「八つ当たり」とは「自分の怒りを関係のない人や物に当たり散らすこと」です。イラっとしてしまったり、自分の思い通りにならない時に物を投げたり関係ない人に怒号を浴びせたり...八つ当たりする人っていますよね。今回は「八つ当たり」について解説していきます。八つ当たりの具体例や八つ当たりする人の心理、八つ当たりされやすい人の特徴なども紹介しますので是非参考にしてください。
「八つ当たり」の意味は「自分の怒りを関係のない人や物に当たり散らすこと」です。 怒りを人や物にぶつけることで自分の中にある怒りやストレスを発散させようとするような行為を「八つ当たり」と言います。
八つ当たりの具体的な行為といえば、「お前のせいだ!!!」と自分のミスや誤ちを人のせいにすることではないでしょうか。 「お前がやれって言ったからだろ!!!??」とか、失敗してしまったことや上手くいかなかったことに対する怒りや苛立ちを人にぶつけるのです。 何も関与していない人に濡れ衣を着せてしまうなんてことも珍しくありません。 たとえ本当にそうだったとしても、八つ当たりしない人は「でも実際にやったのは自分だから」ときちんと自分の責任としてとらえます。
物を壊すというのも、八つ当たりの具体的な行為の一つです。 その場に八つ当たりできる対象人物がいなかったりすると、物を投げたりして壊す。。 恐ろしいですが、物に当たる人って結構います。 苛立ちを抑えきれず壁を殴って穴をあけてしまうのも、八つ当たりあるあるですよね。 壁に穴があいている家って結構あります...。 反抗期の男の子でもいるのかな?なんてだいたい察しますよね。 怒りを何かにぶつけて発散したくなって、突発的に壁を殴ったり蹴飛ばしてしまったりするのです。
動作が乱暴になるのも、八つ当たりの具体的な行為でしょう。 例えば、イラっとしたことがあったときにゴジラのようにドスドス音を立てて歩いたり、扉をバーン!!と思いっきり締めたり、手に持っていたものをガン!!!っと大きな音を立てて机に置いたり... これも、物に当たっているんですよね...。 怒りで力が入りすぎてしまって動作が乱暴になる人も多いです。 怒っていることをアピールしたいのかもしれませんが、動作で表現されるのは怖いです。
八つ当たりで人に暴力を振るってしまう人もいるでしょう。 よくニュースなんかでも犯人が「かっとなってやった」とか言ったりしますよね。 どうにもならないほど怒りがこみ上げてきていたり、イライラしていると誰ふり構わず手が出てしまう人っています。 ちょっとしたことで怒ってきて手を上げてきたとか... でも実際はその人に怒っていたのではなく、家庭内であったことが原因で苛立っていただけでただの八つ当たりだった...とかよくあります。 暴力を振るわれた身としては、大変迷惑な話しですよね。
全然関係のない人を怒ってしまうということもあります。 例えば、子供が全然泣き止まなくて寝てくれない!といった場面。 自分は眠いのに、イライラしますし心に余裕がなくなってきますよね。 そんな時に夫が「大丈夫?」と声をかけてくれたとします。 優しく声をかけてくれたのに「なんであなたはそんな呑気なわけ!??私がどれだけ大変な思いをしているかなんてわからないでしょ!!!(怒)」なんて言って怒鳴ってしまう...。 というように、怒りの矛先が別の人に向いてしまうということもよくあることです。 イライラしていると怒りスイッチが入りやすくなって、八つ当たりで怒ってしまうということはよくあります。
怒っていたりイライラしていると、八つ当たりで細かいことをいちいち気にしはじめてイチャモンをつけてしまうということもあるでしょう。 子育てで疲れていてイライラしている時に、せっかく家事を手伝ってくれた夫に「ここ、洗残しあるんだけど。洗い物もちゃんとできないわけ?」とか嫌な言い方をしたり。。 店員さんの態度など、しょーーーーーもないことで文句を言っているクレーマーも実は何か自分が嫌な思いをした後の八つ当たりだったりします。 とにかく他人に文句を言ってスッキリしたいのでしょうね。
いちいち人の揚げ足をとる人っていますよね。 それも、八つ当たりの可能性があります。 むしゃくしゃしているからこそ、人の発言の細かいところが気になるんです。 ちょっといい間違っただけで「バカなんじゃないの?」なんて嫌な言い方をしたり...。 揚げ足をとられると「自分はなんてバカなんだ」と落ち込んでしまう人も多いでしょう。 しかし、八つ当たりで重箱の隅をつつくような心理になってしまっているだけであることも多いので、あまり気にしないほうが良いこともあります。 お局さんとか特に、家庭のストレスを社内の人に八つ当たりでぶつけることが多いですからね...。
八つ当たりで人に嫌がらせをするなんていう人もいます。 例えば、幸せそうに手を繋いでいるカップルの間をわざわざ通ったり... 「あなたの彼女が君の悪口を言っていたよ」なんて言って二人の仲を割こうとしたり.. 恋愛や自分自身の現状に満足がいかないことの八つ当たりで、こういった嫌がらせをする人もいるのです。なんて性格が悪いんだ!!!と思ってしまいますよね。 人に不快な思いをさせて自分がスッキリしたいのでしょう。
