恋人の束縛がすごい、物が捨てられない、完璧を求めてしまう…そんな人は執着心が強いせいかもしれません。本記事ではそんな執着心が強い人の特徴、心理・原因、執着心を捨てる方法についてご紹介していきます。
「執着心」の読み方は「しゅうちゃくしん」です。 意味は「ひとりの人やひとつの物事に強く固執してしまう心」です。 例えば人に対して「この人のことを全て知りたい、何をしているのか把握していないと気になって仕方がない」というように感じるなど、ひどく固執してしまう気持ちを指し、悪い意味で用いられています。 また、失いたくない!という気持ちが強く、意地でもしがみつきたいという気持ちを表します。 本記事では執着心が強い人の特徴、心理・原因、執着心を捨てる方法についてご紹介していきます。 周りに執着心が強い人がいて手を焼いている、若しくは自分の執着心から解放されたいと思っている方は是非参考にしてみてください。
独占欲が強く恋愛では束縛しがちになります。 恋人に依存してしまって離れられない、または離れられたくないという恐怖心から相手の行動を必要以上に制限したり、把握したがります。 いつどこで誰と何をしているのか、とにかく気になってこまめに連絡を取りたがります。 更には複数人だったとしても異性と遊んだり、連絡を取るもの禁止というようなルールを設けることも… ヤキモチくらいなら可愛いですが、束縛も度が過ぎると相手が疲れてしまうかもしれないので注意しましょう。
執着心の強い人はとにかく物が多いです。 物に執着してしまうのでいざ整理しようと思っても「いつか使うかも」「勿体ない」と結局全然捨てることができなかったり、全然使わないけど賞味期限が長いからといつまでも放置して冷蔵庫の中がパンパンになったり… 物が捨てられない割には「これ使えるかも」と新しい物への興味もあるのでどんどん物は増えてしまいます。 物が多いとどこに何を片付けたかわからなくなり、そしてまた新たに購入なんて負のループに陥ってしまうことも。
あまり友達が多くないのも特徴でしょう。 執着心の強い人は大勢の人と仲良くするよりも自分を理解してくれる人だけでいい、相手の1番の理解者でありたいと思っています。 「親友」と呼べる友達がいれば数は必要ないのです。 友達が少ない分、その友達を大切にします。 ただ、大切に思うあまり執着しすぎてしまい、友達が自分以外の子と仲良くしているのを見ると寂しくなってしまうこともあります。
執着心が強いと自分だけではなく、相手にも同じ熱量を求めてしまいます。 例えば恋愛の場合、自分は恋人に好意をアピールしているのに相手からは何もアピールされないことに「本当に好きなの?」と聞いたり「もっと好きって表現して」と求めてしまうのです。 「もしかして自分だけ?」と自分の思いだけが一歩通行になっているのではと不安に駆られ、そんなことはないという確認を取る手段として、相手にも同じ熱量を返してほしくなってしまうのでしょう。
執着心が強い人の中には特定の物事に何十年も時間をかけることができる研究者タイプの人もいますが、中には熱しやすく冷めやすい人もいます。 起業家のような次々に新しいことに挑戦する人も熱しやすく冷めやすいタイプの人が多いでしょう。 そういった人のこだわりや興味への集中は相当なものですが、新たに興味をそそるものを見つけるとそちらにシフトチェンジ。 そのため様々な分野で卓越した知識や技術を持っています。
執着心が強い人は自分の好きなものに関しては頑固で人の話を聞かないこともあります。 周りが心配して「やめたほうが良い」と助言しても、「放っておいて」と好きなものに一直線。 例えば金欠だったとしても欲しいと思ったらおかまいなしでなんとしても手に入れようとします。 また、好意を抱いている相手にパートナーがいても気持ちが抑えられなくなってしまい、浮気相手になったり、ストーカーになってしまうことも… 執着心が強いあまりに周りが全く見えなくなってしまうのです。
執着心の強い人は自分の感情をコントロールすることが苦手で、思い通りにならないと子供のように機嫌が悪くなってしまう人が多いです。 それは、執着心の強い人は自分の考えが一番正しいと思っていて、自分の考えに固執してしまっているからなんですよね。 絶対自分が正しいと思い込んでいるからこそ、思い通りにならないとむきになってしまったりとんでもない行動をとるなど感情をコントロールできなくなってしまいます。 かなり傲慢なところがあると言えるでしょう。
