1. TOP
  2. 日本語
  3. 日本語表現・熟語
  4. 「画策」の意味と使い方、読み方、類語、「模索」との違いを例文付きで解説

「画策」の意味と使い方、読み方、類語、「模索」との違いを例文付きで解説

「画策」の読み方は「かくさく」で、意味は「相手を騙したり惑わすための計画を立てること」です。主に悪い意味で使われています。今回はそんな「画策」の使い方を例文付きで詳しく解説していきます。また「計画」「模索」「策略」との違いも紹介します。その他の類語、対義語、さらに英語も紹介しますので是非参考にしてください。

「画策」とは

「画策」の読み方は「かくさく」

「画策」の読み方は「かくさく」です。 「がさく」と読むのは間違いになりますので注意しましょう。

「画策」の意味は「相手を騙したり惑わすための計画を立てること」

「画策」の意味は「謀(はかりごと)をめぐらすこと、計画を立てること」です。 ここで言う「謀」とは、「物事がうまくいくように前もって考えた方法」「相手を騙そうとして考えた手段」です。 要するに、「画策」は「自分の望んでいる方向に持っていくために事前になにか企むこと」です。 そのために相手を騙す、惑わすといった意味合いが強くなっています。

「画策」の使い方と例文

「画策」は悪い意味で使うのが普通

相手を騙したり自分のことをごまかすために、あれこれと計画するといった意味合いが強くなっています。 そのため、悪い意味で使われるのが一般的です。 主な言い回しは、

  • 画策する
  • 画策中
  • 画策している
  • 画策を練る

となります。 「政権、隠蔽画策か」などとニュースのタイトルなどでも使われています。

例文

  • どうにか自分のものにしようと画策する。
  • 彼の口数が減るのは、何か画策中であるというサインだ。
  • まさか私たちを騙そうと画策していた主犯が、親友だったとは。
  • あっちの練っている画策に気付き、こちらも画策を練って対等することにした。
  • ヒロインの心掴もうと、男性陣がそれぞれの個性が光った画策をしているのが面白い映画だった。

「画策」をいい意味で使う場合は否定語を伴う

この場合は「画策」自体をいい意味として使うのではなく、悪い意味である「画策」を否定することで文脈として肯定することが出来ます。 例えば「彼女が成功したのは何か画策をしたわけではない」と使います。 これは「彼女があれこれと謀をめぐらせたから成功したのではなく、実力で成功を掴んだ」といった意味になります。 あえて「画策」を否定することで、ただ「彼女は実力で成功した」というよりも、実力で掴んだということを強調する文章となります。 また、他に「画策」によって成功した人がいる場合に「そういった人たちとは違う」という皮肉を含めることも出来ます。

「画策」「計画」「模索」「策略」の違い

「計画」の意味は「ある物事を行うのに、そのための手順や方法を前もって考えておくこと」

「計画」は「けいかく」と読みます。 「計画」の意味は「あることを行うために、前もってその手順や方法などを考えておくこと」です。 「計」は「手順を整える、くわだてる」、「画」は「考えをめぐらすこと」を意味します。 「計画」はいい意味でも悪い意味でも使えますが、「計画」そのものには良いも悪いもありません。 ある物事を行うにあたって方法や手順を具体的に考えておくことなので、広く使うことが出来ます。 「画策」は主に「相手を騙したり自分の都合のいいように物事を進めるための方法を考えること」ですが、「計画」は画策も含め「前もって考えておくこと」を表します。

例文

  • 友達と旅行の計画を立てる。
  • 新しいプロジェクトは計画通りに進んでいるから、きっと上手くいくはずだ。
  • その事件は計画的な犯行とみて、捜査を続けている。

「模索」の意味は「あれこれと探し求める」

「模索」の読み方は「もさく」です。 意味は「色々と試しながら探し求めること」です。 「模」は「何かをたよりに探すこと」という意味で、「模写」「模範」などの熟語が使われています。 「索」は「求めたり、探すこと」という意味で、「思索」「捜索」などの熟語があります。 「模索」は、「物事の答えがはっきりとしない状況で方法論も確立されないが、手先の感覚のみで探し求めていく」という意味合いで使います。 「模索する」「模索している」「模索中」などの形で使います。 「模索」には「計画をする」といった意味はなく、「画策」とは全く違う意味を持ちます。

