1. TOP
  2. 日本語
  3. 四字熟語
  4. 「面目躍如」の意味と使い方、由来、誤用、類語、反対語を例文つきで解説

「面目躍如」の意味と使い方、由来、誤用、類語、反対語を例文つきで解説

「面目躍如」とは「世間の評判と違わぬ活躍をし、生き生きとしている。また、名声や世間体がより一層よくなること」を意味します。「めんもくやくじょ」と読みます。「目」を「ぼく」とも読むが「躍如」を「やくにょ」と読むのは誤りです。「面目」は世間から受ける評価、「躍如」は勢いがよいことを表します。「如」は語尾について形容詞を作る助字です。「面目躍如たる〜」「面目躍如を果たす」の形で主に使います。

「面目躍如」とは

「面目躍如」の意味は「期待に応えて活躍する」

「面目躍如」の意味は、世間の評価に違わない活躍していて、生き生きとしているさまです。 周りの人の期待に沿う形で活躍していて、名実ともに実力者の地位を維持している人を指します。 また、期待に応えることで、名声や世間体がより一層良くなり、その人の名誉を高めるという意味もあります。 ただし、無名だった人が活躍して世間から評価を受けて生き生きとするという意味で使うのは誤りなので注意しましょう。

「面目躍如」の読み方は「めんぼくやくじょ」が正しい

「面目躍如」の読み方は「めんぼくやくじょ」または「めんもくやくじょ」です。 「面目」には「めんぼく」と「めんもく」の2つの読み方があります。 「めんぼく」では「名誉」、「めんもく」では「外見」の意味です。 よって、「面目躍如」は意味的には本来「めんぼくやくじょ」が正確です。 『広辞苑』にも「面目躍如」の読みは「めんぼくやくじょ」のみが記載されています。 「躍如」を「やくにょ」と読むのは間違いです。

「面目躍如」の語源

「面目躍如」は「面目」「躍」「如」の3つ分けると意味が理解しやすいです。 「面目(めんぼく)」の意味は「名誉。世間からの評価。世間体」です。 「面目を保つ」「面目丸つぶれ」「面目を施(ほどこ)す」などと使います。 「躍」の意味は「勢いのよいこと。生き生きとしていること」です。 「如」は、語尾に付いて形容詞を作る助字です。 主に「面目躍如」の形で使われることが多いですが、「躍如とする」「躍如としている」の形でも使います。

「面目躍如」の使い方と例文

面目躍如たる

「面目躍如」は「面目躍如たる」の形で使うことが多いです。 「面目躍如たる」は、形容動詞「面目躍如たり」の連体形で、名詞が続きます。 「面目躍如たるもの」「面目躍如たる働き」などと使います。 「面目躍如となる」はほとんど使われません。

「面目躍如たる」の例文

  • 君の面目躍如たる働きには、みんな満足していたよ。
  • 挑戦者をワンラウンドで倒し、チャンピオンの面目躍如たるところを見せつけた。
  • 名監督の面目躍如たる大作に皆感動した。
  • ベテラン俳優の圧倒的な演技に舌を巻く。
  • あの発言には彼女の面目躍如たるものがある。(=いかにも彼女らしい)

面目躍如を果たす

「面目躍如を果たす」は「世間の期待通りの活躍する」または「世間の期待通りの活躍をして、さらに評価を高める」という2つのニュアンスがあります。 例えば、スポーツなどで勝つことが予想されている人が勝ったときなどに使います。当たり前のことを当たり前にやりきった、という意味合いがあります。 「面目躍如する」など動詞の形では使いません。

「面目躍如を果たす」の例文

  • 皆様のご支援のおかげで、面目躍如を果たすことができました。ありがとうございました。
  • 次回も面目躍如を果たすため、今後も精進してまいります。

面目躍如の

「面目躍如の○○」の形でも使います。 「面目躍如の活躍」の形で使うことが多いです。 「面目躍如」自体に「活躍」の意が含まれているので、厳密には重言(二重表現)ですが、慣習的に許容です。

「面目躍如の」の例文

  • 彼女の面目躍如の活躍で、営業部はさらに業績を伸ばした。
  • 今回の窮地を救ったのは、古株社員の面目躍如の賜物だ。
  • 君の面目躍如の功績には脱帽だよ。

脱帽・感服・敬服・感心 の違いは?目上の人にも使えるのは?

