「寂寥感」という言葉をご存知でしょうか。普段あまり耳にしない言葉だと思いますが、小説などで見かけたことがあるという人は多いのではないでしょうか。今回は、「寂寥感」という言葉の意味と使い方を例文付きでまとめます。また、「寂寥感」に襲われたときの対処法なども合わせて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
「寂寥感」は、「せきりょうかん」と読みます。 「寂寥」という言葉に「感」という言葉をつけています。 「寥」という漢字がとっても難しいですよね。 「寥」は、音読みで「リョウ」訓読みで「さびしい・しずか」と読みます。 あまり使用頻度の高い漢字ではありませんが、覚えておくといいでしょう。
「寂寥感」の意味は、「物寂しいこと・わびしい気持ち」です。 「寂」「寥」共に「さみしい」という意味があります。 さらに「寥」という漢字には、「虚しい」「しずか」という意味もあって「寂寥」は、「虚しくて寂しい」といったニュアンスの強い言葉になります。 また「寂しい」という意味の漢字を二つ重ねていることから、「寂しい」とただ表現するよりも「寂しい」という気持ちを協調して伝えることができます。 一人でいるときにふと感じてしまう虚しさなどを「寂寥感」と言い表します。
「寂寥感」は「罪悪感」などの「○○感」と同じように使います。 「感」は、「気持ちや感覚」という意味で「〜という感じ」という意味合いで使用されています。 「罪悪感」が「罪を犯した・悪いことしたと思う気持ち」という意味になるように、「寂寥感」は、「寂しい・虚しい気持ち」といった意味になります。 例えば「寂寥感に襲われる」だと、「虚しく寂しい気持ちに襲われる」という意味になって「寂寥感に苛まれる」は、「虚しく・寂しい気持ちに苦しめられる」といった意味になります。 その他の良い回しには、
などがあります。 詳しい使い方については、例文を参考にしてください。
例文
「寂寥」は、「寂寥たる」の形で使うこともあります。 「たる」は、文語助動詞「たり」の連体形で、「〜である」「〜だ」に当たります。 また、「寂寥とした」といった形でも使用されます。 「寂寥とした」で「しんとした」「ひっそりとした」と小説などでは読ませることもあります。 例えば、
というような、言い回しで使用されます。 詳しい使い方については、例文を参考にしてください。
例文
「寂寥感」はB'zの歌詞の中にも出てきます。 2017年に発売されたB'zの「DINOSAUR」というアルバムの収録されている「CHAMP」という曲の歌詞に、「この寂寥感この逆風」というフレーズで登場します。 その後に続く言葉が「それさえ君ら憧れだろ」であることから、寂寥感を蹴飛ばすように前向きでワイルドな曲であることがわかります。
「寂寥感」の同義語は「寂寞感」です。 「寂寞感」は、「せきばくかん」と読まれることが一般的ですが、「じゃくまくかん」と読まれることもあります。 「寂寞感」も、「さみしい」という意味のある「寂」「寞」という二つの漢字で成り立っている 言葉で「ひっそりと静かな様子」を表現する言葉になっています。 「寂寥感」と同義語ではありますが、微妙に使用する場面が違っていて、さみしい雰囲気をふっと感じたような場面で「寂寞感」という言葉を使います。 そのため、「寂寥感」ほどはネガティブなニュアンスが含まれていません。 完全に寂しさに飲み込まれてズーンとしている時は「寂寥感」を使って表現します。 「寂寞感」の主な言い回しには
などがあります。 詳しい使い方は、例文を参考にしてください。
例文
何となく「寂寥感」という言葉の後に「感じる」という表現をつけてしまいがちですが「寂寥感を感じる」は間違いです! 「寂寥感」の「感」という部分に「〜という気持ち」「〜という感じ」という意味が込められているので、「◯◯感」の後に「感じ」という言葉を続けてしまうと「二重表現」になってしまうのです。 「寂寥感」だけで「寂しい気持ち」「寂しい感じ」という意味合いになります。 その後に「感じる」と続けると、「頭痛が痛いです」「腹痛が痛いです」と言っているのと同じになってしまいます。
