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「生来」の意味と読み方、使い方、例文、類語「元来」との違い、英語表現を解説

「生来」という言葉をご存知ですか?「生来の性格」「生来の気質」などと使いますが「生来の権利」は誤用なんです。あまり日常会話では使う言葉ではありませんが、適切に使うためにもしっかりと覚えておきましょう。 今回は「生来」について読み方や意味を例文付きで詳しく解説していきます。さらに分かりやすいように、類語も詳しく紹介していきますのでぜひ参考にしてみてください。

「生来」の意味と使い方

「生来」の2つの読み方は「せいらい」「しょうらい」

「生来」には2つの読み方があります。

  • せいらい
  • しょうらい

のどちらでも正しい読み方です。 「しょうらい」と読む人の方が多いですが、「将来」とイントネーションも同じで紛らわしいので「せいらい」と読むことを推薦します。

「生来」の1つ目の意味は「生まれつき」

「生来」の1つ目の意味は「生まれついての能力や性質、生まれつき」です。 「生来の◯◯」または副詞的に「生来、〜」の形で使います。 例えば

  • 生来の性格
  • 生来の気質
  • 生来、丈夫で健康
  • 生来、無私無欲

などの言い回しをします。 さらに「生来性」「生来的」の形でも使われています。 「生来性」は、ロンブローゾの「生来性犯罪者説」で使われていることで有名ですね。 また、この意味では「性来」と漢字表記することもあります。 「生来」と読み方も意味も同じになります。

例文

  • 彼は生来温厚な性格で、長い付き合いになるが怒っているのを見たことがない。
  • 僕は生来の体育会系なので負けず嫌いなところがある。
  • どうやら父が喧嘩っぱやいのは生来の気質のようで、1歳の頃から喧嘩を売っていたらしい。
  • 彼女がすぐに飽きてしまうのは、生来的なものなので仕方がない。
  • あの人は特に集中をしなくても素晴らしい作品を作り上げている、生来の芸術家なのだろう。

「生来」の2つ目の意味は「生まれてから今まで」

「生来」の2つ目の意味は「生まれてから今まで、生まれてこのかた」です。 この意味では「生来」は副詞的にのみ使います。 例えば

  • 生来一度も行ったことがない
  • 生来実家に住んでいる
  • 生来勘違いしていた

などの言い回しをします。 1つ目の意味では「人の性格や能力」に対して使われていますが、こちらの意味では「行動や状況」などに対して使われています。

例文

  • 私は生来、一度も海外に行ったことがありません。
  • 生来あのお店が空いているところを見たことがない。
  • 彼は生来髪を染めたことがないが、ついに役作りのために金髪にするらしい。

「生来の権利」ではなく「生得の権利」

「生まれながら持つ権利」といった意味で使われる言葉に「生得の権利」があります。 「生来の権利」は誤用となるので注意しましょう。 ちなみに「生得」は「せいとく、しょうとく」と読みます。 意味は「生まれつき」となり、「生来」の1つ目の意味と同じになります。 使い方も「生得のセンス」「生得的要因」や、副詞的な「生得、穏やかな性格だ」などと使い「生来」と同じになります。 同じ意味と使い方ですが「生得の権利」が正しいので覚えておきましょう。

「生来」は人名にも使われる

「生来」は人名にも使われています。 主な読み方は

  • せいら
  • せいらい
  • みく
  • いく

などがああります。 また「生来」で「いくる」「いぶき」と読むこともあるそうです。

「生来」の類語

元来

「元来」の意味は「はじめからその状態・性質であること、元々」です。 読み方は「がんらい」となります。 主な言い回しは

  • 元来○○である
  • これは元来○○だった

で、副詞的に用います。 「生来」と「元来」の違いは、「生来」が「生まれつきの能力や性質」であるのに対して「元来」は「はじめからその性質」を表しています。「元来」には「生まれつき」といった意味合いはなく、「もともと、最初から」といった意味になります。 「生来」を用いる場合は、誰かの性格や才能が生まれつきであることを表すために用います。 要するに、生まれた後に努力をして得たものではありません。 ・彼女の絵の才能は生まれつきなんです。 を、表現したい場合は「生来」を使い、 ・彼女は"生来"絵の才能を持っています。 となります。 特にビジネスシーンなどでは、この言い回しを用いるとかしこまっていますよね。 それに対して「元来」は「元々誰かのものだった」「最初はこういう風に使われていた」などと説明する時に使われることが多くなっています。 ・このデスク、最初は営業部に置いてあったんですよ。 を表現したい場合は「元来」を使い、 ・このデスクは"元来"営業部に置いてあったんですよ。 となります。