WURK

面目躍如である

「〜は面目躍如である」「〜は面目躍如であった」の形でも使います。 体言止めで「〜は面目躍如。」と使うこともできます。

「面目躍如」の例文

  • 彼の最新作はまさに希代の名作家の面目躍如であった。
  • 前例がないほどの売上を出した彼は、まさに面目躍如。みんなの期待通りの男だったよ。

「面目躍如」の類語

本領発揮・期待に応える

「面目躍如」の類語は

  • 本領発揮
  • 期待に応える
  • 期待通りの活躍する
  • 面目が立つ
  • 面目を施す

などになります。 「面目が立つ」は「名誉が保たれる」という意味で、「顔が立つ」と同義です。 「面目を施す(めんぼくをほどこす)」とは「名誉を高める。 また、体面を損わずにすむ」という意味です。

「期待に応える」の意味と使い方、類語、「期待に添う」との違い

WURK

「面目躍如」の対義語

不面目・面汚し・不名誉

「面目躍如」の対義を「名誉を傷付ける」とすると、下記が反対語です。

不面目(ふめんぼく)
面目を失うこと。名誉が傷つけられること
面汚し(つらよごし)
名誉を傷付けること。面目を失わさせること
汚辱(おじょく)
名誉を汚されることによる辱め

眠れる獅子・不完全燃焼

「面目躍如」の対義を「実力を出しきれない」とすると、下記が反対語です。

眠れる獅子(ねむれるしし)
素晴らしい実力を持ちながら、まだその力を出し切っていない人のたとえ
不完全燃焼(ふかんぜんねんしょう)
力を完全に出しきれず思うような成果が得られないこと
轗軻不遇(かんかふぐう)
優れた才能を持っているのに、世に受け入れられていないこと

面目一新・名誉挽回

「面目躍如」の対義を「今まで評価されていなかった人が評価される」とすると、下記が反対語です。

面目一新
世間の評判が一新して、それまでとは違う高い評価を得ること。

「面目躍如」の対義を「一度失った評価を取り戻す」とすると、下記が反対語です。

汚名返上
新たな成果をあげることによって、以前の失敗から受けた悪い評判を打ち消すこと。

「汚名返上」と「名誉挽回」の意味の違いと使い分け

WURK

「面目躍如」の英語

live up to her name

「面目躍如」の英語は「live up to my name」です。 「名前負けしない」というニュアンスです。 「name」は社会からの期待、「live up to」で「〜の期待に応える」という意味です。

He lives up to his name as a baseball player.

彼はプロ野球選手として面目躍如たる活躍をしている。

まとめ

いかがでしたか?「面目躍如」の意味と使い方はご理解いただけたでしょうか? 「面目躍如(めんもくやくじょ)」とは「世間の評判通りに、生き生きと活躍するさま」または「その人の言動が十分にその名誉を高めるさま」を指します。 類語の「面目一新」は「今までとは違い、高い評価を受ける」という意味になります。

こちらの記事もチェック

「毎々」の意味と使い方、読み方、類語「常々」との違いを例文付きで解説

WURK

「揚げ足を取る」の意味と使い方、例文、語源、類語、英語

WURK

「全身全霊」の意味と使い方、類語、対義語、英語を例文付きで解説

WURK

「飼い殺し」の意味!会社・恋愛・家族での使い方や類語を例文付きで解説

WURK

「門外漢」の意味と由来!ビジネスや女性への使い方、類語、対義語を例文付きで解説

WURK

「清々しい」の意味と読み方、季節の挨拶、語源、類語を例文付きで解説

WURK

「二者択一」の意味と読み方、使い方、例文、類語「取捨選択」との違い、英語表現を解説

WURK

「残滓」の意味と使い方、類語「残渣」との違い、英語を例文付きで解説

WURK

「確信犯」は誤用に注意!正しい意味と使い方、類語「故意犯」との違いを例文付きで解説

WURK

「枚挙にいとまがない」の意味や使い方、語源由来、漢字、類語を例文付きで解説

WURK

「頭打ち」の意味と使い方、語源、類語、対義語、英語を例文付きで解説

WURK

「大義名分」の意味と使い方、読み方、類語、「大義」との違いについて解説

WURK

「遡及」の意味と使い方、法律用語、読み方、類語「訴求」との違いを例文付きで解説

WURK

「架電」の意味とは?「架電の件」の使い方、類語、「受電・荷電」との違いを例文付きで解説

WURK

「控えめに言って」の意味と元ネタ、使い方、類語、対義語を例文付きで解説

WURK

「まずは」の3つの意味と使い方、ビジネスでの言い換え・類語、英語を例文付きで解説

WURK

「上記」の意味と使い方、類語「上述・前記」との違い、画像にも使える?

WURK

「甲斐甲斐しい」は褒め言葉?方言?意味と使い方、語源、類語を例文付きで解説

WURK

「種々」の意味と読み方、ビジネスでの使い方とは?類語「諸々」との違いを例文付きで解説

WURK

「閑古鳥」の意味と読み方は?「閑古鳥が鳴く」の使い方と由来、類語を例文付きで解説

WURK

トレンド

カテゴリーランキング

  1. TOP
  2. 日本語
  3. 四字熟語
  4. 「面目躍如」の意味と使い方、由来、誤用、類語、反対語を例文つきで解説