「寂寥感豊かな〜...」という表現も間違いになるので注意してください。 「寂寥」という言葉が「物寂しい」という意味があるのにも関わらず、「豊かな」という「満ちたりた状態であること」という意味の言葉を続けてしまうと「寂しいの?満ち足りてるの?どっちなの!?」という矛盾した表現になってしまいます。
「寂寥感」は難しい言葉で、読み方も非常に難しいため日常的には使わない方が無難です。 日常的な会話や手紙といった文面では、単純に「寂しい」とか「虚しい」といった表現をするほうが相手に気持ちが伝わりやすいでしょう。 難しい言葉を使っても、相手に伝わらなかったら意味がないので…。 「寂寥感」は、小説などで風景や気持ちをより鮮明に読者に伝えるために使用される表現なので小説を書いたり、よく読んだりするという人は覚えておくと良い言葉でしょう。
「欠落感」は「けつらくかん」と読みます。 意味:必要な部分やあるべきものが欠けていること 欠けたことを感じること
例文
「喪失感」は、「そうしつかん」と読みます。 意味:大切なモノなど何かを失った時の悲痛な感覚や心境
例文
「空虚感」は、「くうきょかん」と読みます。 意味: 物事の内容や心の内部が空っぽでむなしいこと ふと人生を振り返ったときに「自分の人生はなんて平凡でつまらないものなんだ」と、突然無償に虚しくなったりするような、そんな気持ちを「空虚感」といいます。
例文
「虚無感」は、「きょむかん」と読みます。 意味: すべてが虚しく感じること 何事も意味や価値が見いだせなくなってしまう感覚を「虚無感」といいます。
例文
「虚脱感」の読み方は「きょだつかん」です。 意味: 落ち込んでいて、やる気がでない状態 何か深く落ち込むようなことがあって、意気消沈してしまった無気力な状態を「虚脱感」といいます。
例文
「空白感」の読み方は、「くうはくかん」です。 意味:心にポッカリと穴があいたような、虚しい感じを指す表現
例文
「孤独感」は、「こどくかん」と読みます。 意味:自分は一人だという感覚 寂しい気持ち 誰も側にいなくて寂しいという場合だけではなく、心の通じ合う人は誰もいないといった感覚に「孤独感」という表現を使用します。
例文
「物寂しい」は「ものさびしい」と読みます。 意味:なんとなくさびしいこと 小寂しい 「なんとなく」でもこれといって理由がないといったときに、「物寂しい」という表現を使うことがあります。
例文
「心寂しい」は「こころさびしい」と読みます。 意味: なんとなく寂しいこと
例文
「寒々しい」は、「さむざむしい」と読みます。 意味:ひどく殺風景で寂しい様子
例文
「充実感」は、「じゅうじつかん」と読みます。 意味:心が満たされている心情 足りないものや欠点がなく、十分に備わって満足な状態を「充実感」といいます。
例文
「充足感」は、「じゅうそくかん」と読みます。 意味:充分に満足している様子 満たされている
例文
「満足感」は「まんぞくかん」と読みます。 意味:満ち足りていて、十分であること・完全であると感じること 望みや願いが叶って気持ちが十分に満ち足りているという場合などに使用される表現です。
例文
「達成感」は、「たっせいかん」と読みます。 意味:何かを成し遂げたことで感じる充実感や喜び
例文
「安心感」は、「あんしんかん」と読みます。 意味:心配しないで安心できること 心が安らかな感じ
例文
連帯感は「れんたいかん」と読みます。 意味:一つにまとまっていて、一体感があること チームワークがあること
例文
「賑やか」は、「にぎやか」と読みます。 意味:人出が多く活気があること うるさいほど陽気なこと
例文
寂しい気持ちを表す最も一般的な英単語は「sad」です。 主語が人の場合も、物の場合も使うことができます。 「寂寥感」のように名詞化する場合は、「sadness」「sad feelings」などとします。