例文

  • 彼女は生来目や髪が茶色く、肌も白い。
  • 彼女は元来日焼けをして小麦色だったのだが、いつしか美白派になっていた。

先天

「先天」の意味は「生まれつき身に備わっていること」です。 「せんてん」と読みます。 主に「先天性」「先天的」と使われることが多いです。 「先天性」は病気や障がいなどで用いられ、それらが生まれつきなのか生後何らかの原因でそうなったのかを表します。 「先天性難聴」や「先天性代謝異常」などがあります。 「先天的」は病名などに使われることは少なく「先天的な疾患」「先天的な要素」などと使われます。

例文

  • 妹は先天性の障がいを持って生まれたが、いつも楽しそうに笑っている。
  • スポーツ選手は運動神経など先天的なもので強さが決まってしまうと諦めていたが、努力でトップを目指すことが出来ると彼が教えてくれた。

生粋

「生粋」の意味は「まじりけが全くないこと。出身や素性に混じり気がなく、純粋であること」です。 「きっすい」と読みます。 本来は「きすい」と読まれていましたが、だんだんと「きっすい」と読むように変化しました。 「生粋」は血筋や育ちなどを表すときに使います。 「生粋の江戸っ子」と言えば「生まれも育ちも下町で純度100%の江戸っ子である」といった意味になります。 また「根っからの」といったニュアンスを持つこともあり、「彼女は某アイドルの生粋のファン」と言えば「彼女は全くぶれることがない根っからのファン」という意味になります。 「生粋」は”人”に関して使うので「生粋の卵」「この野菜は生粋だよ」などと”もの”を対象として使うことはありません。

例文

  • あの女は『自分は生粋の都会人だから』と自慢してくる。
  • 彼は彫りが深く外国人みたいだが、ああ見えて生粋の日本人だ。
  • あいつは生粋のバカだから、なるべく関わらないほうがいいよ。

「生粋」の意味と使い方、類語、英語、「純粋」との違い

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天賦

「天賦」の意味は「生まれつき備わっている素質」です。 これは「てんぷ」と読みます。 「天賦」は「天から賦与(ふよ)されたもの」であり、「生来」の1つ目の意味と同じです。 「天賦の才」と使われることが多く、生まれ持った才能を指して使います。 同じ意味で「天」が使われている言葉に「天性(てんせい)」もあります。 「天から授かった性質」であり、同じように「生まれつき」という意味で使われています。

例文

  • 彼のあのコミュ力は天賦の才能だろう。
  • 彼女の天賦の歌声は、生涯人々の心を震わせた。

「生来」の対義語

後天

「後天」は厳密に言えば「先天」の対義語になります。 「後天」の意味は「生まれた後に身に備わること、学習や経験によって身につけること」です。 「後天性」「後天的」と使われています。 疾病で言うと「先天性」は生まれつき持っていた病気や障がいなのに対し「後天性」は生まれた時は病気や障がいがなく、事故や環境などによって病気や障がいを持つことです。

例文

  • 個人的な意見だが、コミュニケーション能力は後天的に身につくものだと思う。
  • 薄毛と抜け毛のほとんどが後天性によるものと言われている。

アポステリオリ

「アポステリオリ」の意味は「経験を通じて得る」です。 アポステリオリは直訳すれば「後に」となりますが、「後天的」「経験的」といった意味合いで使われる言葉です。 哲学上のカテゴリなので、あまり日常会話で用いられることはありません。 ちなみに「アポステリオリ」の対義語は「アプリオリ」で「本性的、経験に依存せずそれに先立っていること」です。 とても難しい言葉ですね。

例文

  • 彼女の強みはアポステリオリな知識が豊富なところです。
  • 感覚経験に基づく判断をアポステリオリな判断と言います。

「生来」の英語

natural, naturally, by nature

「生来」の英語は、

  • natural
  • naturally
  • by nature

などで表現することができます。

My sister by nature tends to be lazy.

姉は生来怠ける傾向がある。

born

「生まれながらの」という意味の形容詞として「born」を使うこともできます。

Steve Jobs was a born poet.

スティーブ・ジョブズは生来の詩人だった。

まとめ

いかがだったでしょうか? ✔意味は「生まれつき」と「生まれてから今まで」 ✔「生来の権利」は「生得の権利」の誤用 ✔類語は「元来」「先天」 少しむずかしい漢字ですが、ビジネスシーンなどで使うとかしこまった表現になるためしっかりと覚えておきましょう。

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