仕事とプライベートの両立が苦手なのも特徴の一つと言えるでしょう。 なぜなら仕事に執着していると帰宅後や休日のプライベートにも仕事を持ち込んでしまったり、プライベートに執着していると仕事中も「今日は帰りに〇〇に寄ってショッピングしようかな」「次のお休みはあそこに行きたいな」とプライベートのことばかり考えて仕事に集中できなくなってしまうのです。 そのため仕事ではパフォーマンスが落ちてミスに繋がったり、プライベートではしっかり休めずに疲れがとれず、仕事とプライベートの両立が難しいのです。
執着心が強い人の短所を主に紹介してきましたが、長所もあります。 それは集中力がずば抜けているということです。 好きなアイドルの動画をずっと見ていたり、ネットで情報収集をしたりと執着心が強い人は興味のあるものやこだわりのあるものに触れている時はとんでもない集中力を発揮します。 集中するあまり時間が経つのも忘れて、気がついたらものすごい時間が過ぎているなんてことも。
執着心の強い人は完璧主義でもあります。 完璧主義の人というのは、とにかく何でも完璧であることにこだわってしまう傾向にあります。 なので、自分の思い通りにいかないことがあると納得することができずついつい執着してしまうのです。 「ほんとうはこうしたかったのに、できなかった」というモヤっとした気持ちを受け流すことができないんですよね。 だから、自分の心を満たすために完璧を目指しついつい執着してしまうのです。 妥協をすることが一切できないタイプが多いと言えるでしょう。 周りが気にもしていないことに酷くこだわって「めんどくさ...」と思われてしまうことも少なくありません。
生まれつき執着心が強いという人もいるでしょう。 家庭環境や成長過程での出来事が原因となって後天的に執着心が芽生える人もいれば、生まれつきの性格で執着心が強いという人も。 子供の頃から強い執着心を見せる人は集中力や忍耐力も強く、将来アーティストやアスリートに向いているかもしれません。 子供の頃は駄々をこねて「大変だ…」と思うこともあるかもしれませんが、一種の個性として周りは暖かく見守るのがいいでしょう。
幼少期の家庭環境が影響して執着心が強くなってしまうこともあります。 例えば貧しい家庭環境で育った場合、手に入らなかった物に対する悔しさが執着心に繋がることがあります。子供の頃は自分の力ではどうにもならず、悔しさに耐えたり恥をかいてきたからこそ、大人になったときに「何としてでもどうにかしたい」「諦めきれない」という気持ちになってしまうのです。 また、逆に裕福すぎて何でも手にはいってしまう環境だったからこそ自分の思い通りにならないことに対して執着心が強くなってしまうということもあります。
自己評価が低く、自分に自信がないからこそ必要以上に結果にこだわってしまう傾向があるのです。 自分に自信があるから完璧であることを目指して執着しているのではなく、むしろ「完璧でなければいけない」という急迫概念にとらわれてしまっているような人もいます。 手に入れられないものがあったり、自分の思い通りにならないことがあるという状態でいるとどんどん自尊心が低くなっていってしまって自分自身が辛いのでしょう。
そもそもプライドが高く、「誰と比べても劣っている自分でいたくない」「完璧でいたい」という心理から執着心が強くなってしまうことも多いでしょう。 プライドが高いから失敗をしたくないという気持ちが強く、完璧であることを目指してしまうのです。 そして成功するまで諦められないなど異様なまでに心をとらわれすぎてしまいます。 周りから自分がどう見られているかを気にしてるだけではなく、プライドが高いからこそ自分自身を惨めに感じられることが許せないという人が多いです。
大切な恋人を失ったり、何を失った後悔がトラウマとなって「失いたくない」という気持ちが強くなりすぎている場合もあります。 やっぱり、失いたくないからこそ物や人に異様なまでに執着してしまうんですよね。 過去に「もっと○○していればこうはならなかったのに」といった後悔があると、同じことを繰り返すまいと必死になってしまうのです。 例えば恋人や友人に対する執着心は、裏切られた経験などがトラウマになって「いつかこの人も自分の前から姿を消すのでは?」という恐怖心から生まれることが多いです。