「孤独、心細い」というニュアンスの英単語は「lonely」になります。 「lonely」の原義は「一人ぼっちの」で、必ずしも「悲しい」というニュアンスを含むわけではありません。 好んで一人でいる場合も「lonely」という単語は使うことができます。
「deserted」は「人気のない、ひっそりとした」という意味の英単語です。
「八日目の蝉」は、角田光代さんの作品です。 主人公の希和子が不倫相手とその妻の子供の間に産まれた薫を誘拐し、逃亡しながら薫を本当の娘として育てるというお話です。 血は繋がってないとはいえ、我が子のように愛情を注いで育てている希和子と薫の親子が最終的に希和子が逮捕されることによって割かれてしまう場面は、本当に切ないです。 希和子を本当の母だと思ってた薫の気持ちと、本当の娘のように薫を愛していた希和子の気持ちを考えるとラストは本当に寂寥感に苛まれます。
「淋しいおさかな」は、ある女の子が夢の中で「寂しい」と訴えるお魚に出会うというストーリー です。 女の子はお魚に「寂しい」と言われますが、「寂しい」という感情がわかりませんでした。 それから「寂しい」という気持ちを説明してもらうために、寂しいお魚を探します。 どこを探しても淋しいお魚に会えない女の子は、なんとも味わったことがない感覚になり「これが寂しい」という気持ちなのかと気が付くというお話です。 「淋しいおさかな」は、中学生の国語の指導書として使用している学校も…! 「寂しい」という気持ちと向き合う少女と一緒に自分の中にある寂寥感を向き合う機会になる小説です。
「風の歌を聞け」は村上春樹さんのデビュー作品です。 主人公が、海辺の街に帰省した期間の話しが描かれています。 少し昔のことを思い出してみたり、これからのことを考えてみたり、退屈だと感じるような短めの場面が積み重なってできているストリーです。 積載感溢れる情景が目に浮かぶような言葉の選び方がされています。
「黄色い雨」 フリオ・リャマサーレスの作品です。 「黄色い雨」は、アイニェーリェ村が舞台となっていて、村人がどんどん去っていってしまうなか主人公だけが残るというお話です。 村の崩壊を認めることもできずに意地をはって一人村に残る主人公の寂寥感が染みます、、、。
「小箱」は、小川洋子さんの作品です。 舞台となっているのは、「子供が全員死んでしまった街」です。 亡くなった子どもたちは、小さな箱の中で成長していき残された大人達は、子供の成長を節目ごとにお祝いをします。 死者が運んでくれる幸せの中にある拭えない大切な人を失ってしまった喪失感、、、 この作品を読んで寂しさや虚しさを感じない人はいないでしょう。
「若者のすべて」は、2017年に発売されたフジファブリックの曲です。 夏の終りのような切なさや、若者が抱えている寂寥感がリアルに表現されています。 さらに、当時フジファブリックのギターボーカルであった志村さんが、この曲のリリース後に亡くなっているといったことからも、寂寥感溢れる名曲として知られてます。
夏の終わりの切なさを歌った曲といえば、森山直太朗さんの「夏の終わり」ですよね。 「な〜つのお〜わ〜り〜」というメロディーラインが一度聞いたらなかなか頭から離れなくなってしまうほどジーンと響きます。 夏は、夏休みやお祭りといった賑やかなイベントが多いためか夏の終りってちょっと寂しくなってしまいますよね。 「夏の終わり」を聞くと「もう夏が終わってしまうんだ〜」なんていう寂寥感に襲われてしまう人も絶対に多いはずです。
「およげ!たいやきくん」は、誰もが一度は耳にしたことがある童謡ですよね。 毎日鉄板の上で焼かれている「たいやき」の気持ちが描かれている歌です。 一旦は海に逃げて自由な生活を送りますが、結局釣り人に釣り上げられてしまって自分は「やっぱり、たいやきでしかないんだ」ということに気がつくと同時に、釣り人に食べられてしまうという切なさ……。 ちょっと暗いメロディーに乗せると余計に寂寥感が増します。。。
