学歴コンプレックスとは「自分の学歴に対して劣等感がある」ことを表します。学歴コンプレックスがあると学歴の高い人に対して嫉妬心から憎悪の気持ちを持ってしまったり、自分の仕事や人生がうまくいかないことを学歴のせいにしてしまうことがあります。今回はそんな学歴コンプレックスの原因と特徴を解説していきます。さらに克服する方法も紹介しますので参考にしてみてください。
学歴コンプレックスとは「自分の学歴に対して劣等感がある」ことを表します。 コンプレックスとは、「精神分野で意識下も抑圧されて存在する複合した感情・情緒のしこり」です。 例えば、普段は意識していなくても心の底にある「自分のこういうところが嫌だな」という思考をコンプレックスと言います。 主にコンプレックスはどうにも出来ない事実や「〜出来なかった」という経験から形成されます。 そのため「高卒である」「○○大学に入れなかった」「周りの友達よりもレベルの低い学校に通っている」といった気持ちが学歴コンプレックスへとなってしまいます。
やはり、今もなお消えない学歴社会… テストの成績で競い合い、受験戦争があり、模試で偏差値を数値化し、高校や大学はなるべく良いところに行くべきだ…という風潮が消えませんよね。 なぜか学校って音楽やスポーツ、芸術などが好きな人・得意な人に対する応援やサポートってありません。 手に職をつけるよりも、まず良い高校や大学に行け!という人が多いですよね。 確かに勉強をすることって大事です。 しかし、得意不得意がある中で出た数字が悪いだけで「頭が悪い」「勉強ができない」「もっと勉強しないといけない」などと言って育てられたことによってコンプレックスを抱えてしまいます。
自分自身の学歴を親が認めてくれないのも、学歴コンプレックスになる原因の一つです。 「こんな成績で」「そんな大学で満足出来ない」「お前は頭が悪い」などと言われてしまうと、「自分は駄目なんだ」と強いコンプレックスを抱えてしまいます。 その結果、何をするにも自信が持てず、その原因は「学歴が悪いから」と思ってしまいます。 さらに親が「○○ちゃんは良い大学に行っていてすごい」「お兄ちゃんは頭が良いのに」と他人と比べてくると、よりコンプレックスは強くなります。 そして常に周りと比べては「自分はだめなんだ」と思ってしまいます。
そして社会人になってからも、学歴に振り回されることってあります。 まず学歴で就職先が変わってきます。 やはり高学歴の人ほど、人気で高待遇の企業に就職出来ますよね。 さらに就職後も、高学歴の人のほうが上司からも信頼され昇進・昇給が早いです。 たとえ、仕事が出来なくても性格が悪くてもです。 学歴でしか人間力を測れない人が多すぎて、いくら頑張っても認めてもらうことが出来ず学歴コンプレックスになってしまいます。
学歴で差別された経験がある人も学歴コンプレックスになってしまいます。 頭が悪いから、とまともに話してもらえなかったり「どうせ馬鹿なんでしょ」といった態度を取られてしまうのでしょう。 また「高卒だからそんなんなんだ」「受験失敗した人だもんね」などと言われてしまい、ひどく傷ついて学歴コンプレックスになってしまう人もいます。 学歴だけで人間性を否定され、自分の存在意義が分からなくなってしまうんですよね。
逆に、高学歴なことを嫉妬されていじめられてしまう人もいます。 「いい所出てるからって調子乗ってる」「自分のこと頭良いと思ってる」などと因縁をつけられて、陰口を言われたり仲間はずれにされたり、いじめに遭ってしまうことってあるんですよね。 それによって、自分の人生が上手くいかないのは「高学歴だからだ…」と思うようになり学歴コンプレックスになってしまいます。
学歴コンプレックスの人は、とにかくネガティブです。 ネガティブとは、「否定的」「消極的」である様子を言い表している言葉です。 まだ起こっていないことの結果に対して悪い方向に考えてしまいます。 例えば、純粋に褒められているのに「嫌味を言われている」と感じたり、ちょっと目が合っただけで「睨まれていた」などマイナスな思考で捉えてしまいます。 そして「学歴がないから馬鹿にしているんだ」などと思ってしまいます。
プライドが高い人も学歴コンプレックスになりやすいです。 というのも、実は学歴以外に自分に落ち度があるのに、プライドが高くて認められず学歴のせいにしてしまいます。 例えば、 「○○くんが楽しそうなのはいい大学に行ったからだ」 「○○ちゃんに彼氏が出来たのは学歴がいいから…」 と他にも要因があるはずなのに、他の人との差を学歴のせいにしてしまいます。
学歴コンプレックスの人は、「完璧主義」であることも多いです。 みっともない自分を他人に見せるがとにかく嫌なのでしょう。 完璧主義だからこそ、自分をまだまだ不完全だと思ってしまうようなところがあるのです。 また「こういう人間でなければいけない」という自分の中の理想があって、そこに学歴を結びつけてしまいます。 他人にとっては何も気にならないようなことでも思いつめてしまうことも多いです。 それによって、人と接することを避けてしまうこともあります。
とにかく周りと比べてしまうような性格の人は、学歴コンプレックスになりやすいです。 周りの人と比べるとどうしても自分の駄目なところや落ち度ばかり目につくようになってしまうんですよね。 そして幸せそうな人を見て落ち込みます。 あの人はこんなに幸せそうなのに、友達の中で幸せじゃないのは私だけだ…と思ってしまいます。 その結果「自分は学歴がないからだ…」と人より劣っていることを学歴のせいにしてしまいます。