忘れたくない過去が強い執着心を生んでいる可能性もあります。 別れた恋人との写真やお揃いのものが処分できなかったり、今はもう使っていない物でも思い出があるとなんだか捨てられなくなってしまたりするのも、それを失うことで大切な思い出自体を失ってしまうように感じ「忘れないように」と思ってしまうのが原因です。 人は思い出の品を見たり、聞いたりすることで過去を振り返り「あの時は〇〇だったなー」と思い出に浸ります。 しかし、その思い出の品がなければ思い出す機会も自然と少なくなり、いつしか忘れてしまうのではと怖くなってしまうのです。 思い出を大切にするのはとても素敵なことですが、過去に囚われすぎてしまうと部屋がどんどん物で溢れかえり、精神面でも前進できなくなってしまうこともあります。
世界中に広まっている「もったいない」という言葉。 このもったいない精神も執着心を強くする原因と言えるでしょう。 日本人なら誰でも知っている「もったいない」という言葉は、まだ役に立つのに無駄にしてしまうことを惜しむ言葉です。 執着心の強い人はこのもったいない精神が強く、全然使っていない物も「また使うかもしれない」と捨てることが出来なかったり、 金銭面では余分なお金を払いたくないので節約に力を入れたりとお金に細かい傾向にあります。 しかしこのもったいない精神も度が過ぎると周りから面倒くさいと思われてしまうこともあるので、自分がもったいないと思っても人に強要するのは避けましょう。
執着心が強い人に完璧主義の人が多いのは「1番でありたい」という心理も関係しているでしょう。 例えば恋人に執着する人は「今までの恋人の中で1番でありたい」と思っていたり、美容に執着する人は「1番お洒落でキレイと思われたい」、勉強に執着する人は「クラスで1番になりたい」という心理が働いています。 そのため1番になるための努力は惜しみません。 自分の思い通りの評価がされなかったり成果がでないとモヤモヤしてしまうので、必要以上に恋人に尽くしたり、外見にこだわったり、勉強にもストイックになります。
執着心を捨てる方法として、まずしっかりと自分自身と向き合う必要があるでしょう。 執着心を捨てるには自分自身を大切にすることが非常に大切です。 なぜ、自分は執着してしまっているのか冷静に向き合ってみてください。 執着してしまっている時って、心に余裕がないので「自分がどうしたいのか」を見失ってしまっているということもよくあるんですよね。 例えば元恋人に執着してしまっている時に、冷静に考えてみたら「他の人にとられるのがプライド的に許せなかっただけで、本当に好きって気持ちがあるわけではない」ということに気がついたりします。 このように、執着している原因をしっかり探ったり自分の気持ちと向き合うことでスッと執着心を捨てられることってよくあります。
周りと比較しないようにするのも執着心を捨てる方法の一つです。 「隣の芝生は青い」ということわざもあるとおり、自分と比べて他人のものや生活はよく見え、羨ましくなるものです。 「自分もあれが欲しい」「こんな生活をしたい」「恋人とこんな関係になりたい」と自分に欠けているものを補おうとし、物や恋愛に執着してしまいます。 周りと比較しないためにはまずSNSから距離を置いてみるのが手っ取り早いでしょう。SNSにはたくさんの情報が溢れており、その多くは幸福感をアピールするものです。 自分は自分と周りと比較するのはやめて、身の回りの小さな幸せを大切にすれば執着心も薄れていくでしょう。
執着してしまう人って、なかなか物が捨てられず家の中が不要なもので溢れてしまっているなんてことも珍しくありません。 しかし、その状態だといつまでたっても執着を断ち切ることができないんですよね。 やっぱり物で溢れている環境にいると、余計なことを思い出すことも増え気持ちも混乱してきます。 断捨離をすることで物に対する執着心を断ち切ることにもなりますし、自分の中で本当に必要なこと、不要なことが見えてきます。 執着していると捨てることも勇気がいりますが、捨ててみてスッキリした自分の気持ちから「そんなにこだわる必要がなかったな」と気持の整理ができちゃうんですよね。 不要な物を処分してスッキリすることで良い運気も舞い込むのでぜひ試してみてください。