八つ当たりする人は、やたらとプライドが高かったりします。 自分が失敗をしてしまったり、注意をされてるという状況はプライド的に許せないのです。 自分が責められていると「反省する」という気持ちよりも「恥ずかしい」という気持ちが沸き起こってしまうんですね。 それで他人のせいにしたり、八つ当たりすることで矛先を自分ではない人に向けようとするのです。 自分が上手くいかないときに、むしゃくしゃして誰かに八つ当たりしてしまうのはプライドの高さの現れかもしれません。
八つ当たりは「自分を守りたい」という自己防衛だとも言われています。 自分が自分を傷つけないように、物や人に当たって状況を受け入れやすいようにしているのです。 これは、心理学では「置き換え代償」と言われます。 何かあったときに無意識のうちに「自分は悪くない、そうだよ、悪いのはあいつだよ」という解釈をしてしまうのです。 それは反射反応的なもので自分自身の意思に反するときもあります。
例えば、片思いをしていて好きな人が自分のことを好きになってくれないなど、自分の思い通りにならないことで「納得がいかない」という気持ちが処理できず八つ当たりをしてしまう人もいるでしょう。 納得がいかないことがある時にカッとしてしまう人って多いですよね。 納得がいかないもやもやした心情を物を投げたり人に八つ当たりすることで、紛らわそうとしてしまっているのかもしれません。 特に人の感情など自分ではどうしようもない事だと、納得がいかないという状況に陥ったときに八つ当たりしてしまう人は多いはずです。
精神的に未熟ということもあるのですが、「どうしたら良いかわからない」といったパニック状態になって八つ当たりをしているということもあります。 つまり、自分のキャパシティーを越えてしまってえ、自分でもわけがわからなくなっているのです。 そういった「どうしたら良いのかわからない」という焦りの心境から、八つ当たりをしてしまっているということもあるでしょう。 小さな子供などによくおこりがちですが、大人になってもパニックになって八つ当たりをしてまう人はいます。
自分に自信がないからこそ、人に八つ当たりをしてしまう人もいます。 例えば失敗をしたり、人に責められるような場面で八つ当たりしてしまう人は、自分の評価が下がることをひどく恐れているということが多いです。 自分の評価を下げたくないからこそ、自分を守るために矛先を他人に向けようとするのでしょう。 八つ当たりをする上司などは、これに当たるでしょう。 自分より目下の相手に八つ当たりをすることで自分の立場を守ろうとしているのです。 自分に自信がある人は「挽回できる」という自信があるので、責任逃れをするようなことはしません。
「かまってほしい」という心理で八つ当たりをしてしまっていることもあります。 動作が乱暴になったり、物を投げて八つ当たりする人の多くは怒っていることをアピールして気にかけてもらいたいという心理が働いてる可能性があるでしょう。 「どうしたの?」「なんで怒ったの?」って聞いてほしいんですよね。 何か訴えたいことがあるけれど、直球で言えない人は八つ当たりをして気にかけてもらおうとする傾向があります。
ストレスが溜まっているということもあるででしょう。 嫌なことがあったり、不満があったときにストレートに伝えられる人は上手に自分の感情を発散することができます。 しかし、それができないと言えない思いや不満がどんどん溜まっていくのです。 そういった状態が長く続くと、バーンと爆発してしまうことがあります。 でも上手く言葉では伝えられないから、八つ当たりに繋がるのです。
自己主張が少なく、大人しい人は速攻で八つ当たりされてしまうでしょう。 やっぱり八つ当たりをするのに、相手が自己主張が強いタイプだと恐ろしいんですよ。 だって「お前のせいだ!!!」とか言って八つ当たりしたところで「何言ってんだ!!自分のせいだろふざけるなー!!」とか言われたら、八つ当たりどころかもっと恥ずかしい思いをします。 非難の目を自分に向けたくない・イライラを発散させたいという思いがあって八つ当たりしているわけですから、やっぱり大人しくてじっと耐えてくれそうな人を選ぶでしょう。
威厳が感じられなかったり、頼りない印象をもたれることが多いなど、見下されやすいタイプの人は八つ当たりされやすいです。「舐められている」ということでしょうね。 元々顔が童顔で年下にも年上にも舐めれてしまうことが多いという人もいます。 さらに、自分に自信がなかったりおどおどしているといった頼りなさを全面に出している人も、見下されやすいので八つ当たりされてしまうことが多いです。 自分より偉い人に八つ当たりをしようなんて誰も思わないですよね。 八つ当たりされやすいという人は、行動や身なりを見直してみると良いでしょう。
いつも穏やかで包容力がある人は、八つ当たりされやすいです。 思い返してみると子供の頃、学校で何か嫌なことがあったとき優しいお母さんやおばあちゃんに八つ当たりしてしまうことってありませんでしたか? いつも穏やかでなんでも受け止めてくれてるという安心感があるからこそ、ついつい八つ当たりをしてしまうんですよね。何でも受け止めてくれるという安心感があると、なんでも許されると思ってしまうんです。 なので、いつも他人のフォローをしていたり「うんうん」と悩みを聞いてくれるような包容力がある人は八つ当たりされやすいと言えるでしょう。