「大きなのっぽの古時計」も、大人が聞くと「泣ける」ということで大ヒットしましたね。 時計とおじいさんの絆を描いた歌でおじいさんをずっと見守ってきた古時計が、おじいさんの死とともに鳴らしたベル。。。 おじいさんは死を迎え時計も動かなくなってしまうという、おじいさんと時計のお別れに涙してしまう人が続出しました。 子供の頃は何気なく聞いていたけど、大人になって聞いてみると寂寥感でいっぱいになります。
「LaLaLa…言葉にできない」というフレーズが印象的な小田和正さんの「言葉にできない」を聞いて誰もが一度は寂寥感に苛まれたことがあるのではないでしょうか。 あなたに会えてほんとうに良かった…という前向きな歌詞だと思わせつつ、実は終わる筈のない愛が途絶えたという、「言葉にできないほどの孤独」と歌っています。 自分の中にある切ない気落ちを言葉にすることができないよという気持ちが込められた歌なのです。 「言葉にできない」を流しながら昔のアルバムとか見てたら、絶対泣いちゃうやつですよね。
熱中していることがあると、「寂しい」という気持ちを紛らわすことができます。 さらに仕事を頑張れば頑張るほど成果が出て、周りに認めてもらえるようになれば自分に自信をもつことができてモヤモヤとしていた気分が晴れていくことでしょう。 寂寥感に襲われてふさぎ込んでいる時間を過ごしているのであれば、その分仕事のことを考えて精一杯努力する時間に変えてみましょう!
寂寥感を紛らわすためには趣味に没頭するのもいいですね。 特に「料理」や「手芸」は集中力が必要で、没頭していると「無心」になれます。 「料理」や「裁縫」など頭をフル回転させることによって脳の血行が良くなると言われていて、脳の血行がよくなるとセロトニンという物質が出るため感情や気分をコントロールすることができるようになります。 スポーツでもいいですし、映画鑑賞、カフェ巡りやカメラ、アイドルやアニメなどなど…まずは好きなことを何でもいいので始めてみましょう。
寂寥感に襲われてしまったら、思い切って普段あまりしない「大掃除」をしてみませんか? 玄関の汚れや、テレビの上といった普段あまり気にかけないような場所に目をむけてみると蓄積された汚れに驚くことと思います。 掃除をすると気持ちもスッキリして前向きな気持ちになれますし、何より「良い時間を過ごせたな〜!」という清々しい気分になって寂寥感が吹き飛びます。 「部屋掃除したばかりで綺麗だから遊びにきてよ!」なんて誰かを呼ぶ口実にもなりますね。
とにかく家にいるときに寂寥感でどうしようもないときは寝てしまいましょう。 寝れば体の疲れもとれますし、疲れがとれて元気になれば前向きな気持ちを取り戻すことができる可能性があります。 遅くまで起きていると夜の暗い雰囲気に気持ちも滅入っていってしまいます。 「寝る」というのは非常に大事なことです、いつもよりだいぶ早い時間でも寝てしまいましょう。
特に女性は、女性ホルモンの関係で生理前に情緒不安定になってしまったり気持ちが不安定になってしまって、寂寥感に苛まれることがあります。 男性にはなかなか理解してもらえないことですし、女性自身も自覚がないという人も多いです。 疲れていたり無理をしていると女性ホルモンは乱れやすいので、そんなときは「体を休めて!」というサインかもしれません。とりあえず最近の自分の体調はどうかな?休息時間は足りているかな?と気遣ってみて体をゆっくりと休めましょう。
ペット可の物件に住んでペットを飼ているという一人暮らしの人も多いですよね。 仕事終わりに、かわいいペットが帰りを待っていてくれているだけで寂寥感なんて忘れてしまいます。 それに、ペットをギューッと抱きしめることで癒やしの効果があると言われています。 ただし、お仕事や外出中にペットもさみしい思いをして飼い主の帰り待っているいるということは忘れずに!一人ぼっちにばかりさせているとストレスになってしまいます。 猫や犬を飼うという場合は自由に外出することができなくなるので要注意です。