断捨離をする時、新しく何かを買う時はそれが本当に必要な物なのかを考えましょう。 執着心の強い人はいざ断捨離をしようと思っても「いつか使うかも」と結局捨てられなかったり、直感的に欲しいと思った物は手に入れます。 まずは本当に必要なのか考えることが大切です。 断捨離をする時も「ここ1年使わなかった物を捨てる」といったルールを設けたり、「欲しい」という衝動に駆られても似たようなもので代替えできないか、そもそもそんなに使うのかを考えるようにしましょう。
損得勘定を捨てることも執着心を断ち切る方法の一つです。 執着心が強い人は損得勘定に振り回されがちです。 自分が損をするという状況がとにかく許せなくて、少しでも納得いかないことがあると「どうしてそうなってしまったんだ」という気持ちで支配されてしまいます。 何か諦めたり、手放すことも自分にとっては損でしかないという考えがあるから執着心を断ち切ることができないのでしょう。 損得勘定を捨てるだけで、「損をした」というネガティブな感情から解放されることができるので執着心を断ち切ることができるはずです。
執着心の強い人の特徴の一つに恋愛面では独占欲が強く束縛しがちと挙げましたが、それはどこかで相手を信用しきれていないのが原因かもしれません。 恋愛だけに限らず、過去に裏切られた経験があるとそれがトラウマとなり相手のことを信用できなくなってしまうのも無理はありません。 相手の一挙一動に敏感になり「自分は必要とされているのか」「嫌われていないか」を気にしてしまいます。 しかし疑われる側の立ち場で考えると、信用されないのってすごく寂しいですよね。 裏切られることへの恐怖心から相手を信用できず、関係が破綻してしまっては本末転倒です。 こちらも相手を信用する努力をしましょう。
なぜ執着してしまうのか原因がわかっている場合は、相手にその原因を素直に伝えるのもいいでしょう。 わけもわからないまま執着の対象にされたり、何かに執着しているのを目の当たりにすると「なんでこんなにこだわっているんだろう」「ちょっと怖いかも」と相手に誤解されてしまう可能性もあります。 それを防ぐために、自分が何になぜ執着してしまうのか素直に伝えて理解してもらうのが1番です。 理解してもらうことができれば、どうすれば安心できるのか相手も考えることが出来ます。
いつまでも執着するのではなく「縁がなかったんだ」と割り切ることも大切です。 執着心の強い人は欲しいと思ったものは手に入れます。 例えば好きなモデルが着ていた服と同じものが欲しくなって探し回ったり、元恋人のことが忘れられないのも執着の現れです。 しかしいつまでもその気持を引きずってしまうと執着心を手放すことはできません。 時には「自分とは縁がなかったんだな」と割り切り、新しい出会いに目を向けましょう。
執着心を捨てたいのなら新しい出会いに積極的になりましょう。 いつまでも過去やどうしても手に入らない物に囚われている間にも時間は刻一刻と過ぎていきます。 そうして時間を無駄にしてしまうよりは、新しい出会いに目を向けましょう。 フラれてしまったのなら新しい出会いを求めて外に出てみたり、新たなコミュニティで友達を作ってみるのです。 執着心を捨てるにはまず自分の価値観を見直すことが必要です。 今までにない新たな関係を築くことで価値観も変化し、執着心を手放すことが出来るかもしれません。
いかがでしたか? 今回は執着心が強い人の特徴、心理・原因、執着心を捨てる方法についてまとめてみました。 執着心の強い人はこだわりが人一倍強く、人や物、時には思い出や苦い経験といった過去に囚われて人や物が手放せなくなってしまうのです。 生まれつきの性格の人もいれば、その背景には過去のトラウマが原因となり執着心が芽生えてしまう人もいるようですね。 また、日本人の「もったいない」という心も大きく関わっているでしょう。 そんな執着心から解放されたいと思っているのならば、まず自分と向き合い執着している原因を探りましょう。 そこから本当に必要な物を見極め、不要なものは捨て、今何が必要なのかを考えてみてください。 時には縁がなかったんだなと割り切って考えることも大切です。