周りの人から好かれているような良い人に対して、誰もが「羨ましい」という感情を抱くことがあると思います。 八つ当たりをする人は「羨ましい相手」を八つ当たりの対象にすることがあります。 自分がよくない境地に立たされているからこそ「お前ばっかりいつもいい思いしやがって!!!」という気分になって、周りから好かれているような人に八つ当たりしてしまうのです。 「お前も好かれたいなら八つ当たりするなよ!!」って言ってやりたいですよね。
自分が上手くいかなかったり、むしゃくしゃしている時に横に出来杉君みたいな人がいたらやっぱりイラっとするでしょう。 「自分はうまくいかないのに何故...!」とイライラしてきて八つ当たりの対象にしてしまうのです。 ドラえもんでも、嫉妬したのび太君が出来すぎ君に嫌味を言ってしまうシーンとかよくありますよね。 あれはのび太の八つ当たりです。 優れている人って、八つ当たりする人からすると「一回痛い目みろ!!」と思われてしまう対象なのかもしれません。
八つ当たりする人への対処法としてまず覚えておいてほしいのが、「言い返さない・やり返さない」です。 八つ当たりをされたら、やられた側も普通にイラっとしますよね。 言い返したくなったり、物を投げられたら投げ返したくなったりすると思います。 でも、ぐっとこらえましょう。 言い返したり、やり返すとさらに相手の怒りのボルテージが上がって収まりがつかなくなってしまいます。どんなことがあっても揚げ足をとって反発しようとしたり、「やり返してやろう」なんてことは思わないでください。
八つ当たりされたら、適当に話しを「うんうん」と聞いて相手が落ち着くまで待ちます。 八つ当たりをすることをやめさせるというよりは、落ち着かせることを考えたほうが良いでしょう。 人の怒りは6秒まてばピークはすぎると言われています。 つまりこの6秒間の間にがっと行動にうつしてしまう人が八つ当たりなどの行為に及ぶのです。 何もしなくても6秒なんてあっという間にすぎますし、落ち着く時が絶対に来ますから相手が冷静になってくれた後で、言いたいことがあるなら話し合うようにしてください。 相手の気持が落ち着かない状態で話し合おうとしても無理です。
八つ当たりする人って、だいたい「あの人はよく八つ当たりする」とかわかりますよね。 出社したばかりだとバタバタしてて八つ当たりしてくる人..とか、あの上司は機嫌悪いと八つ当たりする...とかあるでしょう。 そういった場合はもう近くにいかないということを徹底するのが1番です。 「触らぬ神に祟りなし」とよく言いますからね。 この時間帯は大人しくデスクから離れないでおこうとか、対策をとっておくと八つ当たりを避けることができます。
扉を思いっきりバーン!と閉めるなど、八つ当たりしている人が側にいると気になってしまいますよね。 しかし「どうしたの?」とすぐに聞かないほうが良いでしょう。 自分が八つ当たりされてしまうかもしれませんし、そうなると本人も後々後悔することになります。 とりあえず収まるまではイライラさせておきましょう。 あまりに物を破壊したりするようだったら止めたほうが良いですが... 心配なら落ち着いた頃を見計らって「大丈夫?」と声をかけても良いでしょう。 そっとしておいてあげるのも相手を想うからこその行動です。
中には八つ当たりしていることに、気づいていない人もいます。 例えば「だってあいつが〜」か人に矛先を向けようとする人は、本心で「自分は悪くない」と思っていて八つ当たりをしていることに気がついていないということがあるのです。 自分で自分の現状を冷静に見ることができないのでしょう。 なので「それって八つ当たりだよね??」と優しく指摘してあげても良いですね。 そこでハッとしてくれるかもしれませんし、「八つ当たりなんてしてない!」とブチ切れられるか..それはわかりませんが、たまにははっきり言うことも必要でしょう。
上述したように、八つ当たりされやすい人って「自分より下だ」って思われていたり舐められてるんですよね。 なので、「八つ当たりされにくい人になる」というのも対処法の一つです。 人の性格ってそう簡単には治りませんから、相手を改善させようとするより自分が変わったほうが先決でしょう。 例えばギャフンと言わせるために、自分の実力をつけるのも一つの手です。 なので、「バカにできるのも今のうちだぞ」と思ってこっそり努力を重ねて実力をつけましょう。 そして、八つ当たりしにくいぐらいの実力の差をつけてやるのです。 それが1番自分のためにもなる対処法なのではないでしょうか。
八つ当たりする人って嫌ですよね...。 しかし、自分の両親だったり誰もが八つ当たりをしてしまったことがあるのではないでしょうか。 やっぱり、自分の中で感情をコントロールできないなど様々な理由がありますよね。 八つ当たりをしてくる人がいたら「余裕ないんだな」と思ってあげてください。 大人な対応をするのが1番です。 反面教師にして自分は八つ当たりをする人間にならないよう努めましょう。