うことができますが、「一役買う」は「評価する」というニュアンスがあるため、目上の人に使うと上から目線な印象を与えてしまいます。目上の人でも親しい間柄の相手には使うことができます。 言い回しとしては、
などとなります。
「一役買う」の例文を紹介します。
例文
「一翼を担う」は<いちよくをになう>と読みます。 「一翼を担う」の意味は「全体の中で自分の役目、一つの果たすべき役割を持つこと」です。 「一翼」は文字通り「一つの翼」を表しています。普通、翼を持つ生物は二つの翼を持っているので、翼が一つでも欠けてしまったら大変です。そういった意味でも「一翼を担う」は、「大事な役割をしっかり受け持つこと」を表します。 「一役買う」と「一翼を担う」はほぼ同じ意味ですが、異なる点があります。 「一翼を担う」は、前向きなプラスなイメージを伴う言葉なので、褒めるとき・やる気をアピールするとき・モチベーションを上げる場面で使われます。 「一役買う」はプラスな意味だけでなく、マイナスな意味でも使います。 また、「一翼を担う」も「一役買う」も「役割を持つ」という意味ですが、「一役買う」は「その役割があるおかげで、事が上手く進む」という意味合いが含まれます。
例文
力を貸す (意味:相手を手伝うこと) 「困っている彼に手を貸す」 手助けする (意味:相手の仕事を助けること) 「人手不足のお店を手助けする」 協力する (意味:ある物事を達成するために力を合わせること) 「みんなで協力して作品を完成させる」 支える (意味:経済的にも精神的にも援助すること) 「たくさんの人に支えられてここまでくることができた」 手伝う (意味:相手を助けて一緒に事を進めること) 「妻が忙しそうなので、家事を手伝う」 援護する (意味:戸惑っている人を助けること) 「怪我をしている人を援護する」 支持する (意味:相手をささえ持つこと) 「弱っている彼の体を支持する」 後ろ盾となる (意味:見えないところで助けること) 「頑張っている彼女の後ろ盾となる」 知恵を貸す (意味:困っている相手を助けること) 「悩んでいる彼に知恵を貸す」 肩入れする (意味:助けること) 「チームに肩入れして勝ってもらわないと」 足を突っ込む (意味:物事に関わること) 「ある分野に足を突っ込んだが、意味がなかった」 一枚噛む (意味:一つの役割を持って、参加すること) 「私はその企画に一枚噛んでいる」
「一役買う」は英語で「help(...を助ける)」または「contribute to(...に貢献する)」を使えばOKです。 「help」は他動詞なので「help+目的語」の形で使うのが一般的ですが、 「help+人+動詞の原型」の文型でも使うことができます。。「人が〜するのに一役買う」という意味になります 例文です。
The system he's built contributed to growth of the company,
彼が構築したシステムが会社の成長に一役を買った。
His mother's words helped him become the world's best entrepreneur.
母の言葉が、彼が世界一の起業家になるのに一役を買った。
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「一役買う」について理解できたでしょうか? ✔︎「一役買う」は「ひとやくかう」と読む ✔︎「一役買う」は「自ら進んで一つの役割や任務を受け持つこと」を意味 ✔︎「一役買う」は、プラスな文でもマイナスな文でも使うことができる ✔︎「一役買う」の類語には、「手助けする」「協力する」「知恵を貸す」「一枚噛む」などがある