誰かに話を聞いてもらいたいけど、話す相手もいない・・・そんな寂寥感を抱いているのであればブログがオススメ! Twitterのように短い文章でまとめなきゃいけないということもありません。 思ったことを思ったように書いていいのです。 誰が見るかはわからないので、誰がみても不快な思いをしないような内容を心がければOK。 ブログで収入を得たいということであれば需要のある内容を書かなければいけませんが、趣味であれば需要なんて気にする必要はありませんので、気軽に初めてみてはいかがでしょうか。 その気持わかるよーという読者からのコメントがつくこともあるかもしれません。
なんだか寂寥感が強くて落ち込みぎみ・・・なときは気軽にSNSで交流をしてみてもいいかもしれません。 友人の投稿に「いいね」をしたりコメントを残す→更に友人からコメントが返ってくるといったようにちょっとした交流をするだけでも「孤独」な気持ちから解放されませんか? 常に誰が投稿していたりするような世の中なので、それを見ているだけでも「さみしい」という気持ちがなくなっていくのではないでしょうか。
青春ドラマや映画で失恋した主人公が海に向かって「あーーーー!」と叫ぶ。そんなシーンを見かけたことはありませんか? 実は、大きな声を出すことは心がスッキリすだけでなく、血行がよくなりストレスホルモンが低下するという効果があります。 海が近くにないから無理・・・と思ってしまう地域にお住まいの方もいらしゃるかもしれませんが、場所は海じゃなくてもOK! カラオケで思いっきり歌って、寂寥感を忘れる!というのはいかがでしょうか。
汗をかくと気持ちがスッキリして前向きな気持ちになりますよね! 「寂寥感で気分が落ち込む・・・」そんなときはスポーツをして汗を流すといいですよ。 運動をして汗をかくと、脳からセロトニンという幸せを感じる物質が分泌されるのです。 また、ヨガや岩盤浴で汗を流すじちと気分転換に!! 気持ちをスッキリさせるだけではなく、デットクス効果やむくみ解消など美容にもいい効果があるので一石二鳥ですね! 「さみしい」という気持ちを自分磨きの原動力にしてみてはいかがでしょうか。
休日など特に予定もなく一人で過ごしていると、何があったというわけではないのに「さみしい」と思ってしまうことがあります。 それは、一人っきりで暇な時間を過ごしているとネガティブな思考が沸き起こりやすいからであるということが考えられます。 一人っきりで過ごしていると楽しそうにしている人に対して羨ましいと感じてしまったり、また楽しそうにしている人をみると余計に孤独を感じて「さみしい」と感じてしまうのです。
日中は太陽の日差しが差して明るい街でも、夜になると光が刺さなくなり全く違った風景にも見えますよね。 特に深夜、ほとんどの人が寝静まっているような時間帯は人影もなくなりさらに孤独を感じやすくなります。 日中は元気に明るく過ごしていても、深夜になると急に虚しくなって寂寥感に襲われるのは「夜・深夜の雰囲気」である可能性もあります。
遠距離恋愛など、恋人になかなか会えないといった状況が続くと寂寥感を抱きます。 相手に対して「好き」という気持ちがあるからこそ、本当はいつでも側にいたいのに会えないという状況に対して「さみしさ」を感じるのです。 それは、「恋人」だけではなく家族や友人といった心を許せる大切な存在の人に会えないという状況でも同じことが言えるでしょう。
心と体は連動していて、体調をくずしていると気持ちまで滅入ってしまうことが多いです。 よく、「一人暮らしで一番つらいのは風邪をひいたとき」なんていいますよね。 体が弱っていて何をするにもしんどいのに、側に誰もいない、助けてもらえないという状況は本当に精神的にもしんどいものです。 寂寥感からどんどんネガティブな思考になっていきます。 とくに女性はホルモンバランスが体調や感情に影響を及ぼす人も多く、一ヶ月に一回は情緒不安定になって「誰か側にいてくれないと死ぬ!」なんてヒステリックになる人もいます。