学歴コンプレックスになってしまうのは、自分より優れていたり良い状況にある人に対して嫉妬心が強い場合があります。 「本当に◯◯さんはすごいよね!」と口で言っていても、「なんであの人にはできて自分にはできないんだ」という嫉妬心にメラメラしているのです。 これは、自分と人と比べてしまう人あるあるですよね。 嫉妬は人の心を落ち込ませてしまいます。 羨ましい!と思って自分も頑張れるのであればいいのですが、嫉妬によって他人を恨んだり自己嫌悪に陥ってしまいます。
学歴コンプレックスのある人はとっても引っ込み思案です。 自信がないので、自分の意見を言うことも苦手だし、積極的に行動することができません。 「学歴のない自分が意見を言ったところで...」「頭の悪い自分が積極的に動いたところで何にもならない」と思ってしまうのです。 何かおかしな発言をしてしまったかな?などと心労を抱えるよりは、人に合わせて行動しているうほうが楽なのでしょう。 周りの人からすれば、いつでも自分の意見を言わず「人任せな人なんだな...」と思われてしまうことも少なくありません。
過去の不甲斐ない自分や、「あの時どうしてこんなことしてしまったんだろう」と後悔していることを度々思い出してしまうところがあります。 自分のしてきたことに対して後悔の念を抱いていることが非常に多いです。 しょっちゅう過去を思い出してクヨクヨする時間を過ごし、どんどん負のスパイラルに陥っていきます。 学歴コンプレックスのある人にとって失敗や後悔は悪で、「〜をしてしまったから自分は駄目なやつ」「〜ができなかったから今も駄目なんだ」と思い込んでいます。
学歴コンプレックスの人は、取り組んでいることが上手くいかなくなってくると、「やっぱり自分には無理だったんだ」と思い込み、途中で投げ出してしまうことが多いです。 つまり、「もういいよ、どうせ自分には無理だったんだから」とやけになってしまう人が多いのです。 例えば、お付き合いをしている恋人と喧嘩をしてしまったというような場面では「どうせ自分は相手を幸せにしてあげることができないんだ」なんて感じてしまい、きちんと向き合おうともせず別れを切り出してしまうようなところがあるでしょう。 そもそも「自分にはできない」とチャレンジすることすらできないことも多いですが、途中で諦めてしまう事多いです。
学歴コンプレックスを克服するには、しっかりと自分と向き合ってどうしてコンプレックスを感じているのかをしっかりと考えましょう。 そうすることが根本的な解決に繋がります。 幼少期の環境なのか、誰かに言われた一言なのか…まずはそこをしっかりと明確にしましょう。 焦らずに、ゆっくりと学歴コンプレックスと向き合って、根本的解決を目指しましょう。
そもそも学歴コンプレックスの人は、学歴だけじゃなく「どうせ自分には○○できない」「どうせうまくいかない」「他人は自分のことを嫌っている」といった、強い固定観念を持っており、それが学歴コンプレックスに繋がっている可能性が高いです。 しかし、この固定観念を全て一気に失くすことは難しいです。 そのため日頃の小さな固定観念から無くしていきましょう。 まずは恐怖心があっても色々なことに挑戦して成功体験を積むことが非常に大切です。 たとえ失敗してもチャレンジした自分を褒めてあげてください。
学歴コンプレックスのある人は自分に自信が持てていません。 自信が持てない理由に知識や経験が少なすぎる場合があります。 何も手札がないのに、自信を持つことのほうが難しいです。 「自信がない」と嘆いている暇があったら、自信がつくように努力しましょう。 やっぱり学歴のある人ってそれなりに勉強をしてきているわけです。 なので学歴だけがすべてではないですが、実際に知識量や経験値に差があるのも事実です。 直接関係のないことでも、自分の知識や経験として役に立つことってたくさんあります。本を読んだり、人の話を聞いたり、行ったことのないところへ足を運んだりしてみましょう。 映画を見たりドキュメンタリーを見るだけでもいいです。今まで自分が知らなかった考えや意見、物事を少しずつ知っていくことで自信を持つことができます。
ストレスが溜まって来ることによって、自信がなくなったり自分の人生に嫌気が差してしまうことがあります。 その結果、学歴コンプレックスが強く出てしまうんですよね。 なので、ストレスを発散して身も心もスッキリしましょう。 それだけでも自分に自信が持てるようになり、学歴のことを気にしなくなります。 休みの日くらいは自分のために時間を使い、日頃からストレス発散することに意識をしましょう。 また、自分のストレスを軽減するためにはどうしたらいいかということもしっかりと考えてみましょう。
学歴コンプレックスになるのは、他人との比較や他人からの目を気にしすぎていることが大きく作用していることがあります。 人と比べたところで、仕事が上手くいくわけでも楽しいことが起こるわけでもありません。 ひたすら劣等感が強くなるばかりです。 自分のことに没頭できれば、他人のことなどどうでも良くなるはずです。 まずは自分のやるべきことに集中して、意識をまず他人から自分に向けるようにしましょう。
どうしても学歴が気になるのであれば、今からでも勉強して高学歴を手に入れましょう。 社会人になってから大学に行く人もたくさんいます。 高学歴を手に入れることでコンプレックスがなくなり、生きるのが楽になることもあるでしょう。 コンプレックスを抱えて悩んでいる時間を勉強に充て、頑張ってみてください。
いかがだったでしょうか? 学歴コンプレックスについて理解できたでしょうか? 学歴だけで人を判断するのは良くないですよね。 ですが、まだまだ学歴社会であるのが現状です。 しかし、自分の人生や幸せを決めるのは自分自身です。 他人の評価だけに縛られないよう、自分がやるべきことをこなしていきましょう。