「激励」は、「励ます」という意味のある言葉で、「激励の言葉」というように相手を励ますときに使用される言葉です。しかし、目上の人に使用する場合には注意が必要であることをご存知ですか?今回は、「激励」の正しい意味と使い方、使用する場合の注意点などを解説します。また、「激励」を使用した四字熟語や言い換え表現なども紹介しますのでぜひ参考にしてください。
「激励」は「げきれい」と読みます。
「激励」は「励まして元気にさせること」を意味しています。 「励」には「励ます」という意味があり、「気持ちが奮い立つように元気づける」ことを「激励」と表現します。 つまり、他者を「頑張れ」と応援したり、「君ならできるよ」と背中をおすことを「激励」といいます。
「激励の言葉」は、相手を励ますときに使う言葉の事を言います。 例えば、
というような場面で「頑張ろう」と思ってもらえるような「激励の言葉」伝えます。
○激励の言葉の例 「いつも一生懸命に努力している○○さん。これからも自分の夢に向かって頑張ってください」 「新天地でも健康に留意し、ここで学んできたことを活かして良い仕事をしてください」 「何の力にもなれないかもしれませんが、陰ながらいつも応援しています」 「入社おめでとうございます。皆さんの力が発揮できるよう全力でサポートしていきますので、安心して色々なことに挑戦していってください」
「激励の意を込めて」は「励ましの気持ち」や「期待する気持ち」を込めてという意味合いで使用される言い回しです。 「意」が「気持ち」を意味しているため「意を込めて」で「気持ちを込めて」というニュアンスになります。 「激励の意を込めて」のあとに動詞を続けて、その行動に対して励ましの気持ちを込めますという意味を伝えることができます。
「激励される」は「励まされる」「元気づけられる」といった意味で、自分が相手に激励の言葉をもらった場合などに使用されます。 主に、激励の言葉をもらってお礼の気持ちを伝える場面で使用されます。
「激励の言葉をいただく」「激励を賜り」は、目上の人に励ましてもらったときに使用する言葉です。 この場合の「いただく」と「たまわる」は「もらう」の謙譲語として使用されています。 励ましてくれた目上の方にたいして敬意を示した表現になります。
「激励」とは上述したように、他者を「頑張れ」と応援することです。 しかし、目上の人を「激励」する場合にはいくつか注意しなければならないことがあります。
激励の言葉である「頑張ってください」や「期待しています」という言葉は上から目線になってしまうため、目上の人には使用すること避けるべきです。 「頑張って」や「期待しています」は、相手に命令したり指示している印象を与えてしまいます。 したがって、年上の方でも親しい友人であるなど、親しい間柄であればかしこまる必要がない場合もありますが、上司や取引先相手に方に激励の言葉をかける場合は失礼だと思われてしまう可能性があるため注意しましょう。
頑張っている人へ、激励の意味で「ご苦労さまです」と声をかける場合がありますが、相手が目上の人である場合は避けるべきとされています。 「ご苦労」という言葉は元々、お殿様が家臣に使用していていたことが由来で使用されるよになった言葉であるため、「ご苦労様」という言葉に、他人の苦労を高みから見物しているという印象をもっている人もいるためです。 このことから、「ご苦労さま」という言葉は、目上の人が目下の人に対して使用するのが一般的となっているため、目上の人に「ご苦労さまです」と声をかけるのであれば「お疲れ様です」という言葉に言い換えることが無難と言えます。
では、目上の人を激励したい場合、どんな言葉をかけるのがふさわしいと言えるのでしょうか。 目上の人に激励の言葉をかける場合は、
など、控えめなフレーズを使用することが好ましいです。 「頑張る」という言葉には、「奮闘する」「苦闘する」というニュアンスがあるため、「頑張ってください」と伝えるよりも、「応援しています」や「検討を祈ります」という言葉で伝えたほうが相手にプレッシャーをかけることなく励ましたり、背中を押すことができます。
「叱咤激励」は「しったげきれい」と読みます。 「叱咤激励」は「大声でしかるように励まし、気持ちを奮い立てること」です。 「叱咤」は「怒気をあらわして大声でしかること」、「激励」は「はげまし気を引き立たせること」を意味していて、激しい言葉や大きな声で励ますこと・しかりつけるようにして励ますことを表します。 声や言い方はきつくても、相手を思ってのことなので結果として励ましていることを「叱咤激励」と言います。 「叱る」というマイナスな言葉も、「叱咤激励」とすることによってプラスな意味合いとなります。
「鼓舞激励」は「こぶげきれい」と読みます。 「鼓舞激励」の意味は「多いに励まし奮い立たせること」です。 他者を、励まし元気づけることを「鼓舞激励」といいます。 「鼓舞」という言葉は、鼓つづみを打って舞う様子を表現している熟語で、昔は戦場は舞台などで太鼓の音を鳴らすことで、人々の戦う意志を高めていたというころから、次第に「励ます・奮い立たせる」というようなニュアンスで使用されるようになりました。
「励ます」は、「はげます」と読みます。 「励ます」の意味は「元気や勇気を出すように激励すること」で、他者の精神的あるいは心理的な支援、援助、背中を押すことを「励ます」といいます。 例文
「エール」とは英単語の「yell」のことです。 「yell」は「声援」「励まし」という意味のある単語であるため、「エールを送る」は「励ましの言葉を送る」「応援する」という意味になります。 つまり、他人に対して声援を送ることを「エールを送る」といいます。 例文
「発破をかける」は「はっぱをかける」と読みます。 「発破をかける」は、「激しい言葉をかける・奮い立たせる」という意味の言葉です。 「発破」とは、鉱山や土木工事などで爆薬を使って爆発をする際に使用する火薬のことで、「発破のように激しい言葉をかける」「力を奮い立たせる」という意味で使用されるようになりました。 優しい言葉をかけて、背中をおすのではなく、相手を挑発するような激しい言葉を投げかけることにより「やってやる!」というような心情にすることを「発破をかける」といいます。 例文
「背中を押す」という言葉は、「行動しようか迷っている人や躊躇しているような人に、最後の決断を促す最後のひと押しをする」という意味や、「言葉などで元気づけること」をいう意味で使用されます。 立ち止まっている人の背中をおして、一歩歩かせるというイメージで、先に進ませる行為を意味しています。 例文
「檄を飛ばす」という言葉を「激励」という意味で使用することは誤用となりますので注意してください。 これは、「檄」という漢字と「激」という漢字を混合してしまっていることから誤用されるようになってしまったと考えられていますが、「檄」には「激励する」「励ます」という意味合いはありません。 本来の「檄を飛ばす」は「自分の主張や考えを広く人々に知らせ同意を求める」という意味です。 つまり、自分の主張を知らせて同意を得るという意味合いで使用される言葉です。 ○「檄を飛ばす」の使い方
「激励」の英語は「encouragement」です。 「激励する」は、
となります。 「励ます」という意味の英語には「cheer up」もあります。
The boss encouraged his men.
上司は部下を激励した。
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「激励」という言葉について理解していただけましたか? ✓「激励」は「げきれい」と読む ✓「激励」の意味は「相手を応援して元気にさせること」 ✓「激励の言葉」は相手を励ますときに使う言葉 ✓目上の人に「激励」の言葉を送る場合は注意が必要 など