例文

  • 研究はまたも失敗に終わり、成功するための手段をもう一度模索する。
  • メディア事業本部は、新規事業の企画を模索中だ。
  • この歳になってもまだ生き方を日々模索している。

「模索」の意味とビジネスでの使い方、類語「探索」との違い、英語

WURK

「策略」の意味は「相手を自分の望む事態に陥らせるための謀」

「策略」の意味は「相手を自分の望む事態に陥らせるための謀」です。 主に、自分のために相手を苦しい立場に落とす策のことを指します。 「画策」とはほぼ同義であり、他にも「策謀」「計略」なども同じ意味を持ちます。 相手を騙したり陥れたりと、自分の思うように物事を運ぶための手段を事前に考えることです。

例文

  • あいつの策略にまんまとハマってしまった。
  • ついに彼の策略が明らかになる。
  • 信頼していた兄の策略によって苦境に立たされる主人公の最後の笑顔のシーンは本当に泣けた。

「画策」の類語と対義語

「画策」の同義語は「企図」「企む」「謀」「策動」「計略」「魂胆」「仕組む」

「画策」の類語は他にもたくさんあります。

  • 企図
  • 企む
  • 策動
  • 計略
  • 魂胆
  • 仕組む

企図」は「きと」と読み、「目的を立てて手段を企てること」という意味です。 「企む」は「たくらむ」と読み「悪事を計画すること」という意味です。 そのため、「企図」も悪い意味合いが強いと思われてしまいますが「コスト削減を企図」などと悪いニュアンスを含まずに使われることもあります。 「策動」は「ひそかに計略をめぐらして行動すること」という意味で、主に「悪いたくらみ」に使います。 「ひそかに」といった意味合いが強く、また「行動すること」までが含まれています。 「魂胆」は「こんたん」と読み、「心の内に隠されたたくらみ」といった意味です。 主に悪巧みといった意味合いが強く、「魂胆が見え見えだ」などと使われています。

例文

  • 新しい企画を提案したが、予算の都合で却下された。
  • 一人でこんな謀を巡らしていたなんて、その頭の良さを別で活かせたら良かったのに。
  • あなたの魂胆は見え見えだよ!わたしを踏み台にして自分だけ昇進しようとしてるんでしょ。

「敵をまどわす」という意味の類語なら「工作」「マヌーバー」「劃策」などがある

「画策」の「敵をまどわす」という意味の類語なら

  • 工作
  • 欺瞞
  • 瞞着
  • マヌーバー
  • 劃策

などがあります。 「工作」は「図画工作」や「土木・建築などの工事、作業」といった意味もありますが「目的を達するために前もって働きかけを行ったり下準備をすること」といった意味があります。「工作員」と使われるように「悪い計画を立てる」といった意味も持ちます。 「マヌーバー」とは元々軍隊用語で「巧妙な手段」「機動作戦」といった意味を持ちます。 窮地を逃れたり、相手を騙したりするための巧妙な手段といった意味合いが強くなります。 「劃策」も実は「かくさく」と読みます。 「劃」という字は日本で載っておらず、書き換えは「画」です。 要するに「画策」となります。 「劃」には「区切る」「区分けする」といった意味があり、「劃策」は中国語の辞書だと「計画する」といった意味とされています。

例文

  • 本当はもっともっと工作員がいるって噂だよ。
  • 取引先の言っていたことが欺瞞に満ちていることがわかり、今までの努力が水の泡となる。
  • とりあえずいくつかマヌーバーを考えておいた方が良さそうだ。

「欺瞞」の正しい意味と使い方!「自己欺瞞」な人の特徴と対処法

WURK

「画策」の対義語は「偶発的」「無計画」「放埒」

「画策」の対義語は

  • 偶発的
  • 無計画
  • 無策
  • その場しのぎ
  • 放埒

偶発的」の意味は「たまたま起きること」です。 こちらの意図しないことや予想もできないときに出来事が起こる様子を指します。 「その場しのぎ」の意味は「後のことを考えず、その場だけを取り繕うこと」です。 なんの計画もせず、将来的なことも考えずにその時だけをうまく切り抜ける様子を指します。 「放埒」は「ほうらつ」と読み、「勝手気ままなこと」「だらしなく女色やお酒にふけること」という意味があります。 決まりやしきたりに従わない様子や、ふしだらな行いをすることを指します。

