「面目躍如」とは「世間の評判と違わぬ活躍をし、生き生きとしている。また、名声や世間体がより一層よくなること」を意味します。「めんもくやくじょ」と読みます。「目」を「ぼく」とも読むが「躍如」を「やくにょ」と読むのは誤りです。「面目」は世間から受ける評価、「躍如」は勢いがよいことを表します。「如」は語尾について形容詞を作る助字です。「面目躍如たる〜」「面目躍如を果たす」の形で主に使います。
「面目躍如」の意味は、世間の評価に違わない活躍していて、生き生きとしているさまです。 周りの人の期待に沿う形で活躍していて、名実ともに実力者の地位を維持している人を指します。 また、期待に応えることで、名声や世間体がより一層良くなり、その人の名誉を高めるという意味もあります。 ただし、無名だった人が活躍して世間から評価を受けて生き生きとするという意味で使うのは誤りなので注意しましょう。
「面目躍如」の読み方は「めんぼくやくじょ」または「めんもくやくじょ」です。 「面目」には「めんぼく」と「めんもく」の2つの読み方があります。 「めんぼく」では「名誉」、「めんもく」では「外見」の意味です。 よって、「面目躍如」は意味的には本来「めんぼくやくじょ」が正確です。 『広辞苑』にも「面目躍如」の読みは「めんぼくやくじょ」のみが記載されています。 「躍如」を「やくにょ」と読むのは間違いです。
「面目躍如」は「面目」「躍」「如」の3つ分けると意味が理解しやすいです。 「面目(めんぼく)」の意味は「名誉。世間からの評価。世間体」です。 「面目を保つ」「面目丸つぶれ」「面目を施(ほどこ)す」などと使います。 「躍」の意味は「勢いのよいこと。生き生きとしていること」です。 「如」は、語尾に付いて形容詞を作る助字です。 主に「面目躍如」の形で使われることが多いですが、「躍如とする」「躍如としている」の形でも使います。
「面目躍如」は「面目躍如たる」の形で使うことが多いです。 「面目躍如たる」は、形容動詞「面目躍如たり」の連体形で、名詞が続きます。 「面目躍如たるもの」「面目躍如たる働き」などと使います。 「面目躍如となる」はほとんど使われません。
「面目躍如たる」の例文
「面目躍如を果たす」は「世間の期待通りの活躍する」または「世間の期待通りの活躍をして、さらに評価を高める」という2つのニュアンスがあります。 例えば、スポーツなどで勝つことが予想されている人が勝ったときなどに使います。当たり前のことを当たり前にやりきった、という意味合いがあります。 「面目躍如する」など動詞の形では使いません。
「面目躍如を果たす」の例文
「面目躍如の○○」の形でも使います。 「面目躍如の活躍」の形で使うことが多いです。 「面目躍如」自体に「活躍」の意が含まれているので、厳密には重言(二重表現)ですが、慣習的に許容です。
「面目躍如の」の例文
「〜は面目躍如である」「〜は面目躍如であった」の形でも使います。 体言止めで「〜は面目躍如。」と使うこともできます。
「面目躍如」の例文
「面目躍如」の類語は
などになります。 「面目が立つ」は「名誉が保たれる」という意味で、「顔が立つ」と同義です。 「面目を施す(めんぼくをほどこす)」とは「名誉を高める。 また、体面を損わずにすむ」という意味です。
「面目躍如」の対義を「名誉を傷付ける」とすると、下記が反対語です。
「面目躍如」の対義を「実力を出しきれない」とすると、下記が反対語です。
「面目躍如」の対義を「今まで評価されていなかった人が評価される」とすると、下記が反対語です。
「面目躍如」の対義を「一度失った評価を取り戻す」とすると、下記が反対語です。
「面目躍如」の英語は「live up to my name」です。 「名前負けしない」というニュアンスです。 「name」は社会からの期待、「live up to」で「〜の期待に応える」という意味です。
He lives up to his name as a baseball player.
彼はプロ野球選手として面目躍如たる活躍をしている。
いかがでしたか?「面目躍如」の意味と使い方はご理解いただけたでしょうか? 「面目躍如(めんもくやくじょ)」とは「世間の評判通りに、生き生きと活躍するさま」または「その人の言動が十分にその名誉を高めるさま」を指します。 類語の「面目一新」は「今までとは違い、高い評価を受ける」という意味になります。