家族の死やペットの死といった一緒に過ごしてきた人との「死別」は、人間として生きていれば避けては通れないものです。命というものには必ず終わりがくるものなのですから。 「これは避けられない運命なんだ」と頭ではわかっていても、会いたくてももう会えない・話したくてももう話せないというその悲しみは計り知れないものです。 現実をどうしても受け止めきれなくなってしまうほどの寂寥感に襲われ、そのままライフスタイルに影響が出てしまう人も少くありません。
失恋をしてしまったときなど恋愛が上手いかないときに、寂寥感に襲われることもあるでしょう。 例えば、ずーーーーっと長年片思いをして恋心を温めてきたのに告白したら振られてしまった・・・、長年付き合ってきて、そろそろ結婚かな?なんて思っていたのに急に振られた・・・など、自分の思いが報われないものだとわかった瞬間や、恋人を失ったときって心にぽっかりと穴があいたような虚無感を感じてしまいますよね。 恋愛でしか満たされない部分がある人って結構多く、仕事では立派な地位をえていても、どこか満たされません。 むしろこんなに仕事も頑張っているのにたった1人の大切な人にも認められないのかと、途方も無い寂寥感に胸が苦しくなってしまいます。
感受性が強い人は、寂寥感にかられやすいと言えるでしょう。 感受性が強いということは、自分を取り巻く周囲の変化や刺激に敏感なので、他の人にとってはなんてことないことで寂寥感を感じてしまうことがあるのです。 例えば、映画を見た後にストーリーの内容次第では寂寥感を感じたりすることも多いです。 これは感受性が強いからであると言えます。 良くも悪くも非常に周りの状況や環境に左右されやすい性格なんですよね。 さらに繊細でストレスを感じやすい・・・・こういった感受性が強いタイプの人は、しょっちゅ寂寥感を抱いています。
メンヘラ女子や、メンヘラ男子は寂寥感にかられやすいです。 なぜなら「メンヘラ」という性格の人は、非常にメンタルが弱く寂しがりやだからです! メンヘラというのは、元々一人でいるとどんどん気持ちが沈んでいってしまう傾向にあるので、できれば常に誰かと一緒にいたいと思っています。 誰かと一緒にいないとこの世に自分一人だけになってしまったような感覚に陥ってしまうのです。 なので、側にいてくれる人をいつでも探しているし、LINEなどでも常に誰かと連絡をとっていないと寂寥感から逃れられないという人もいます。
自分にこれといった夢や希望、信念がないと、ふとした時に「何のために生きているのか」と疑問に思ってしまって孤独や寂寥感を抱きやすいです。 自分はこうしていきたいという強い信念があれば、日々努力を積み重ねることで自己肯定ができるので、寂寥感に襲われている暇なんてないのです。
睡眠不足など、私生活が乱れているとメンタルに影響が出てしまうことがあります。 そもそも、精神的に寝不足だと孤独を感じやすいという傾向があると言われています。 さらに夜無意味に夜ふかしをしていたりすると、睡眠不足で体がだるくなるなど体調面に影響がでてしまいます。 体にだるく重い感じがあると何もする気がおきなくなってしまって、「自分はダメな人間だ、、、」という感覚に陥りやすく、それが虚無感や寂寥感に繋がりやすいと言えます。
いかがでしたか? 「寂寥感」について理解していただけたでしょうか。 「寂寥感」について簡単にまとめると、 ✓「寂寥感」の読み方は「せきりょうかん」 ✓「寂寥感」の意味は「物寂しいこと・わびしい気持ち」 ✓「寂寥感に襲われる」「寂寥感に苛まれる」などと使う ✓「寂寥」は、「寂寥たる」の形で使うこともある など となります。 少し難しい言葉ではありますが、小説などを読んでいるとよく出てくる表現なので、意味を理解していると、内容をより深く理解することができるでしょう。