例文

  • 彼女は無計画過ぎて、いつも期限ぎりぎりになって騒いでいる。
  • よくも無策で乗り込んできたね。
  • その場しのぎは、後々大変なことになるよ。

「画策」の英語

plan

単に「計画」という意味合いならば「plan」です。 「画策」というニュアンスを出すには、「陰で」を意味する

  • behind the scenes
  • in the background

などの表現と一緒に使えばよいでしょう。

Someone is planning a coup behind the scenes.

陰でクーデターを画策している奴がいる。

scheme

「画策」に一番近い英語は「scheme」です。 カタカナ語の「スキーム」は単に「設計、計画」という意味で使われますが、英語「scheme」は「陰謀、悪い企み」というニュアンスです。 誤用に注意しましょう。

The new directors are scheming to oust the chairman from the company.

新しい取締役たちが会長を会社から追い出そうと画策している。

英語では全く意味が違う!「スキーム」の正しい意味とビジネスでの使い方

WURK

まとめ

いかがでしょうか? 「画策」について理解できたでしょうか? ✔読み方は「かくさく」 ✔意味は「相手を騙したり惑わすための計画を立てること」 ✔主に悪い意味で使われる ✔類語は「策略」「企図」「謀」など 相手を騙したり惑わしたりするのはよくありませんが、政治や世界情勢のニュースで使われることも多いためしっかりと覚えておきましょう。

こちらの記事もチェック

「ましてや」は誤用に注意!意味と使い方、漢字、敬語、類語、英語表現を解説!

WURK

「平謝り」の意味と使い方、例文、語源、類語、対義語、英語表現を解説

WURK

「にて」の6つの意味と使い方、類語「で・より・おいて」との違いとは?

WURK

「引導を渡す」の意味と語源、仕事や恋愛での使い方、例文、類語、英語表現を解説

WURK

「整合性」の意味と読み方、使い方、例文、類語「一貫性」との違い、英語表現を解説

WURK

「物見遊山」の意味と語源、使い方、例文、類語、英語表現を解説

WURK

「夢心地」の意味と使い方、例文、四字熟語、類語、対義語、英語表現を解説

WURK

「まんざらでもない」の意味と語源、類語「やぶさかでない」との違いを例文付きで解説

WURK

「やんごとなき」は方言?古語?意味と正しい使い方、類語、英語表現を解説

WURK

「敵に塩を送る」のはなぜ?由来は?意味と使い方、類語、対義語を例文付きで解説

WURK

「いぶし銀」の意味と使い方、類語、対義語、英語表現を例文付きで解説

WURK

「身につまされる」は誤用に注意!意味と正しい使い方、語源、類語、英語を例文付きで解説

WURK

「夜分」「夜分遅くに」はメールで何時から?意味と読み方、使い方を例文付きで解説

WURK

「斡旋」の意味と使い方、類語「仲介・周旋」との違いを例文付きで解説

WURK

「悍ましい」の意味と語源、読み方、使い方、類語、英語表現を解説

WURK

「絆される」の意味と語源、使い方、類語、対義語、英語表現を例文付きで解説

WURK

「諸事情」の意味とビジネスでの使い方とは?類語と英語表現も例文付きで解説

WURK

「または」の意味と使い方、類語「もしくは・ないしは」との違い、対義語「かつ」との使い分け

WURK

「祈念」の意味と使い方、敬語、類語「記念・祈願」との違い、英語表現

WURK

「注意喚起」の意味と使い方、類語、対義語、英語表現を例文付きで解説

WURK

「お加減」の意味と使い方、敬語表現、返事の仕方、類語、英語を徹底解説

WURK

トレンド

カテゴリーランキング

  1. TOP
  2. 日本語
  3. 日本語表現・熟語
  4. 「画策」の意味と使い方、読み方、類語、「模索」との違いを例文付きで解説